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私立城聖学園(連載中)
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寮の部屋は思った通り凄かった。

共同部屋と言っても、部屋は個々に付いているし、プライベートは守られるみたいだ。

それよりも、僕はさっきからしょんぼりしている同室者が心配だ。

陽気に名前を訪ねられたから、ちょっとムッとしちゃっていい加減に答えちゃったけど…

ちょっとやりすぎたかな。

ひたすら平謝りされて、部屋を案内してくれると言ってくれた。

驚かされた時はムカっとしたけど、そこまで悪い人じゃないみたい。

「えっと…もう怒ってないよ?」

可哀想になって声をかけてみる。

「ホントか?」

「うん。」

「そっか。良かった!!始まりから剣幕だと後々もイヤだしさ。」

「うん。そうだね!」

やっぱり悪い人ではないみたいだ。
むしろ気さくで話しやすいかもしれない。

「それじゃあ改めて、俺は榊拓斗。1ーSだ。」

Sって言うのは、スペシャルクラスってこと。
学力優秀者上位20人からなるクラスで僕もこのクラスだ。

「僕は磯崎結城。同じ1ーSだよ。よろしく、拓斗くん。」

「“くん”なんか付けんなよ。呼び捨てでいいよ。」

「じゃあ、タク!」

「うん。好きに呼んで。ユウチャン★」

「"ちゃん"って、女の子じゃないんだから…」

「だってかわいいんだもん。」

か、かわいい!?
いきなり何言ってんだよ。
っていうか男の僕に向かってかわいいとは、よく言えるよな。

僕は多分すごく渋い顔をしていたんだと思う。

「無自覚かぁ…それもいいんじゃない?」

「何が?」

訊かれても困るんだけど…

「いや、なんでもないよ。でも気をつけなね。」

だから、何が?
そう言えば創矢さんにも言われた気がする。

この学校の何に気をつけなきゃいけないのか、それがわからないんじゃしょうがないいんじゃ…



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あきゅろす。
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