私立城聖学園(連載中)
8
エレベーターを使って4階まで昇る。
チンと軽く音がしてドアが開く。
恐る恐るでて、あたりを見渡した。
やっぱり綺麗だ。
それにしても人がいない。静かだな。
みんなもう入寮が済んで寛いでるのかな。
取りあえず、長そうな廊下を歩いてみる。
ドアとカードキーを見比べながら進む。
長いな……
流石見た目だけが馬鹿デカいだけじゃないよな。
10分位歩いて、やっと行き止まりが見えてきた。
401号室。
名札には既に僕の名前が書いてあった。
今日から生活する部屋。
「ヤバい…ドキドキしてきた……」
僕はカードキーを挿して、ランプが赤から青に変わるのを確認し、ドアノブに手を掛ける。
ゆっくりとひねって引……
「わっ!!!!!」
ビクッ
後ろからいきなり大声を出された。
ドアノブに集中してた僕は、異常に反応してしまった。
「あっははははは!」
後ろから笑い声が聞こえる。
僕は驚きのあまりまだ放心状態だ。
まだ笑い声が聞こえる。
なんか、こんなに笑われるとムカつくな。
ムカつきで放心状態だったのが治り、思考も正常に戻ってきた。
僕は未だに笑っている失礼なやつの顔を確認するために振り向く。
「おいっ!そんなに笑って何がおもしろいんだよ!!」
「あぁ、悪ぃ悪ぃ…驚くおまえが可笑しくて…」
そう言って僕の顔を見た彼は何故か硬直。
そして、まじまじと見てくる。
えっ何ですか…
そんなに見られると居心地が悪いんですが…
と言うか、男に見つめられても嬉しくない…
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