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私立城聖学園(連載中)
7(創矢side)
噂の特待生…

俺は、ついさっきそいつが出ていったドアをぼ〜っと見つめていた。
寝ようと思ったが、さっきからあいつの笑顔がまぶたに焼き付いて眠れない。


外部生は珍しい。
この学校はエスカレーター式だし。

中等部では結構いても、高等部ともなると外から受験してくる奴自体が珍しい。

しかも、めったに採用されない特待生。

俺は、寮管理人もしているが、警備員の仕事も担ってる。

そして、特待生の世話もしなくてはならない。

とても、面倒くさい。
ダルいし動きたくない。
何でわざわざ外に出なくちゃならないんだ…

俺は、まだ見もしない特待生を恨んでいた。

どうせ、ガリ勉眼鏡のヲタクみたいな奴なんだろうと勝手に想像していた。

しかし、そいつを見たとき驚いてしまった。


小さい顔、大きなクリクリの目、鼻筋は通ってて、プックリした唇。

童顔と言うにはすっきりしているが、兎に角とても可愛い顔立ちをしていた。

思わず唾を呑み込んだ。
そして、観察するように俺のことを見るその瞳。
吸い込まれそうになる。
しかし、じっと見つめられると居心地が悪い。

俺は、我慢できずに口を開く。
すると、ちょっと焦って目を逸らす。

その姿さえ愛おしいと思う。

だが、参った。
ただでさえ特待生っつーことで、注目を浴びる事になるのに、それに加えてこの容姿。

めんどいことになるぞこれは…

まぁ、同室の奴は俺から見ても安全そうな奴だし、隣の部屋は学級委員だし。
その点に関しては安心できる。

にしても無自覚というのにも驚いた。

あの容姿だし、普段からもきっと言われて違いない。「可愛い」と。

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