私立城聖学園(連載中)
4
入ってすぐに見えると思っていた校舎は、遠くに見える。
それに、ここからでも良くわかるほどピカピカだ。
僕がキラキラな目で見ていると、視線を感じた。
その主を見てみる。
目が合い気まずさを感じながらも、首を傾げて笑ってみた。
しかし、少し目があっただけで直ぐに戻されてしまった。
無愛想。
僕はそう思ってしまった。
だって、せっかく笑いかけたのに無視するなんて!
確かに僕もはしゃぎすぎてたけどさ…無視する事ないじゃんか!!
実は無視したんじゃなくて、顔が赤くなったのを隠そうとしていたなんて、僕は知るはずもなかった。
そんなこんなで、男の人への印象が悪くなっていった僕だけど、その思考は中断された。
男の人が目の前の扉を開けたんだ。
僕が目にした物は、ホテルのロビーだった。
正しくは、一昨年の夏お養父さんに連れていってもらったリゾートホテルのロビーに負けないほど豪華だ。
「…寮だ。」
男の人が一言だけそう言った。
って、これが寮ですか!!?
僕はもっとよく会社にあるような社員寮とか、そんなのを想像してたのに。
[←*][→#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!