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しょーと
君と僕との愛の形(小十佐/よく判らない←)




















「小十郎さんっ!大好きだよ!」






























との愛の形






























「…?急に何だ?佐助。」



「いや、うん。」





奥州、青葉城。

政宗様と幸村が二人きりの部屋を見張って居た筈の恋人───猿飛佐助が、目の前に現れそう言った。





「…他の奴を置いて来たのか?」



「…うん。俺様が居ると、愛を育めないんだってさ。竜の旦那に追い出されちゃった。」



「…暫く邪魔をするな、と。」



「そう言う事。」





はは、と佐助が苦笑した。

その笑みに苦笑で返し、これからどうするかと思案する。





「…仕方ない。佐助、俺の部屋に行くぞ。」



「あ、うん!」





嬉しそうに声を弾ませた佐助に口元を綻ばせながら、佐助を追い出したと言う主の事を思う。

…執務は終わったのだろうか。





(真田が居るのと居ないのではやはりかなり違うな…。)





現に主は恋人・真田幸村が奥州に来る直前に、残っていた三日分の執務を一日で終わらせている。

そして今日はまだ日も高いのに、早くも執務が終わったらしい。





(…奥州を離れる時に真田に一言言って貰うか…。)





毎日の悩みの種である主の遊び癖の解決法を見出だし、これで少しは気苦労が減れば良いのだがと深い溜息をつく。





「小十郎さんも大変だよねぇ…。」





恐らく佐助も似たような悩みを持っているのだろう。

溜息だけで見抜かれるとは、佐助も余程苦労しているらしい。





「お互い様、だ。」





そうだろう?と笑いかけるとくすくすと佐助も笑った。















「お邪魔しまーす!」



「今更何言ってんだ。」





今迄何度も足を運んだ筈の私室。

そこに入る時でさえ挨拶をした佐助に、笑いながら茶を淹れようと茶器に触れる。





「…それで、さっきのは何だったんだ?」



「え?」



「さっき急に告白してきただろうが、お前。」



「あ〜…。」



「?」





茶を淹れながら問うと、佐助は手伝おうか手伝わまいか悩んで宙を彷徨っていた手を下ろす。

そして、少し紅くなった頬を掻きながら、歯切れ悪く言った。





「いや、何かね…、さっきまであの二人が、凄い熱々な会話をしてたんだけど…。」



「熱々な会話…?何時もの事だろう。」



「そう、なんだけどね。ほら、何時もは聞いてて若干イラッとくるだけの会話なんだけど。」



「…まぁ確かにこっちが恥ずかしくなるような会話だが。」



「今回も、だったんだけど…。今回のは、何か…。凄く納得出来るような熱々の会話をしてたんだよね。」





そう言って、紅くなった頬を隠すように俯きながら、佐助は"納得出来るような熱々の会話"を説明し始めた。

























「…"好き"でも"愛してる"でも足りない。だからこそ繰り返す、か。」



「うん。確かにそうだなぁって。だから…、俺様も言う事にしたんだ。」





茶を飲みながら佐助から聞いた主達の会話。

…本当に、仲が良いと思う。

これではあの前田夫婦も呆れるのでは無かろうか。





「…本当に仲が宜しい事だ…。」





…失礼かもしれないが、確かに聞いただけではイラッとくる会話だ。

しかし、母親に嫌われた主にとって、対等に愛し愛される存在と言うのはとても貴重な者で。

そう言う存在が主に出来た事自体はとても喜ばしい事である。

…まぁ、恋人に向ける熱意と根気良さを少しでも執務にも向けて貰いたいとも思うが。





「旦那達がそう言ってたのと、…忘れそうになるけどさ、そういや今って戦国乱世なんだよね。誰が何処で何時死ぬかも分かんない時代。しかも俺達は別々の国の人間。今は同盟を結んでるけど…もしかして、明日にも敵になるかもしれない。」



「………。」



「例え旦那が嫌だって思っても、それを決めるのは大将で。まぁ大将は今はこの関係を崩さないつもりみたいだけど。」





敢えて何も言わずに、静かに佐助の話を聞く。

一気に喋った事で喉が渇いたのか茶を頻繁に飲みながら、佐助は深い溜め息を一つ落とした。





「…それに俺様は、忍、だしさ。今はこんな時代だから仕事も多いし。言える内に、出来るだけ言っておきたかったんだ。…解んない、からさ。」



「…そう、か。」





解らない。何時、何処で死ぬか。

解らない。何時、何処で敵になるか。

解らない。何時、何処で、世界から、誰かの隣から、一生離れる事になってしまうのか。





「…っ、ご、めん!何からしくない事言っちゃった!と、取り敢えず俺様は小十郎さんが、」

「佐助。」





寂寥としてしまった雰囲気の中、佐助が忍らしくも無く焦ったように明るく笑い必死に言葉を紡ぐ。

そんな佐助の言葉を遮れば、佐助は何とも居心地が悪そうに視線をそらした。





「……………。」

「…笑いたきゃ、笑えば良いじゃん…。」





無言で見つめ続ける俺をどう思ったのか。

拗ねた様に、紅くなった佐助が子供の様な態度を取り。

遂には身体ごとそっぽを向いてしまった佐助。





「…ガキか、お前は…。」

「な!子供扱いしなっ、」





くすり、と笑って言った俺の言葉は、どうやら佐助の癇に触ったらしい。

素早く身体を俺の方に向け、子供扱いするなと叫ぼうとする。

が、しかし。





「…ん、ぅ…ッ!?」

「佐助…暴れんな。」

「こ、……ン…っ、ぅ…。」





それを叫び終わる前に、男の物にしては細い腰を素早く引き寄せ、空いた手で顎を掴み、荒々しく口付けた。

佐助は抵抗しようとしたが、それを許す筈も無い。

逃しはしまいと腰に回した腕を強めれば、諦めたのか抵抗していた身体から力が抜ける。





「…ん…、ふ……ぁ…。」





何度も何度も角度を変えて、口内を貪って、息も絶え絶えに成るまで口付けを交わし、そして漸く唇を離した。







「佐助、」





ぼそりと耳元で囁く、佐助への想い。





「っ…!俺様、も…。」





嬉しそうに顔を歪めた佐助と、また深い口付けを交わし。

猫の様に戯(ジャ)れてくる佐助を強く強く抱き締め。

何度も何度も囁いた。





























好きだ。






















愛してる────。


























君と僕とのの形





















*あとがき*

佐助に竜の右目じゃなく小十郎と呼ばせたかっただけの産物←

なんか政宗と幸村のよりものっそい書きにくかった!

一時間クオリティの政宗と幸村のやつのが出来が良いとは…w

ごめん、友達。

次この二人書くなら佐助視点で挑戦したいな。精進しますww

読んで下さった方、(居たら)ありがとうございました(´ω`)



2010.2.9 白黒

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あきゅろす。
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