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天神
終幕


 小さな子供が母親のエプロンを掴む。

「ねぇ、お母さん。 勇者様達はそれからいったいどうなったの?」

 期待と不安が入り交じった目をする子供。母親は洗い物を済ませるとサッと手を拭き、子供を抱き抱えた。

「それじゃ、これから見に行きましょう。 勇者様達の結末を」

 母親に手を引かれ、家の外へと歩く子供。

 外は天気も良く、清々しい。春の若草の匂いがする。

 30分程歩いた所で、子供は表情をいっぺんさせた。

「す、凄い。 こんなの家の近くにあったの?」

「えぇ、今日は魔王を封じた勇者と天神様に感謝する日だからね。 普段は見られないけど、特別に見られるのよ。 で、結末は分かったかしら?」

 歯をむき出しにして無邪気に笑う子供。

「うん。 勇者様達の大勝利だ」

 そこには見上げる程、巨大な水晶に覆われた魔王が永遠の眠りについていた。水晶の中心には天神が、世界を見渡す様に優しく淡い光を放ち続けていた。















Fin…….


















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あきゅろす。
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