おつかい勇者♪
え!?もう、シリアス何ですか?
「何故、人が人を殺してはいけないの?」
そんな虚ろな瞳の少年の問いに答えられず、リオスとラミルは外へと出てしまった。
何か原因があるはずだと思ったリオスとラミルは村人へ詳しく話しを聞いてみる事にした。しかし、村人の反応は一応に冷たく、
「あの子も同じなんだ」
「あの子に関わりたくない」
と、答えにならない物ばかりだった。
誰に聞いても同じなのかも知れない。諦めかけていたその時、白い髭を地面に着きそうなくらい伸ばした、いかにも村長っぽい老人がリオス達に話しかけてきた。
「あの子は可哀相な子じゃ」
「……何で?」
率直にリオスは聞いた。
「あの子の父親はモンスターの負気に当てられてな人を殺したんじゃよ」
「それでそれで?」
リオスはやはり、率直に聞いた。
「それでその父親は街の牢獄へと連れて行かれたのじゃが、それで話しは終わらなかった」
村長っぽい老人はそこでクルッと後ろを向く。
「何で後ろ向いたの?」
「……バコッ☆」
どこから出したのかラミルのスリッパがリオスの頭をしばきあげる。
「バカ!演出よ。 演出! 場を盛り上げるの。 ほら、これからあのお爺ちゃん、青い空を眺めながら何か大切な事言うはずよ」
しばきあげられた頭を抱えてリオスはうずくまる。
「そうなの?」
「そうよ」
そんな二人の会話を聞いて老人は一瞬、後ろを振り向いた。
「…………やりづらいんじゃが」
「あ、すいません。 クルッと後ろを向く所からお願いします☆」
ラミルは営業スマイルの様にニコニコ不自然に笑いながら詫びを入れ話しを進める様、老人に促した。
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