おつかい勇者♪
滑りました。
リオスはおじいちゃんに別れを告げ、旅立つ事を決意した。
取りあえず、一人だけで勇者を探し出すのはあまりに危険で大変だという事をラミルから教えられ、仲間を探す事にした。
おじいちゃんの情報でこの先の村にすごい魔力を秘めた子供がいるという事を知った二人。
その子を勧誘しにその村までやってきた。しかし、その子供は何やら曰く付きの子供らしい。村人に聞いてみても「あの子は頭がおかしいから会わない方がいい」とか「あの子に会えば、おかしくなる」という事ばかり言われた。
リオスとラミルはそんな話しを無視して、その子の家へ向かい、やがて辿り着いた。リオスはひとまず、こういう場合言わなきゃいけない言葉をかけた。
「ごめんくさ〜い」
「…………………」
家からもラミルからも何の反応も無かった。今のが滑ると言う事なんだな。リオス自身、寒い空気とジトリと染みる、妖精ラミルの視線を肌で感じつつ反省した。
改めて反応の無かった家に今度はノックした。
家の鍵は開いていた様でノックとと同時にスッと開いた。
中をそっと覗くと、そこにはイスに腰掛けた虚ろな瞳の少年が一人座っていた。「こんにちは」と、控え目な声であいさつするリオス。その少年はリオスとラミルに気付き、ただ一言こう言った。
「何故、人が人を殺してはいけないの?」
その言葉を聞いたリオスはただじっと少年の瞳を見つめていた…………。
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