ぷれ☆★いす
其の二
ふと、その時、大介に一つのイメージが沸いた。母さんが笑いながら、俺の口にパンを突っ込んでくる……。
そんなイメージ。
「はい、大ちゃん」
言って、母良子は笑いながら大介の口にパンを突っ込んだ。
まさか……、イメージと重なった!?
そんな光景に違和感を感じて、一瞬大介は呆然とした顔をした。
「大ちゃん?」
母良子に声掛けられ、正気に戻る大介。
「いや、何でも無い。行ってきます」
そして大介はそんな、違和感から逃げるかの様に家を飛び出した。
自転車の鍵を開け、それに跨り大介は自転車を走らせた。
今のはいったい……。ただの偶然?
いや、それにしてもイメージが鮮明だった。
じゃ、本当に何だったんだ?
答えが見つからないまま、頭は錯乱し続ける。
そういえば、昨日、夜中に眩しい光が差していた。あれと何か関係あるのだろうか?
まさか、あの光を見て自分に不思議な力が宿ったとか。
……、漫画とかラノベの世界じゃ、ないんだから、そんな事あるわけ無いっか。
結局、さっきの事はただの偶然だったという事で大介は考えを止めた。しかし、それは決して偶然なんて物では無く、そのイメージはより鮮明によりリアルに描かれていった。
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