世界の平和は甘い物を食べる事から始まるのだ
夜の怖さは異常
今天気が悪いです。
さっきまで晴れてたのに。
あ〜雨降る前に洗濯物取り込まなくちゃ。
なんか体だるいな…冬だから?
「華どうかしたアル?」
『うーん?あ、多分天気悪いから気分のらないんだよ』
そう言って私は外に出て洗濯物を取り込んだ…つもりだった。
だけど洗濯物は取り込めず、ふらついて後ろの壁に頭をぶつけてしまった
その音を聞き付けたのか中から銀ちゃんと神楽ちゃんが出てきた
『たっ!』
「大丈夫アルか?!」
「おいおい、熱でもあるんじゃねえの?…あつ!華、デコ熱いぞ!」
『銀ちゃんの手冷たい〜…』
「…おはようございます。こんなところでなにしてるんですか」
「ちょうどいいところに来た新八!冷えピタとか薬とか、あの〜風邪に効く物買ってこい!」
「結局俺はパシりなんかい」
*****
『うー…新八ありがと』
「いやいや。」
銀ちゃんにソファに座らされ、熱を計ってみると40.6度だった。
私は新八が買ってきてくれた冷えピタを貼ってもらって、ソファに横になった。
他にも机の上に薬やらネギやらアイスやら栄養ドリンクやら…心配してくれるのは嬉しいけど、買い過ぎじゃない?
「つか、なんで熱あんの黙ってたんだ?」
『…黙ってない』
「じゃあなんでいきなりぶっ倒れんだよ」
『えっとねー…私、風邪とか病気の類の症状が出やすい体質なの』
「なんじゃそりゃ」
『なんか極端なんだよね。熱が出る時は40度が当たり前、みたいな』
「あ、銀さん。この間のアレもその体質が原因とかじゃないですか?」
「アレ…!//」
『アレって?』
「華は知らなくていい事!!!ほら、早く薬飲んで寝てろ!」
『いじわるー。』
そう言いつつも私は銀ちゃんに渡された薬を2粒飲んだ。
するとすぐに眠気が襲ってきた。それはきっと、もう一つの体質のせい。
『おぁすみ…』
「眠くなるの早くね!?!?」
『えっとね…薬効きやすいの…』
「…寝ましたね」
「もう一つの体質ってやつか。まったくめんどくせぇ体質だな」
「僕はもう帰りますけど…銀さん神楽ちゃん華ちゃんを頼みましたよ?…っていつの間にかもう神楽ちゃん寝てるし」
「あーそういや、もうこんな時間なのか。じゃあ俺も風呂入って寝るかな」
「それじゃあさようなら」
ガラガラ、と扉の閉まる音がした。
今居間には俺と華だけ。
昨日の事からなんか意識してしまう…なんだよ俺。
「あーもう!早く風呂入って寝よう。」
風呂に入るため上着を脱ぐと、寒そうに体を丸める華が目に入った
「…」
脱いだばかりの上着を華に掛けると少し微笑んだように見えた
「!///…あ〜〜〜馬鹿か俺。」
それから風呂に入ってしばらくして、俺は寝た。
*****
『ん…』
目が覚めると、外はもう真っ暗だった。今何時なんだろうか。
ふと気が付くと私の上に銀ちゃんの着物が掛けられていた。(そういえば寝てても寒くなかった)銀ちゃんが掛けてくれたと思うとなんだか、嬉しかった。
体の調子はと言うと、薬を飲んだお陰ですっかり治っていた。
まったく、めんどくさくもあり便利な体質だと改めて思った
お腹が空いたから何かあるかとキッチンを覗くと、お鍋がコンロに置いてあった
『また出しっぱ……お粥だ』
中を覗いてみると、そこには真っ白なお粥が入っていたのだった。
温めて食べてみると、お粥なはずなのに甘かった。
それだけで誰が作ったのかすぐにわかった
『…銀ちゃん』
感謝の気持ちでいっぱいだった。
今月は給料も少なくて自分のご飯さえ調達するのも難しいのに、私にお粥を作ってくれるなんて。
私は優しい味のお粥を、一口一口味わって食べた。
それから風呂に入って、寝ようと思い押し入れの襖を開けると、いつも自分が寝るはすの場所に、定春が寝ていた
『定春〜?』
ちょっとつついてみたけど反応はなかった。
…今日はソファで寝るしかないか
しょうがなく居間に戻ると、真っ暗で、どうしようもない孤独感に襲われた
それでも寝ないわけにはいかないと思いソファに寝転がり必死に目を閉じた
(だけどやっぱり、なんか周りが気になっちゃうんだよね)
私はうっすら目を開いた
『…大丈夫、だいじ…』
もう一度寝ようとした瞬間。
目が合ってしまった。
………ジャスタウェイと。
真っ暗な中でこっちを見る瞳。忘れようとしても忘れられず、どうにも眠れなくなってしまった。
だけどいつもの所は定春が寝てるし神楽ちゃんのところは入る隙間ないし…
私は最後の頼みとして隣の襖を開けた
『ぎ…んちゃん?』
頬をつついて呼んで見たが返事はなかった。
もう1時だ。さすがに寝ているのだろう
『そうだよね…おやすみ』
「う…ん?華?」
『!』
「どうした?具合悪くなった?」
『ううん!もうすっかり元気!』
「ならよかった。早く寝ろよ?」
『あぁあのね!!……怖いから、一緒に寝てもいい?//』
「な!?!?//」
おいおい、さすがにそれはまずいんじゃねーの!?
ほら、あんな事あった後だし…っても華は何にも覚えてねぇんだけど。
『だめ…かな?』
ごめんね、と言って戻ろうとする華を、俺は無意識に引き止めていた。
「…早く布団敷け」
『!!…うん!』
それから2人で布団を敷いてまた布団に潜り込んだ。『おやすみ!』
「おう。」
なんだか妙に意識してしちまう。キスって恐ろしいな……って俺はロリコンか!!!
そんなことを考えていると隣から華の寝息が聞こえてきた
とりあえずちゃんと風邪は治ったみたいだから安心した。
…サラサラの金髪だ。
髪を触ると、華は俺の方に寝返りをうった
『ふふふ』
「!起きてんのか?」
返事はなかった。
大方寝言だろう。
そんなところもかわ…あー!!!ダメダメ!!
『…フルーツ牛乳じゃだめ…?』
「ダメ!!…に決まってんだろばーか」
華ならロリコンでもいいかな。
そう思ってしまった俺は、華よりも酷い風邪にかかってしまったのかもしれない…
*****
『おはよう銀ちゃん!』
「…おはよ」
『どうしたの?』
「なんでもねぇよ(変に緊張して一睡もできなかったなんて言えねぇ…)」
銀ちゃんはなんだか元気がないみたい。
風邪、うつしちゃったかな?
ぼーっとしていると、居間に神楽ちゃんと新八が入ってきた
「華ちゃん大丈夫!?」
「華ー!!風邪治ったアルかー!?」
『神楽ちゃん新八!治ったよー!元気!』
「よかったネ!………それと大変アル!ちょっとくるよろし!!」
神楽ちゃんに連れられて私達は押し入れの前にきた
『「………あ」』
そう、今まで私が寝ていたところに定春がいる。それは昨日までと同じだ。
それにプラスされて今日は…壁に定春の手足が貫通して、外に飛び出ていた
「これじゃ危なくて華寝れないヨ…」
『…ずっと?』
「多分ずっとアル」
『じゃあまたソファ…』
「…俺の部屋で寝りゃいいだろ、ずっと」
『銀ちゃん!!!…ありがとう!!』
「布団ならまだまだあるしな」
「まさか銀さんロリコンとかやめて下さいよ」
「うっせー」
「否定しねーのォ!?!?」
銀ちゃんと新八がうるさいけど、まあ1人で寝ることにならなくて、本当よかった!!
銀ちゃんありがとうーっ
(…毎日あれじゃあ気が持たねえよ)(え?)(何でもねぇ)
☆
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