[携帯モード] [URL送信]

Novel〜APH〜 
†…《COLOR》…†〜U〜







†…《COLOR》…†〜U〜



「さぁ!会議を始めるぞ!!」

今日は世界中の国が集まる会議だ

議題は……──



「イギリスの消滅した今、どうしようかみんなで考えようじゃないか!!」

あくまで明るく

まるで何か面白い事を考えるかのようにアメリカは言ていた


それを頬づえながら俺、フランスは聞いていた

「…アメリカさん、大丈夫なんですかね?」

ひそひそと、アメリカに聞こえないように日本が話かけてきた

「ありゃ相当ヤバイな……」

日本の表情がこわばる

「あんな風に明るくみせてますけど、実際は…」

「うざがってるようにもしてたけどアイツにとってイギリスは兄であり唯一の肉親のようなもんだったからな」

フランスは遠い昔を思い出していた

アメリカ大陸に始めて訪れたあの時から

イギリスがアメリカといる時の喜びようといったら

抱きあげる時から頭を撫でる動作まで、まるで硝子に触れるように優しく

その一つ一つに愛情をそそいでいた

また、アメリカもその思いを受け

イギリスを愛していた


少なくとも俺にはそう見えていた


アメリカが独立をした後も。

なんて、哀れで恥ずかしくて、幸せなヤツらなんだろうと俺はいつも感じていた

「なんだかな……」


アイツがいないとこんなにもつまらないんだな

あんなにもしつこく、腐れ縁のようにもなっていたのに

大英帝国様が聞いて呆れるだろうよ


イギリスがまだ幼かった頃色んなものを教えてやったりもしたっけなぁ

木陰に腰掛けてさわやかな風をうけながら

小鳥のさえずりをBGMにして


『なぁ、なぁそれで?』

丸い瞳を輝かせて

『続きを聞かせて?フランス』

太陽の光で光った髪をなびかせながら

『あぁ、わかってるよ』

にこっと無邪気に笑うお前の笑顔が眩しかった

まぁ、成長につれて

いつも皮肉ばかりを言いあうようになったけどな……
あぁ

生まれた時も独り

兄達にも嫌われ孤独に森の中でひっそりと暮らし

成長した後も弟と慕っていたやつには独立される

なんて生き様だ

アイツじゃないが、もう一度あの可愛いイギリスに会いたいねぇ


ま、お兄さんはアイツと違ってそんな事を他言したりはしないけど

もしやり直せるのなら…

あの幸せだった日々に戻れたら…



でもそれは無意味なものなんだ─────。





[前へ☆][次へ☆]

9/16ページ


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!