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Novel〜APH〜 
†…《COLOR》…†〜T〜

君がいなくなったその日から

俺の世界からは色が消えた



†…《COLOR》…†〜T〜



200X年

国、イギリスの崩壊


それは1つの国が失くなったという事と

1人が居なくなった事を意味する


それはあまりにもあっけないものだった

俺は目の前で彼が消える瞬間を見てしまったのだ

最初に体が透けて、触れなくなった

その光景が俺には信じられなかった

国という存在である俺達は人間よりずっと長生きだ

半永久的にずっと、ずっと続く

途中どんなに苦しくても

でもそれは決して永遠ではないのだ


昔こんなことをイギリスに聞いた事があった



『ねぇ、イギリスは辛くないの?』

今思えばなんて無垢な質問だったのだろう

『そうだな……辛い時が多かったな。でも俺は…俺達は国だから』

イギリスは笑ってた

まだ幼い俺に気遣ったのだろう

『…それに何100年も生きていると、楽しい事もいっぱいだぞ?』

『楽しい事?』

『あぁ、こうして……お、お前にも会えたしなッ』

その言葉が嬉しかった

独り広大な大地に生まれた俺にとって、当時はイギリスが全てだったから

でも、『俺もだぞ』と言う事が出来なかった



あの時に戻りたいと嘆く君を俺は馬鹿げていると思ってたけど

今なら分かる気がする


君が居なくなって俺は後悔ばかりしてるぞ


日本だったかな?

〜本当に大切なものは失ってから気付くものだ〜

その言葉


今、始めて実感したよ



君を力いっぱい抱きしめたい。

痛いッって嫌がるかもしれないけど

サラサラと流れる金髪に触れて、翠の瞳を見つめたい。

君は恥ずかしくなって頬を染めるのだろうね

そして長いキスをしたい。

仕事なんて忘れて1日中ソファーでひなたぼっこもいいなぁ……

おやつに君が煎れた紅茶と仕方なく君のスコーンを食べながら



今となってはもう出来ないのだけど─────。











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あきゅろす。
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