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Novel〜APH〜 
どきっ☆奇跡パワー!!『米英』



『どきっ☆奇跡パワー!!』


(というわけでつれて来たけど……)



小さくなってしまったイギリスの面倒を見る事になった俺は一応彼の祖国に来ていた。

俺のことは知らないはずなのでアルフレッドと名乗って教えておいた。

(イギリスを連れるにあたって、引き留める国々の力は凄まじかった……)

「なぁ、アルどこいくんだ?」

「あ、あぁ………ん〜、えっとね俺の知り合いが近くに住んでてね?今旅行中だからって貸してくれた家さ」

なんだかその聞き慣れない声で名前を呼ばれると照れるような不思議な感覚だった。


知り合いの家という事にした、現在のイギリスが住んでる家にはすぐに着いた。

相変わらずの、手の行き届いた庭は薔薇が咲き誇っていた。


「うわぁ、きれいだな!しりあいのひとがていれをしたのか?」

こんな小さい頃から花の違いなど分かるのか、と驚いた。まぁ流石イギリス様って所かな。

「それはね、いっつも人に口うるさくてなにかといつも素直になれない知り合いが丁寧に手入れしたんだよ」

「そうなのか!」

イギリスは嬉しそうに庭を駆け回り、時々咲いている草木や花を熱心に見ている。

しばらくそれを見ていると、イギリスはある薔薇の前で立ち止まった。

それは庭の中でもひときわ目をひかれるような赤い薔薇だった。

そういえばあの薔薇、昔イギリスに頼んで一輪貰った覚えがあるな……

すごくイギリスはそれを大切にしていたのに俺が頼むと嫌な顔もせず「ほら」とくれた。


「どうしたんだい?」

「これ……この薔薇からすごくたいせつにしてるのがわかる……」

するとイギリスはにこっと笑って

「アルのしりあいのひとはすごいな」

と言った。

無邪気な笑顔がとても可愛かった。

(違う、違うぞ俺は別にそういう趣味があるわけでは……)


「……じゃあ、家に入ろうかっ」

家の鍵はもちろん持っていたし、何度も通っているので大体のものは分かった。
夕飯は家にあった多分日本製のレトルトと、軽く作れる料理を食べた。

それは特においしいものでもないのにイギリスは目をキラキラさせて

「おいしいな!これ」

と、本当においしそうに食べていた。

よく考えれば小さいイギリスの時代なんてろくにおいしいものなんて食べれなかったのだろう。

そう思えば、彼が料理下手であの味覚なのもそういう生い立ちがあったからか、とひとり推測してみた。

(フランスがちゃんと料理も教えてくれていたら……)

まぁもう無理だろうけれど。

ベットは彼が普段使っているものと、客人用で複数あったのだが……

「……いっしょにねてくれないのか?」


イギリスが俺のズボンのはしっこをちょっと掴んで見上げてきたので俺はそれを断わる理由もなく、一緒に寝る事にした。


宣言しよう。断じてそういう趣味にはしっているわけではない。

イギリスの安否が確かめられるようにするためだ。

すぅすぅと寝息をたてるイギリスはとても可愛いらしかった。

(明日元に戻ってもらわないと困るんだぞ)



静かな中、俺は切に願いながら眠った。




次の日



「……ん……あ、あめ……りか?」

「…………え?」

「えええぇ!!!??////」


元に戻ったイギリスが全裸で一緒に寝ていたアメリカに気付いて絶叫したとか。


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