ただいま執筆中。。。
待ち人
『…やっと来たか。』
家具も最小限の殺風景な部屋の中。
そこの片隅で男はボソッとつぶやいた。
『なんだかんだで1年はたっちまった。こんなことなら俺の方から迎えに行ってやればよかったな…。』
男の他に誰も居ない。独り言だろうか。
自分に愚痴ったと思ったら刹那の間に姿が消えていた。
音も無く……。
男は怪しげな部屋に居た。
地下室なのか、窓は無く、空気は湿っている。
『さてさて、駒がそろった事だし始めますか。彼は…いや彼女かもしれんが、どんな物語を繰り広げてくれることやら。』
言葉が終わると共に、男の体から緑色の淡い光が放たれる。
『放出…集約…確認…。』
淡かった光が徐々に強くなり、部屋を満たしていく。
『よし、……封印。』
男の声で光が一点に集まり、小さな宝石になる。
その宝石は唯一の扉をすり抜けて飛び去っていった。
『いってらっしゃい。それと…おめでとう。』
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