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「恐いって…、俺もか?」

もちろん!!
なんて言えるわけもなく黙っていたら

「俺のこと嫌いか?」

少しだけ悲しい顔して俺に聞いてきた
ん?俺が瀬川さんのことを嫌い?
恐いとは何度も思ったことはあるけど嫌いなんて一度も思ったことはない
むしろ尊敬してたし
だって同じ男なのに俺より何倍も強くて格好よくて男らしいし…
なんせあのSPRINGの皆を引っ張っていくリーダー性。

平凡な俺とは大違い…

だから瀬川さんのことは嫌いじゃない。
ただ恐いだけ

「……いい加減答えろ」

ずっと黙っていた俺に痺れを切らしたのか瀬川さんがドスの聞いた声で答えを求めてきた

早く答えなきゃ
もう本当の事を言おう!
こんな悲しい顔した瀬川さんに嘘なんてつけないよ

だから

「瀬川さんのことずっと恐いと思ってました。もちろん今もです。」

本当の事を言った…

「………」

でも

「でも、嫌いなんて一度も思ったことないです!むしろ尊敬してますよ」

これも本当のこと

「……っ!」

その時の俺には、瀬川さんが嬉しそうな表情をしたように見えた
でも、俺の言葉を信じてないようにも見えた
そりゃそうか、今まで散々恐い恐いって言ってたからな

でも

「本当に尊敬してるんです」

「……」

「信じてください」

俺がそう言った瞬間ぎゅう〜って何かに抱きしめられた

えっ!?

この状況じゃ俺を抱きしめてるのは瀬川さんしかいないよな?

でも、抱きしめてるのが瀬川さんなのか確認するべく見上げると
やっぱり瀬川さんが俺を抱きしめていた

なんで俺は抱きしめられてるんだ!?

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