[携帯モード] [URL送信]

平凡くんの秘密の恋




その次、決定打は、これだ。


初恋の人が・・・、

中学の時の、弓道部の先輩。もちろん、男の。

あ、ちなみに俺も弓道部でした。的中なんて全然できなかったくらいしょぼかったけど。

告白は、できませんでした。

先輩には彼女が居たし、俺は、先輩のそばにいて、仲良くしてもらうだけで十分だって思ってた。
そばに居れるだけで幸せ。それ以上の関係は望まない。

先輩の卒業式、

「お前はずっと、俺の大事な後輩だからな」

そう言って頭を撫でてくれた時、ボロボロと涙が溢れた。

「おいおい・・・俺が居なくなるのがそんなに悲しいか」

呆れて笑う先輩の優しい声、優しい手。
もう、会えない気がした。

涙は止まらない。
俺はその後の送別会もずっと先輩に縋って泣いてた。先輩も嫌がらず介抱してくれる。他の部員からは、主役を独り占めするなー!とか言われたが、それに応えられないくらい自分でも混乱してた。

先輩が好きだ。
好きで好きで、胸がはちきれそうなくらい、詰まって痛い。切ない。

こんな俺の初恋は、
先輩の優しい笑顔にそっと、胸の中で
「ずっとずっと好きでした。・・・幸せになってください」
と唱え、幕を閉じた。



素直に好きだって言えてたら、何か変わったのか。

それは今となっちゃ分からない。

ただ、先輩を好きになれたおかげで、自分が男にしか興味が無いと気付かされた。

今ではいい思い出だ。
たぶん。
未練は無い。



そしてもう一つ、俺が一般ピーポーと言えない理由。



それは・・・、




彼氏が居ることです。



それはもう、ぶっ飛ぶような、かっこ良さですよ。


いやマジで。
なんなら続きを見てってよ。


なんたって今日は、その彼氏が居る学園へ編入する日、なんだから。



since09.05.20

[*前へ]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!