[携帯モード] [URL送信]

Short dream
何回言っても   佐久間夢  甘





「馬鹿佐久間っ!!浮気者ぉっ!!もう知らないっ」

佐久間は、目の前にいた愛しい、愛しい彼女に罵声を浴びせられた。






 







 
































「・・・・・え?俺、なんかした?」





























――――――――――――――――――――――――――――――――――――――








「ヒック、んでね、佐久間がね、もう、差し入れは、もら、わないって、言ったのに」

騙されたーっと大泣きな名前







佐久間が入ってる部活のキャプテン、鬼道は溜め息をついて一言。

「・・・大体の事情は分かったが、質問がある」
















「?」


















「何で俺なんだ?」





鬼道が廊下を歩いていたところを名前に連行されて屋上へ。

とりあえず、話を聞くことにした。










話の内容はこうだった。


佐久間は名前と付き合ってから「もう、差し入れは貰わない」と約束したらしい。

だが、本日、佐久間が女子生徒から差し入れを貰ってるところを名前は目撃。

罵声を浴びせ、鬼道を捕まえ、今に至る。














「いくら、ペンギン柄だからってさ・・・」











バタン









突然、屋上の扉が大きな音を立てて開いた。

2人揃って振り向くとそこには佐久間の姿が。

「ハァ・・・ハァ・・・こんなところに居たのか名前。
鬼道さんも一緒ですか?」








鬼道はやっと来た、と呟いた。

「ほら、苗字、迎えが来たぞ。佐久間、あとは
宜しく頼む」


「何で浮気者のとこに行かなきゃいけないのよー」

ふてくされている。





その間に厄介ごとはごめんだと言う様に鬼道はそそくさと屋上から脱出した。

屋上から無事脱出すると安堵の表情。








――――――――――――――――――――――――――――――――――




二人しかいない静かな屋上。

生暖かい風が2人の髪を擦った。
















「ごめん」

佐久間からの言葉。

「何よ今更」

目をあわせようとしない名前。

それどころか背を向けていた。







「嫉妬させてごめん。ちゃんと差し入れは返したから」

「べ、別に嫉妬してなんか・・・!」


反論を述べようとした瞬間後ろから抱きつかれた。


いつもと変わらない佐久間の細く、逞しい腕だった。

長い髪が名前の頬を擽った。









「もう二度と、名前を泣かせないから!」





















「だから」



















「俺のこと、嫌いにならないで・・・?」



最後のほうは、掠れて、震えていた。





愛されてるんだなぁ、と名前は実感した。

やっぱり彼は、私を好きでいてくれてる。

そう思うと途端に心が弾んだ。

「佐久間のこと、嫌いになれないよ」











「だって、私の一番の人だもん」

正直に、佐久間の目の前で、はっきりといった。





佐久間は嬉しそうに笑った。

そして、押し倒され、キスをされた。




(何回言っても)
(やっぱり離れられないな、大好きだもん)

[*前へ][次へ#]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!