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変態は大変だ
変態、脅迫される
純が後ろでにやりと笑った気がした。
俺はなんとか純の両手から逃げ出そうとするが、逆にしっかり抱きすくめられるともう身じろぎすら叶わない。

口を抑えていた純の手のひらは、俺の顎まで持っていかれると、そのまま顔をぐいっと持ち上げられる。


「ねぇ、なんで勃起してんの?」


純の質問に顔がかあっと熱くなった。
唇を噛みしめ、泣きそうになりながら黙るこむ。


「ねぇなんで?」


力付くで面積を広げられた俺の白い首筋に、純の吐息が吹きかけられた。


「ひっ!」


思わず上げた小さな声に、純は満足そうにふっと息をもらす。


「・・・俺、知らなかったな蒼汰にこんな趣味があったなんて」


やめてくれ、もう辱しめるのは。


「女装癖に、露出狂か?・・・友達に息吹きかけられたただけで勃っちゃうんだもんな」


悔しくて恥ずかしくて、泣きそうだ。


「も、いいだろ、離せよ!」


俺はやっとそれだけ言って動こうとするが、純は離してはくれない。
それどころか、服の上から胸の辺りを触り始めた。


「ひっ!、やめろ・・・」


俺の言葉は無視して、純の指は進んでいく。


「へぇ。ブラはしてないんだ」


そりゃそうか、胸はないもんな。
一人事みたいにそう言うと、俺の乳首の周りをくるくると円を描くように触る。

がっちり顎を固定されているせいか、力が、入らない。

「やめろ、やめろよ馬鹿ぁ」


俺がもうほぼ泣きながらそう言うと、純はくすりと笑った。


「いいのかなーそんな事言って。」


え?


「優等生の蒼汰君にこんな趣味があるなんて知ったら、みんなどう思うんだろうな?」


ぞくりと背中が寒くなる。


「お、脅す気か・・・?」


「さあ?・・・でも、こうやって大人しくしてくれるなら黙っといてやるよ。・・・今日は触らせるだけでいいから」


今日は、というのが気になった。
だけど俺には選択肢なんてなかった。

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