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企画
雨が降りますように(門帝:ルルン様リク)

朝からのデート。
降水確率は80%。
窓から見える空はどんよりした灰色。

そして僕は
玄関に傘をわざと置き忘れて外に出た。






「雨ですね」

「ああ」

突然というか当然のように雨は降り出して、僕と門田さんは喫茶店の中から外を見る。

「僕、傘忘れちゃったんです」

「傘あっても関係なさそうだけどな」

「…ですよね」

スコール並の雨は傘を持っていても無意味で街ゆく人は皆ずぶ濡れ。
こっそり考えていた相合い傘計画を嘲笑う雨が憎たらしい。

「そんな顔すんなって」

頭をくしゃりと撫でてくれる手が温かくて気持ちよくて、目を細める。

「また違う日に行けばいいだろ?遊園地は逃げねぇよ」

「それはそうなんですけど」

僕は相合い傘がしたかったのに…

スコールの馬鹿
小雨位にしてよ

「まだ拗ねてる」

むに。と頬を軽く抓られる。

「門田さん!!!」

手を振り上げて文句を言えば、苦笑しながら門田さんは指を離してくれる。
触れられた頬が熱い。

「悪い悪い。膨れてる帝人も可愛いけどよ。笑ってる方が断然良い」

「え…」

門田さんが言うとは思えない気障な台詞。
"可愛い"普通だったら怒り出す言葉も門田さんから言われると宝物みたいにキラキラした言葉になる。

さっき触れられた頬が、火が出るんじゃないかって位に熱くなる。多分、僕の顔は真っ赤になってる。
恥ずかしくって、そんな顔見せられなくって俯いても、門田さんが気になってチラリと目だけで確認。

そしたら門田さんも真っ赤な顔してて

「っ…んな目で見るなって」

帽子を目元まで引き下げて赤い顔を隠そうとする門田さんが可愛くてクスリと笑えば

「笑うな」

ふてくされた門田さんから文句が出る。


ただそれだけで幸せで。

それに
さりげなく"今度"と口にしてくれる門田さんが嬉しい。


「あ、雨止みましたね」

「だな」

土砂降りだった雨は一気にからりと晴れ上がっていて、相合い傘は出来ないけれど

「行くか」

席を立ち、自然と手を差し伸べてくれる門田さんが居ればどんな天気だって最高の日和。

「はい!!!」




門田さんと手を繋いで店を出て、池袋を歩く。
アスファルトに残った雨の跡を飛び越えて、僕は言った。

「今度、相合い傘したいです!!!」
「もちろん遊園地も行きたいです」
「動物園も、水族館も、公園も駅も!!!」
「門田さんとだったら何処にでも行きたいですし、なんだってしたいです!!!!」

勢い込んで伝えれば、あんまりにも恥ずかしい言葉の雨。
言い切って冷静になった僕は恥ずかしすぎて俯くしかできない。

「俺もだ」

ギュッと温かくて力強い腕に抱き寄せられる。

「帝人と一緒なら、ありふれた場所だって幸せになるんだ」

ああ、これは無上の幸福。
門田さんと僕の気持ちは完全に同じなんだ。

門田さんの背中に腕を回し、目を閉じる。
世界には僕と門田さんしか居ないみたい。

「門田さん、好きです」

「俺もだ」

「…好きって言って下さい」

「愛してる」

「なんかソレ狡いです」

「なら帝人も言えばいいじゃねぇか」

「世界で一番愛してます!!!」

――――――――――――――――――
門帝ですかコレ?

こいつら路上で何してんだ
バカップルというか
迷惑ですね

ドタチンは惚れた相手を前にするとたまに饒舌になればいいと思います
ろっちー顔負けの愛の言葉を垂れ流せばいいのだ!!!!(笑)

相合い傘させる計画が消えました

そして
門帝は難しいですね…
色々とすみませんm(_ _)m

[2010/5/19.Up]

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あきゅろす。
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