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謳う存在
【続・恋は戦争】(レンカイ←ミク)
【恋は戦争】の続きです





「レンが名前で呼んでくれたんだ」

本当に嬉しそうに笑うお兄ちゃんはやっぱり可愛かった。
でも…その笑顔を生み出したのはレン。


凄く嬉しそうにスキップしていたお兄ちゃんに「ダッツでも食べたの?」って聞いたら、さっきの返事。



…………ムカつく
そんなのを顔を出さずに私は笑顔を返す。


「良かったね」

それが女のプライド。
泣き叫んでお兄ちゃんを盗らないでって言うのは簡単。でもそんなの負け。
レンなんかに負けるなんて認めないんだから。


「ミクの言ってた通りだったよ。反抗期だったみたい。俺の名前を呼ぶのが抵抗あったんだってさ」

「へー。そうなんだ。やっぱりレンってお子様〜」

ちゃんと笑顔で返事できたかな?

可愛い妹の笑顔を見せれた?



私の嫉妬とか色んな物が入り混じった気持ちなんて全く気づかないお兄ちゃんは本当に楽しそうにレンとの会話を私に報告し続けてくる。

レンが実はお兄ちゃんと一緒に歌いたがっていたとか
レンは構って欲しくてわざとお兄ちゃんを"旧型"って呼んでたこととか


そんなの最初から私、知ってた。

レンがお兄ちゃんの事、好きだってこと。


でも、それをお兄ちゃんに教えなかった私の気持ちになんてぜーんぜん気付かない。


鈍感。

お兄ちゃんを恨んでも意味はないけど…
そういうトコも可愛いし

私は大概にお兄ちゃんに甘いのよ。


それに…こんなドロドロした気持ち
お兄ちゃんには知られたくない。
私はお兄ちゃんに可愛いって思われたいの。




「なーKAIT……旧型」

お兄ちゃんと私が話をしてた事に気付いたレンは言い掛けたお兄ちゃんの名前を旧型に言い換える。

こういう姑息なトコが嫌い。

そもそもどこから出てきたのよ。


「レン。どうした?」

「マスターが俺らのデュエット作ったってさ。何で俺が旧型なんかと…」

口で文句を言ってもレンは嬉しそうな顔。
そして、マスターの新作という単語にお兄ちゃんの意識から私が吹き飛んじゃう。

「そんな事言わないでくれよ。俺はレンと歌うの好きなんだから」

お兄ちゃんの天然タラシ。


私だってお兄ちゃんと歌いたい!!!!




「仕方ねーな。旧型が言うからしょうがなくつき合うだけなんだからな!!!」


叫ぶレンの典型的ツンデレ台詞。
まったくもって可愛くない
ツンデレは私の領分なんだから!!!!


「じゃあミク。またね」

「あ…」

歌ってくる。そう言うお兄ちゃんを止められる筈もなくって。

お兄ちゃんとレンは仲良さげに向こうに行ってしまう。


嬉しそうなお兄ちゃんなんて見たくない。
レンばっかり大事にするお兄ちゃんなんて見たくない。

私のこの想い。
どんなに叫んでも届かないの?


こんなに大好きなのに!!!!



負けたなんて認めない。
でも戦況は不利。

だから
レンのおやつをネギまみれにする位いいよね。


______________________________【あとがき】
ミクのキャラ?が崩れてきましたです(-_-;)

でも私はミクを可哀想な立場にするのが好きみたいです


駄文を読んで下さってありがとうございますですーm(_ _)m

2010/01/04 Up

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あきゅろす。
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