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マネジのお姫様
1.メイドの何を知ってるんですか!〈1〉

先生「これから文化祭の出し物についてやるぞー。席に着けー」


やってきました文化祭!
去年は転校してすぐに文化祭だったから、準備とか何もできなかったんだよねぇ〜…
今年こそは楽しむぞーッ


先生「じゃあ後は関に頼むぞー」


それに張り切ってるのはクラスのみんな一緒!
とくに学年委員の関真理子ちゃんはものすごい!


真理子「じゃあ今から出し物決めまーす!何か意見ある人!」

莉菜「真央はどうする?」

「あたしは何でもいいけど…模擬店とか楽しそうかなって」

莉菜「模擬店かぁ…楽しいらしいけど、実際は売り子以外は当日暇らしいよ、アレ」

「そうなの?できればみんなが楽しい方がいいよねー。りっちゃんは?」

莉菜「あたしはお化け屋敷がやりたいなー」

「こわいから却下」

莉菜「真央は脅かす側じゃん」

「人が来るのを待ってる間がこわいから嫌だ」

莉菜「どんだけ…」

男子「はいはーい!俺メイド喫茶がいいと思いまーす!」

「げっ、メイド喫茶だって…」

莉菜「男子の下心が丸見えだな」

女子「エロいおっさんが来るから嫌でーす」

女子「食品扱うの面倒くさいから嫌でーす」

女子「そもそも発想が古いから嫌でーす」


わぁ…
びっくりするくらい女子が拒絶してる☆


男子「エロいおっさんなんか入れなきゃいいんだよ!」

男子「模擬店とかだって食品扱うだろ!」

男子「意外とやってねぇもんだぜメイド喫茶って!」

「どんだけ必死!?」

莉菜「本当最低だわうちの男子…少しは不二先輩や跡部先輩や忍足侑士先輩や宍戸先輩や幸村先輩や柳先輩や…」

「多い多い」

莉菜「……とにかく、少しは見習ってほしいわ!」

「…侑士先輩はあんなもんだよ…。まあ、大丈夫だよ!あんなに女子が嫌がってるからメイド喫茶にはならないって!」





しかし、あまりの男子の必死ぶりに同情した(てか、哀れに感じてきたのか…)女子が折れて、結局出し物はメイド喫茶になったのよ…


「えぇ〜…メイド喫茶かぁ…」

莉菜「しょうがないよ、女子の方が大人だったんだから…」

「マジか…ならあたし厨房がいいなぁ」

莉菜「ああ、料理する側?いいんじゃない、真央料理上手いし。ならあたしもそうしようかな…」

「そうしようよ!」

莉菜「…あんたのそのテンション、何か企んでるでしょ」

「つまみ食いしまくる!」

莉菜「やっぱり…本当にそればっかだね」

真理子「じゃあ厨房希望の人ー」

真央&莉菜「「はーい!」」

真理子「はい却下〜」

真央&莉菜「「えぇっ!?」」

真理子「あのね!メイド喫茶なのに何で美人でスタイルがいいアンタたちを裏にまわさないといけないの!メイドやれメイド!クラスのために顔と身体使って働け!」

「嫌だ!何か言い方嫌だ!」

莉菜「拒否権なしなわけ〜!?」





こうして今年の文化祭はメイドをやることになりました…
メイドなんてわかんないよ…
本物のメイド喫茶に行く勇気はないし…


「あぁ…どうしよう…」

?「悩み事かい?」

「幸村先輩!」

幸村「今日の練習は上の空だね」

「す…すいませんっ」

幸村「いや、もし悩み事があるんだったら話してみなよ。解決するかもしれないよ」


…きっとこの問題は例え神の子でも解決はできないと思う…


「あの…文化祭でメイド喫茶やることになっちゃって…メイドなんてやったことないし、どうしようと…」

?「何だ何だー!お前メイドやんのかよー!」

?「メイド!?何か食わせろぃ!」

?「メイド服の真央か…そそるのう…」


うわ…
うるさいのが来たよ…
どこから湧いてきやがった!
しかもブン太先輩は言ってることちぐはぐだし、仁王先輩の言ってることは無視しよう。うん。


幸村「うん。メイドのやり方が分からなくて困ってるんだって。だからみんなで練習を見てあげよう」

「…はっ!?」


ちょっ…えぇっ!?
き、聞いてないんですけど!
何言っちゃってるんスかこの神の子は!


幸村「ほら、みんな見てくれるって。今やっとかないと練習なかなかできないよ?まさか家族相手にやるわけ?」


それは御免こうむりたい


切原「ほらほら、“お帰りなさいませご主人様”って言ってみろよ!」


くっ…!
このドS軍団め!
いつか覚えてなさいよ!


「お…お帰りなさいませごっ…ご主人様…」

丸井「駄目駄目!全然メイドっぽくねぇだろぃ!ほらもう一回!」

「お、お帰りなさいませご主人様っ!」

切原「なんだできんじゃん」

丸井「投げやり感MAXだったけどな…」

仁王「ほんじゃ次は“ご主人様どのようなご奉し…」


バコッ
バシッ


「!!」

丸井「なっ…何言ってんだよぃ!///」

幸村「真っ白な真央に変なこと吹き込まないでくれる?」

ジャッカル「真央にはまだ早いだろ!////」

柳生「真央さん、今聞いたことは忘れてください」

「…はい…?」


な、何だろう…そんなヤバいこと言いかけたわけあの人は…
つかジャッカル先輩と柳生先輩いつ来たんだ。


仁王「やれやれ…これだから童貞は困るのう…」

丸井「お前はどうなんだよ!」


い、今のうちに帰ろうかな…


柳「さり気なく逃げようと、お前はしている」

「!!」


や…柳先輩…


幸村「俺たちは真央のためにやってるんだよ?」

「あ、遊んでるだけじゃないですか…っ!」

丸井「逃げんなよ。俺らがみっちり教えてやるぜ」

「先輩たちがメイドの何を知ってるんですかぁぁぁあっ!!」












〜文化祭当日〜


莉菜「真央…」

「り、りっちゃん…」

莉菜「スゴいよ真央!本物のメイド喫茶のメイドみたいな完成度だよ!」

「あ…ありがとう…」

そりゃあんだけ色々やられたらね!?
幸村先輩には笑顔の練習で1時間やらされるし、赤也にはスカート丈について散々言われるし、ブン太先輩にはメニューにRIKKAIスペシャルを加えろって言われるし(あたしが決められることじゃないし、第一ソレ作れんのブン太先輩だけじゃん)
仁王先輩にはひたすらセクハラされるし…
この夏休み本当にしんどかった…!


莉菜「これで大繁盛間違いなし!ところで真央…」

「うん?」

莉菜「氷帝や青学…あわよくば立海のみなさんって来るの?」

「さぁ〜?一応文化祭のことは言ったけど、そんなに強く誘ってないからなぁ…」

莉菜「何でよ!?」

「だっ…だってみんな部活で忙しいだろうし…メイド姿なんて見られたくないじゃん!」

莉菜「真央はいいわよ!いつだって見られるんだからっ!でもあたしたちなんてめったにお目にかかれないのにぃ〜!」

「わ…わかった…ごめん…!だからガクガクしないで…っ!酔う…」

莉菜「あ…ごめん…」

「…まあ、立海は遠いから難しいかもしんないけど、青学と氷帝のみんなならもしかしたら来てくれるかもしれないよ?」

莉菜「メイクなおしてくる!」

「まだ文化祭自体始まってないんだけど!?」


さあ、八尾崎文化祭の始まり始まり〜!







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