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マネジのお姫様
2.天才とバーニング

ここかぁ…青春学園中等部。
つかよく考えたらすごい名前の学校だな…!
青春て…なんかもうすごいフィーバーできそう!
てか本当に近かった。
近くにこんなとこがあったんだー


「ま、いいや。入ってみよ」


今回の目標は
・テニスプレーを見ること
・不二先輩って人の写真をとること
・りっちゃんが言う期待の新人の「えちぜんりょーま」の写真をとること

って目標の3分の2がりっちゃんからのおつかいなんですけど…。
つかりょーまて!どんな字書くんだ!?りょうまの間違いかな?


「…ところでテニスコートどこ」


自慢じゃないけどスーパー方向音痴でして…
いつもは光についてくだけだったからなぁ。


「おっ、人だかりができてる!あの中の人に聞いてみればいっか」


おおう…
女子ばっかだな…!
なんだなんだ!


「あのー…テニスコートはどこですか…ってここか!」


やった!
1人でたどり着けた!
あとで光に自慢の電話してやろっと!


「さてさて…不二先輩とやらは…」


テニスプレーも見たいけどとりあえずおつかいを終わらせなきゃね!集中して見れないもん。

?「うぉらぁぁあ!ダンクスマッシュ!」

「!!」


な…何アレ!?人間ってあんなに跳べるもんなの!?あの人今何メートル跳んだよ!?
四天宝寺にもあんなに跳べる人いなかったよ!…いや、謙也先輩ならいけるかな…?あの脚力で。


?「ドーン!」


いやいや、ドーンじゃないよ!もうズガァァンって勢いだよ!

女子「きゃああぁぁ!桃城くーん!」


わっ!
スゴい人気!
確かによく見ればカッコいいし…
やっぱりカッコ良くてテニス上手いとモテるんだなぁ
あの人モモシロくんていうのか…!


?「どぅらっ!」

「!!」


わっ!
打った球がネットの外を通った!なのにコート入ってるよ!何で!?


?「フシュ〜…」


ふ、ふしゅ〜って…!
お前は何だ!哺乳類じゃないのか!爬虫類なのか!


「つかこっちは女子からの声援がいっさいないな…」


よく見ればそこそこカッコいいのに。ちょっと目つき悪いけど。バンダナかな?バンダナがいけないのかな?
それともモモシロくんが特殊だとか?人なつっこそうだもんな…
もしくは実はバンダナくんは性格が悪いとか!うん、それで決定!


「やっぱりレベル高そうだここ!早くおつかい終わらせてじっくりプレーを見させてもらわなきゃ!とにかく不二先輩とやらを捜すか!」


確かりっちゃんは不二先輩とやらは王子系って言ってたよな…じゃあ王子様みたいなの捜せばいいのかな?










「って何だよ王子系の中学生って!いるわけないでしょ!」


四天宝寺だってカッコいい人いっぱいいたけど王子系なんていなかったもん!あえて言うなら蔵先輩かなってくらいで!
案の定全然見つからないし!
どんなのなの!?カボチャパンツにティアラでもつけてるってか!?


「(りっちゃんせめてもっと情報くれ…!)」


あー…歩き回ったら喉乾いた…。お金も持って来てないし、いいや水で。
くっそ…不二先輩の情報を群がってる女子に聞いても全然教えてくれないし、むしろ「アナタが不二先輩に何の用!?」って逆に睨まれるし…
何なのもー…
あ、水道…


「!!」


あ、あの茶髪は…!
明らかに王子様だろぉぉお!
サラサラの髪の毛に優しそうな顔…!
間違いない!


「し、写真撮らなきゃ…!」

不二「………」


ブシュゥゥゥッ


「!? ガボッ!ゲホゲホゲホ!」

な、何!?急に水がとんでき…っ


不二「嫌だなぁ。スパイ行為はせめてプレー中にしてもらえないかな?君どこの学校?見たことない制服だね」


今のあなたですか!?つか蛇口を指で押さえて水とばすって小学生のときよくやったな…こんな異常な距離はとばなかったけど。
てか…す、スパイ行為…?
そんなことしたつもりはないんだけど…!


「や、八尾崎中です…」

不二「八尾崎?…ああ、聞いたことあるかもしれないな」

「あ、あのっ!スパイ行為なんかしてないです!」

不二「どこかのマネージャーじゃないのかい?」

「違いますっ」

不二「そっか、ごめんね。最近そういうの多いからさ。カメラ持ってたし」


りっ…りっちゃぁぁあん!
アンタのおつかいのせいで疑われたじゃんかぁぁ!


不二「じゃあ何故ここに?」

「あっ、いや…スパイじゃないですけどテニスに興味があるっていうのは本当で!見学させてもらいに来たんですっ」

不二「へぇ、テニスに。できるのかい?」

「いや、まあ…人並みくらいにはできるんじゃないかと…なんせ周りの人間が異常にうまかったんで」

不二「テニス部?」

「いいえ!元マネージャーです!あくまで「元」ですから!」

不二「そっか、テニス見に来たなら行こうか。僕もちょうどコートに向かうとこだしね」

「いいんですか!?やった!」


あぁ…
やっぱり見れば見るほど美しい顔だわ…
散々りっちゃんのことミーハーとか言ったけど気持ち分かるよ〜!


不二「着いたよ」

「ありがとうございます!」

?「あれ、不二。その子は誰だい?」

不二「ああタカさん。彼女はテニスの見学に来たそうだよ」

河村「そうなのかい?わざわざ遠いところ、ご苦労様。ゆっくり見て行くといいよ」

「はいっ!」


や、優しい…!
タカさん?って言ってたよね。こういう人がモテるんだよ!温厚でおとなしめの優しい…


桃城「タカさ〜ん、ラリーに付き合ってくださいよ〜!」

河村「あっ、うん。いいよ!じゃあ僕ちょっと打って来るね。役に立つかどうか分からないけど、よかったら見てって」

「あぁぁありがとうございますっ!」


優しさに感極まっちゃうよ〜
タカさんってどんなプレーするんだろう…
やっぱり優しい感じ?


不二「ふふっ、初めてタカさんのプレーを見るなら見ものだと思うよ」

「へ?見もの?」

河村「バァァニィィィングッ!!」

「……誰!?」

不二「彼は河村隆、パワータイプのアグレッシブ・ベースライナーだよ。ラケットを持つと人格が変わるんだ」


ドォォォンッ


「大砲!?」


さ…さっきのモモシロくんもすごかったけど、タカさんはもう次元が違うよ…!
あんなのくらったら死んじゃうって!


「二重人格ってやつですか…?」

不二「うーん…そうとも言えないかな。ラケットを持たなければ普通だし」


あのラケットにどんなからくりが…!?
二重人格じゃないなら…ギャップか!これぞギャップ萌えってやつなのか!


河村「オラオラァ!カモン!ベイビィィイ!」


…ギャップがありすぎるのも問題なんだな…


不二「じゃあ次は僕が打ってくるから見ててね」

「はい!」

河村「どうかな?何か参考になった?」

「と、とりあえず人は見かけによらないってことを学びました…っ」

河村「次は不二だよ。彼のプレーはもう全国レベルさ」

「ぜ…全国…!」


ところでさっきからどうも引っかかってたんだけど、不二ってどこかで聞いたことある気がするんだよねぇ…
りっちゃんに教えてもらう前から。どこだったっけ…?


不二「白鯨」

「え!?」


な、何今の…!?
球どこいった!?


不二「羆落とし」

「えぇぇっ!?」


ま…まったく分からない…!
どんな打ち方したらあんなんできるの!?


河村「あはは、驚いてるね。彼は不二周助。あの技は風がよめるアイツだからできるんだよ。だから天才不二って言われてるんだ」

「天才…不二…」


ん?天才不二…?
ああぁぁあっ!思い出したぁあ!
不二って前に蔵先輩が言ってた人だ!

白石「東京には不二くんっていう天才プレーヤーがおってなぁ。彼もなかなかええオーラだしとるわぁ。レベルでいうたら部長格なんやけど、その上がおるからなー」


に、西にもウワサがいくほど有名人だったのか…!
つか天才の上って!どんなんだよ!化け物か!?部長は…!
でもとりあえず不二先輩は…


不二「どうだったかな?」


美しいです…ッ!!









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あきゅろす。
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