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マネジのお姫様
6.抜け駆けか!(後)

白石「みんな入りー」

「「「お邪魔しまーす」」」

白石母「いらっしゃい。何もお構いできへんけど、ゆっくりしてな」

「いえいえ!こないな時間に大勢で押しかけて…申し訳ないです…」

?「誰か来たん?」


おっ
何やかわええ少女が…


白石「友香里!まだ起きとったんか」

友香里「クーちゃんのお友達?」


「友香里」「クーちゃん」っちゅーことは…


「ああ!彼女さんか!」

白石「!? ちっ…ちゃう!妹や妹!彼女やあらへん!」

「ああ〜。妹さんですか!ええなぁ、かわええわ〜」

白石「白石友香里や。言うとくけど俺に彼女はおらんからな!?おらんで!?」

「…? はい…?」

友香里「クーちゃんが女の子連れてる!」

白石「部活のマネージャーや」

「こんばんは〜」

友香里「えらいべっぴんさんやなぁ!」

「ありがとう!」

友香里「謙也兄ちゃん!」

謙也「おー、久しぶりやな」

友香里「めっちゃかっこええ兄ちゃんがおる!」

白石「財前や」

財前「…よう」

白石「ほら、俺の部屋行くで」

「「「はーい」」」






「わぁ〜!めっちゃ整頓されてますね!光とは大違いや」

財前「うるさい」

白石「みんな適当に座っててやー。飲み物持ってくるけど何がええ?」

小春「みんなコーヒーでええんちゃうの?」

「えっ!あたしコーヒー飲めへん!」

財前「子供やな」

「うっさい!」

白石「じゃあ真央ちゃんだけ紅茶にしたるわ。ほな待っとってや」

「はーい」




小春「ふふふ…男の子の部屋に来てやることと言えば…」

謙也「いかがわしい本探しっちゅーことや!」

「えぇ〜…それはあかんですって…」

財前「くだらんッスわ…」

一氏「まぁええやん!えーと…王道はベッドの下か?」

小春「蔵リンがそないなとこに隠すとは思えへんわ〜」


つか勉強しにきたんやけど…
みんなあの本やらDVDやらを探すのに熱中しとるわ…


「蔵先輩に怒られますよ〜」

財前「おい、アホな先輩らはおいといて俺らでやるで」

「あ、はーい」

謙也「タンスん中はどうや?」

一氏「本と本の間とか!」

小春「リュックん中かもしれんで!」


ほんま怒られるで…
いくら温厚な蔵先輩でもそれはあかんのちゃうかな…


白石「…お前ら何しとんのや…」


ほら来た…!


謙也「げっ…し、白石…」

一氏「や、ヤバい…!」

小春「くっ…蔵リン…」

白石「かわええ後輩が一生懸命勉強しとる傍らでお前らは…!」

謙也「ちっ…違うんや!ただ…思春期ならではのあの本とかがあらへんか探しとっただけや!」

白石「そんなん持ってへん!」

一氏「謙也はいっぱい持っとるで!」

謙也「持ってへんわ!」

石田「何でもええが…財前はんがえらい睨んどるで」

「えっ!?」


あっ
ほんまや!
光がめっちゃ睨んどる…
こ、怖い…っ


白石「ほ、ほなやるで」

「はっ…はいっ!」








「はぁ…!終わったぁ…」

白石「お疲れさん真央ちゃん」

「ほんますいません!ほんまありがとうございます!」

白石「ええねん。真央ちゃんがマネージャーやなくなってしもたら困るん俺らやし」


うぅ…
ええ人すぎる…っ


「蔵先輩以外、全員寝てしまいましたね…」

白石「まぁ時間が時間やからなぁ」


え…っ
ほ、ほんまや!よう見たら夜中の3時すぎとる!


「寝る時間を…っ!す、すいません!」

白石「ははは。さっきから謝ってばっかりやで?」

「せやけど…っ」

白石「ええって!貴重な体験や」

「………」

白石「それに楽しかったしな!真央ちゃんとも一緒におれたし」

「あたしも蔵先輩がいてくれて良かったです!」

白石「(…勉強的な意味でってことやろな…)ほんまか、そら良かったわ〜」

「はい!これもこんな大勢を受け入れてくれた白石家のみなさんに感謝ですよね!」

白石「(俺は真央ちゃんだけで良かったんやけど…)」

「ほんま周りの人に恵まれてますわ、あたしって」

白石「俺も真央ちゃんと会えて良かったと思うとるで。疲れてるやろーに、文句一つ言わへんで…頑張り屋さんやな。俺、そんな真央ちゃん好きやで」


コツン…


白石「えっ///…真央ちゃ…」

「Zzz…」

白石「って寝とるんかい!」

「すぅ…すぅ…」

白石「…よう頑張ったな」





財前「(まったく…油断も隙もあらへんわ…)」

謙也「(抜け駆けか!)」

一氏「(白石…そ、そうやったんか…)」

小春「(蔵リンやるぅ〜♪)」

石田「(………)」


↑実は全員途中から起きてた人たち









白石「んっ…」

「すぅ…」

一氏「ぐぅ〜…」

白石「(あぁ…俺あのまま寝てしもたんか…真央ちゃんも抱きかかえたまま…)」

小春「うぅ〜ん…」

財前「Zzz…」

白石「(布団もかけへんと…風邪ひくで…つか今何時や…)」


時計を見る


白石「(8時5分か…)…8時5分!?あ、あかん!みんな起きや!寝坊してしもた!」

「うぅ〜?」

財前「何なんすか白石部長…朝からうるさいっすわ…」

白石「アホ!寝ぼけんなや!遅刻や遅刻!遅刻したらシャレにならんで!」

「ち、遅刻!?」


ちょっ…それはあかん!
今までの全部パァや!


白石「とりあえずみんな準備や準備!」

謙也「何で寝坊なんてすんねん!お前聖書やろ!完璧ちゃうんか!」

白石「昨日遅かってん!お前らこそ昨日は早よ寝とったやろ!普通に起きんかい!」

一氏「誰のせいや誰の!お前が秘密の告白なんかしとるからー…むぐっ」

白石「は?」

小春「黙れや一氏!!蔵リン、早よ準備準備!」

白石「あ、ああ…」

「じゅ、準備できましたっ」

「「「早っ!」」」

白石母「ごめんなぁ〜…朝練あらへん言うとったから、ゆっくりなんやと思うてたわ…」

「いやいや!おばさんのせいとちゃいます!起きられへんかったのは自分たちのせいですから!」

白石母「そう…?とりあえず急いでパン焼いたから食べてってや」

謙也「みんなパンくわえて走るで!」

「「「えぇ〜っ」」」

謙也「文句言うなや!」

「「「お邪魔しました!」」」

白石母「また来てや〜。とくに真央ちゃん」

「? はい!」

白石母「友香里が喜ぶねん。よろしゅう〜」

白石「走るで!」

謙也「真央!カバン貸し!持ってったる!」
「ありがとうございます!」

財前「つかパンくわえて走るて…いつの時代やねん。しかも団体で…」







この後なんとか全力で走って、転びそうになったら銀さんに担いでもろたから無事間に合いました!
そんでテストも無事終わりです!







〜おまけ〜




先生「よう頑張ったな!前回よりめっちゃ点数上がったで」

「みんなに助けてもらいましたから!」

先生「…せやけど、他のテニス部員はガクッと落ちたっちゅー話やで?」

「…えっ!?」

先生「何でもギリギリに学校に来すぎて頭ん中真っ白になったとかなんとか…あと寝不足で試験中寝てしもた奴もおるみたいや」

「…ほんまですか…」


それ120%あたしのせいやん…









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あきゅろす。
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