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マネジのお姫様
2.絶頂お兄さん

「じゃあまたあとで!」

財前「ん」


あたしと光は同じクラスとはちゃいまして、隣りのクラス


「1時間目は国語か…」


つっても勉強っちゅー勉強やないんよねぇ…
国語って言うてるけど内容はあいうえお作文やし
社会もお笑いの歴史やし…
英語に関してはアメリカンジョーク!
ほんま意味わからんわ…
この学校お笑いのセンスゼロの人間には厳しすぎるな〜






そんで次は体育のために更衣室に移動!
…体育の内容はコケの受け身・初級編やけど…


?「おっ、真央ちゃんやん」

「蔵先輩!」

白石「何や移動か?」

「はい!次は体育です!」

白石「今何やっとるん?」

「…コケの受け身・初級編です…」

白石「おー!懐かしいなぁ〜。俺らもやったで、1年のとき」

「そうなんですか!…ところで何や蔵先輩機嫌いいですね?」

白石「分かるか!次の授業は化学で薬草採集やねん」

「ああ…それで」


ほんま変わらへんなこの先輩は…
確かあたしと会ったときも…






〜入学してから5日後〜


うぅ〜…5日もたったのにいろいろ不安すぎて最近ろくに眠れてへん…気持ち悪ぅ…
こういうとき自分って小心者やなぁって思うわ…
光なんて平然としとんのに…


クラッ


「……!」


な…何や…天井がぐるぐる回って…あれ、これもしかして自分が倒れとんの…?
つか、倒れる瞬間冷静やな自分…







キーンコーンカーンコーン…


「…ん?」


ここは…保健室?


保健室の先生「あ、起きはった?」

「せ、先生…何がどーなっとるんですか…つか先生めっちゃべっぴんさんですね」


保健室の先生「起きてすぐにそれ?でもおーきに。アナタ寝不足で倒れたんよ?それを白石くんが運んできてん」

「し、白石くん?」

保健室の先生「彼、保健委員なんよ」


な…なるほど。
保健委員やから運んでくれたんか…保健委員の仕事にかける情熱ハンパないなぁ…


保健室の先生「せやけどアナタラッキーやったなぁ」

「何でですか?」

保健室の先生「あの白石くんに運んでもらえるなんて…そうそうないで?」


し…白石くんとはどんな人物なんや…
運んでもらえただけでラッキーやなんて…
可能性としては

1.めっちゃイケメン

2.びっくりするぐらい非力で最後まで運んでもらえただけ奇跡

3.不登校野郎で学校に来るだけでも珍しいのに運んでもらえた

4.実は治癒力があって運んでもらってる時に回復してもらえた


…4の考えはアホやな…
まぁ、1の考えが無難なんかなぁ…
でもハードル上げすぎても可哀想やから期待せんとこ。
もしかしたら保健室の先生がBセンなんかもしれんし


保健室の先生「白石くんに運んでもろうとる時に他の女子に見られてたら恨まれるかもしれんで〜?」


…ほんまどんな奴やねん!
シライシクンは!


保健室の先生「多分彼、めっちゃ面倒見ええから様子見にそろそろ来ると思うで?授業も終わったし」


コンコン


?「失礼します」

保健室の先生「ほら来た、はーいどうぞー」


そこで入ってきたシライシクンは…


「!!!」


べっ…べっぴんさんやぁぁあ!ま、漫画の世界の人間みたいやな…下手したら女の人より綺麗なんとちゃう!?
イケメンを想定しとったけど、まさかここまでとは…!
ハードルを上げても上げてもその上を行くな…


白石「気分はどうや?」

「あっ…えと…あの、おかげさんで…!」

白石「そうか、よかったな!」

「はい…あ、ありがとう…」


あかん…絶対に顔真っ赤や…
イケメンに免疫ができたと思うとったんやけど…(光のおかげで)
も、もたへん!
早よう帰ってください…!


保健室の先生「アナタすぐに帰りたい?」

「あ…いや大丈夫です」

保健室の先生「そう?ならもう少しここにおってな。財前くんっちゅー子が学校終わったら迎えに来る言うとったから」

「光が?」

保健室の先生「あの子アナタが倒れた次の授業時間ずっと横におったんやで?寝とるだけや言うたら複雑な顔しとったけどなー。ずっとおってもしゃーないやろって教室に帰したんやけど」

「光…」

保健室の先生「ほら白石くん、そろそろ教室に帰りなさい。まだ6時間目あるやろ」

白石「えー…6時間目は自習やからええわ」

保健室の先生「よくないわ!…ははーん…6時間目は好きやない授業なんやろ〜?」

白石「そっ、そんなんやあらへん…」

保健室の先生「6時間目の科目は何なん?」

白石「…国語」

「国語苦手なん?」

白石「苦手やないけど…あいうえお作文なんや…」

「あ、あいうえお作文?」


何やその幼稚園児みたいな授業内容は…


「あいうえお作文て…〈あ〉『挨拶は』とかそんなんやん。自習なら適当にやればええのに」

白石「普通ならな…。けどここは四天宝寺中やで?何にでも笑いが追求されるんや…」

「それが嫌なん?」

白石「小春が言うには俺はお笑いに関してはまだまだらしいで」

「へぇ…」


キーンコーンカーンコーン


白石「あ〜…鳴ってしもたー。俺、途中で教室入るの嫌いやねん。せやからここにおるわー、この子もそのザイゼンクンとやらが迎えに来るまで暇やろうし」

保健室の先生「まったく…調子のええことを…」

白石「ところでキミ、名前は?」

「相川真央!」

白石「そうか真央ちゃんか。俺、白石蔵ノ介言いますねん」

「助けてくれてありがとう!」

白石「ええねん。後輩が倒れてたら助けるのは当然やん」


…ん?
後輩…こ・う・は・い…?


「先輩ぃぃいっ!?」

白石「? せやで?俺2年やもん」


うそっ!?
あたしさっきっからタメ口ばっかり…!せやってあたしが倒れたのって確か1年の教室…


「何で先輩が…?」

白石「教室移動やったから。たまたま近くを通ったらっちゅーことやな」

「な、なるほど…すいませんでした白石先輩…」

白石「…何や、さっきまでタメ口やったんに急に敬語使われたら寂しいなぁ…ええで?タメ口でも」

「む、無理です!先輩って分かった以上は無理です!」

白石「えぇ〜…じゃあせめて白石先輩やのうて名前でよんでや?」

「えぇ〜…」

白石「ほら、遠慮せんと」

「えと…く…蔵先輩…?」

白石「……!」


え…何!?
何で固まっとんの!?
自分キモかった!?


白石「せや、おもろい話したるわ!」


スルー!?


そう言って蔵先輩が話してくれた内容は…


白石「それでな!大車っちゅー毒草があるんやけどな!これの根っこが薬になんねん!」

「へぇ…」


何や…草の話ばっかりやわ…
しかもなんかいきいきしとるし…
イケメンってとっつきにくいかと思うとったんやけど…
なんや親近感わくなぁー


「ふふふ」

白石「? どないしてん?」

「いえ…蔵先輩っておもろい人やなぁって…」

白石「………」




〜白石side〜


次は教室移動かぁ…
そういや新入生をまだ見てへんなー。移動がてら見てくか


ドサッ


白石「?」


何の音や…?


白石「って…!?」


女の子が倒れとる!
と、とりあえず保健室に連れてかな!


白石「ちょいどいてや!」


よっ…って軽!
何やこの子…ちっさいし細いなぁ…
目の下にクマ…?寝不足かいな


フワッ


白石「!!」


ええニオイする…シャンプー?つか…よう見たらえらいべっぴんさんやなぁ。かわええ顔しとるわ。



〜数時間後〜


先生「今日の授業はここまで!」


…さっきの子大丈夫やろか…
多分寝てるだけやと思うけど、様子見に行くか
見に行くだけや。
せやけど、保健室に行ってあの子を見た瞬間話してみたいと思うた。
授業をサボってまで


「えと…く…蔵先輩?」

白石「……!!」


な、なんやこのめっちゃかわええ生き物はっ!///
ドキッとしてしもた…///

それに舞い上がってガラにもなくめちゃくちゃ弾丸トークしてしもた…
しかも毒草トーク。こんな話し誰がおもろいねん!
俺だけやわ…


「へぇ…」


ほら!
めっちゃひいとるやん!
ああ、もう最悪や…!


「ふふふ」

白石「? どないしてん?」

「いえ…蔵先輩っておもろい人やなぁって」

白石「………」


彼女がニコッとした瞬間
電撃が走った
何や笑ったらもっとかわええやん…///
絶頂や…っ///
もっとこの笑顔を見てたいな。

白石「なぁ、自分テニス部のマネージャーやらへん?」

「えっ?」


これが光以外に真央がマネージャーになった理由の1つ。






〜おまけ〜


白石「なぁ先生」

保健室の先生「何や白石くん、そないコソッと」

白石「そのザイゼンクンってどんな奴や?」

保健室の先生「かわええ子やったで?ちょっと生意気そうやけど。ええ男やったわぁ〜」

白石「ふーん…」


ちょっとジェラシーなエクスタシーお兄さんでした。



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あきゅろす。
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