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マネジのお姫様
クリスマス〜ver.四天宝寺〜〈2〉

謙也「ふ〜…食った食ったー」

小春「身体ポカポカやね!アタシ身体火照っちゃう〜!」

一氏「それなら俺がもっと火照らせたるで!」

金太郎「何やテニスでもするんか!?ワイもワイも!!」

財前「何や食べたら眠くなってきましたわ…お休みなさい」

謙也「コラ財前!食べた後にすぐ寝たらデブになるで!」

財前「謙也さんとは身体の作りがちゃうんで。つか謙也さんに言われたないですわ」

謙也「え、俺そんなデブ?」

白石「デブやないデブやない」

金太郎「そういえば謙也ン家はクリスマスツリーにお願い事書いてへんの?」

一氏「それ七夕とごっちゃになってへんか?」

金太郎「ちゃうもん!ワイの家ではツリーにお願い事書いてサンタさんに見てもらうねん!」

謙也「あー…まあ、そんな家もあるわな」

白石「ちなみに金ちゃんはどんなもの頼んだん?」

金太郎「ワイな!テニスコートが欲しいって言うてん!そしたらいつでもテニスできるし、コシマエがきても場所探さなくてええやろ!」

「「「(そいつは無茶やで…)」」」

一氏「それただたんに土地くれ言うてるようなもんやんな…」

白石「恐ろしい子やで…」

謙也「そんなん叶えられんの、氷帝の跡部だやろ」

小春「金太郎さんの親御さんどないすんねやろうね〜」

金太郎「なあなあ!白石!白石は何を頼むん?」

白石「俺?そうやな〜。左手にも毒手が欲しいってお願いしたいな〜。そしたらどっかのゴンタクレも大人しゅうなるしなー」

金太郎「ぅえ!?に、二刀流か!?堪忍してぇやー!毒手は片方でもあかんのに両手になってしもたらほんまに、ワイ溶けてしまうわぁー!」

一氏「オイ、どんどん毒手のイメージ酷なってないか?」

白石「こちらからしたら好都合や」

小春「ひどい部長やわ〜」

金太郎「ほな謙也は?」

財前「謙也さんは海苔もらえたら十分っすわ」

謙也「何でお前が答えんねん!つか海苔て!ショボすぎやわ!いや美味いけど!お歳暮か!」

金太郎「謙也…海苔でええの?ならワイのおにぎりの海苔今度あげるな…?あとたこ焼きもあげるで…」

謙也「哀れむなや!」

金太郎「ユウジと小春はー?」

一氏「そんなん小春に決まってんやろ!小春さえいてくれれば俺は幸せや!」

小春「そうねー。アタシはキャワいい男の子をロックオンするために、双眼鏡が欲しいわ〜」

一氏「ちょ…小春!?」

白石「見事に裏切られよったな、ユウジ…」

金太郎「ほな財前!」

財前「俺は…せやなぁ…」

謙也「お前はオーディオセットやろ」

財前「いや、オーディオセットはもうくれるアテがあるんで。まあ、いつになるかわからへんけど」

謙也「他にも何かあるんか?」

財前「そうっすねー。強いて言うなら、新しいモデルのPCっすわ」

金太郎「ぴ、ぴーしー?」

白石「パソコンのことやで」

財前「あーでも…これは謙也さんがくれることになっとるからダメや。難しいなぁ」

謙也「ちょちょちょ、待て!!何で俺があげることになっとんねん!」

財前「え?言うてくれたやないですか。…夢で」

謙也「そんなん知らんわ!そないな理由でカツアゲされたらたまったもんやないわ!」

金太郎「えー?何や、財前欲しいもんないんか?」

財前「せやな…まあ、サンタからはいらんな」

一氏「欲のないやっちゃなー」

財前「まあ…」











〜財前side〜


サンタ?
そんなん赤い服着たヒゲの生えたおっさんやろ。
俺はそんなけったいな奴信用せえへんわ。




〜数日前〜




「あ、もしもし?光?」

財前「んー?何や?」

「あのさー…最近欲しいものとかない?お手軽なものとかでさ」

財前「(あー…クリスマスプレゼントか)」

「ねえ!ない?」

財前「…………真央」

「ん?なに?」

財前「…………。そういや最近寒うなってきたなー」

「あー、そうだねえ。あ、なるほど!おっけ了か…」

財前「手編みがええわ」

「………え!?手編み!?」

財前「何驚いてんねん。俺はただ自分が欲しいものを言っただけやろ?お前関係ないやん」

「あ、う、うん。そうだよね……手編み…」

財前「あ、そろそろ部活行かな。切るで」

「あー…うん。部活頑張って…」


ククク…
あの反応やと律儀に手編みに挑戦するつもりやろな。
裁縫とかめっちゃ苦手なくらい不器用なくせに。
あー…早よクリスマスにならんかなー









財前「そろそろ届くころやろなー」

金太郎「ん?何で財前そないニヤニヤしとるん?」

謙也「ほんまや、変なこと考えてんのとちゃうか」

財前「……謙也さんほどやないっすわ」

謙也「ほんまお前の中で俺の立ち位置はどないなっとんねん!」

財前「ほな、そろそろ帰りますわ」

小春「えー?もう?」

財前「俺のサンタさんのプレゼント待たなあかんので」

金太郎「何やー!財前も何かお願いしとるんやーん!」

一氏「お前がそないかわええことするとはなぁ…」


そないけったいな奴信じてへんわ。









財前「ただいま」

財前母「あ、おかえりー。真央ちゃんから荷物届いとるで」

財前「ん」


俺が信じとるんは実在する人物だけや。
例え遠くにいるとしても…な


財前「またでっかい箱やな…」


サンタからのプレゼントは宅急便で届く。


財前「うわ…律儀に先輩たちの分まであるやん…」


せやけど俺のサンタは少々優しすぎる。
決して自分だけのものにはならへん。今は…














〜おまけ〜


財前「おはようございます」

謙也「おう、財前!」

白石「おはようさん」

小春「あら?見たことのないマフラーしとるわねえ?」

財前「昨日真央から届いたんすわ」

金太郎「えー!真央!?ええなー!ええなー!ワイも欲しい!!」

財前「みんなの分ちゃんとあるで」

謙也「ほんまか!?」

財前「はい。これが金ちゃんで、これが部長。これがユウジ先輩、師範、小春先輩、千歳先輩、副部長、オサムちゃん。そんでこれが謙也さんのっすわ」

白石「若草色やん。ようあったな、こんな色の毛糸」

金太郎「わーい!オレンジや!わーい!」

小春「それぞれの好きな色で編んでくれたんやねえ。優しいわー」

千歳「モコモコばい」

謙也「……財前くん?」

財前「はい?何ですか」

謙也「何で俺の手のひらには毛糸玉がのってんねや?」

財前「それが真央の用意したマフラーやからですわ」

謙也「嘘やん!?何で俺だけ編んでへんねん!?自分で編めっちゅーんか!セルフなんか!」

財前「いや、編んでありましたよ?せやけど俺がほどいただけっすわ」

謙也「何しとんのじゃワレぇぇえええ!!!」

小春「謙也くん冗談やで。ここにちゃんとあるから」

金太郎「あー…温いわー…」

白石「ほんま器用になったなぁ。向こうで女子力磨いたんかな」

一氏「こっちにおったときは不器用すぎて雑巾一つ縫えへんかったもんなぁ」

千歳「新しいタオルで雑巾縫うと使いふるした雑巾になって返ってきとっ たばい」

一氏「人間進化しとるなー。向こうで付きっ切りで教えてくれる奴でも出来たんとちゃう?なあ、財前」

白石&謙也「「なっ…」」

千歳「2人が動揺してどぎゃんすっと…」

財前「………」


先輩らは気づいてへんか
あいつがそない速攻で編めるわけがあらへん。
ましてやマフラー頼んだん数日前やで
先輩らのは明らかに綺麗に編めすぎや。
……俺のこの不格好なマフラーを除いては。


財前「まだまだっすわ」

謙也「あ!?お前!東の超一年生のマネなんかすんなや!」










〜おまけ2〜



跡部「………お前ら何やってんだ、あーん?」

「見てわからないんですか!マフラー編んでるんですよ!」

日吉「樺地は」

樺地「真央さんの…手伝い…です」

日吉「何してんだよ…ここ更衣室だぞ」

「だってしょうがないじゃん!つい先日にマフラー欲しいって言われたんだから!しかも手編みなんて!1年かかって終わるかどうか…」

跡部「…樺地、お前いつからそれ編み始めた」

樺地「昨日から…です」

跡部「真央は」

「3日前からです!」

日吉「樺地、それ何本目だ?」

樺地「4本目…です…」

日吉「真央は」

「1本目!」

日吉「…お前3日前からやってまだそれしかできてないのか…」

跡部「このままじゃほとんど樺地が作ることになりそうだな」

「う…で、でもとりあえず1本はつくりあげないと…」

日吉「しかも下手くそだな…」

「う、うるさいなあ!もう!外野は黙ってて!」

向日「あれ?真央!何やってんだー?」

慈郎「あ!それマフラー?Eな!俺もほC!」

向日「あ、ずりー!俺も!」

「え!?」



じ、ジロちゃん先輩とがっくん先輩だけに作るわけにもいかないから…そうすると、さらにプラス7、8本!?無理無理無理無理!そんなの再来年になっちゃうわ!!


「と、とりあえず今はコレで我慢してください…」

向日「ってコレ毛糸玉じゃねーか!セルフ!?セルフマフラーなのか!?」

侑士「おっ、みんなお揃いで何してんのん?…マフラー?ええなあ。俺も1本編んでもらってええかな」

向日「お前にはコレやるよ」

侑士「これ毛クズやんけ!!」

「ああ!もう!うるさいですよ!集中できない!」

樺地「できました…」

「ああ!樺ちゃんにまた差をつけられた!」

宍戸「お前じゃ何年かかっても追いつけねえよ…」











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あきゅろす。
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