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マネジのお姫様
13.ブンちゃんの危機〈3〉

あれから6日たって…
明日は立海練習の日!
ブン太先輩どうなってるかな。ちゃんと成功してるかな。
明日会えるんだけど、気になるから赤也にメールしちゃお!


以下メール↓


「ブン太先輩のダイエットの調子はどう?成功してる?明日会えるんだけど気になっちゃって…」






切原「…あんまり丸井先輩のこと直視してやるなよ。あと俺らを見ても驚くな。んじゃお休み」


メール終わり




あら…
この様子じゃあ失敗しちゃったかな?
まあブン太先輩からおやつを取り上げる方が無理よね。
つか赤也たちは何なんだろ…
驚くような顔になってんの?
うーむ…よく分からん。
明日になってみればわかるか








〜翌日〜


「おはよーございまーす!」

ジャッカル「おう、おはよう」

柳生「おはようございます」

「…あれ?」


ブン太先輩の声が聞こえない
おやつが復活したから元気な声が聞けると思ったんだけど…


「あの、ブン太先輩は?」

柳「丸井ならそこにいるだろう」

「えっ」


そこって…


「って、ひゃあああっ!?」


も、もしかして足下で体育座りしているコレがブン太先輩!?
影薄すぎて気づかなかったよ!


「ぶ…ブン太先輩!ブン太先輩!?大丈夫!?」

丸井「………」


ああっ
生気が感じられないっ


「ちょ…何でこんなんになってるんですかっ!もう!ブン太先輩どこ見てるの!?お空!?」

柳「ダイエットは続いているのだが…」

仁王「本人はこの通り、脱け殻じゃ」

「何で止めないんですかっ…って、何でそんなボロボロ…?」


突然登場してきた仁王先輩と後ろにいる赤也は何故だかボロボロになってて…
他の人たちは怪我一つしてないのに。
俺らを見て驚くなってこういうことか…


仁王「俺らもさすがに止めようと思うたんじゃ。丸井を必死に止めようとしたんじゃが、丸井はおやつを食べようとはせず…」

「そ、そんなっ」


おやつを渡しても食べないだなんて!
つか先輩たち、そんなにボロボロになるまで…!
いいお友達を持ったね、ブン太先輩…


柳生「コラ仁王くん!嘘をつくのはやめなさい!アナタたちはダイエット中の丸井くんの目の前で没収されたおやつを食べたからでしょう!」

「えっ!?最低!!」


何しちゃってんの!?
ブン太先輩!お友達はもっと選んだ方がいいよ!


「鬼か!」

仁王「俺ら育ち盛りじゃもん」

切原「もんっ」


じゃもんじゃねぇよ!
全っ然可愛くないからな!


切原「いやー、焦ったっス。丸井先輩は本気で怒るとマジ怖いッスね!俺、4回は死んだと思いましたよー」

仁王「心配するな。人間死ぬのは1回じゃ」


おいおいおいおい…
全然反省してないんだけど、この大馬鹿者たちは!


「ブン太先輩、大丈夫?もう止めよう。無理なダイエットは身体によくないよ?ごめんね、やろうなんて言い出して…」

丸井「………ろ…」

「え?なに?」

丸井「マシュ…マロ…」

「ま、ましゅまろ?」


食べたいの?
なら急いで買ってくる!


「ちょっと待っててね!」

丸井「待て」

「え?」


あ、もしかして他にも何か食べたいものあるの?
今なら何でも買ってくるよ!
クッキーを砕いて生クリームと混ぜて板チョコでサンドするってどう!?
カロリーも糖分も一瞬でとれるよ!


丸井「うまそー…俺のマシュマロ…」

「……は?」


な、何であたしのほっぺた触りながらあたしに向かってそのセリフ言うの?


「ま…さか…」

丸井「いただきまーす…」


ガプッ


「いっ…!?いたぁぁあああいっ!!」

ジャッカル「うわあああっ!止めろブン太!それはマシュマロじゃねえ!真央だ!」

真田「たわけっ!人と食い物の区別もつかんのか!」

柳生「とにかく早く丸井くんを引き剥がしましょう!」


あ…
離れた…っ


「痛い…すごく痛い…!あたしのほっぺたあります!?」

柳「大丈夫だ。丸井の歯型と、かなり赤みを帯びているがちゃんとついている」

幸村「さすがにびっくりしたな…食いちぎられるかと思ったよ」


何その超のん気な感想!
他人事すぎる!


丸井「離せジャッカル…!俺のマシュマロ…!」

ジャッカル「まだ言ってんのか!あれはマシュマロじゃねえって!」

幸村「うーん…真央を食べられては困るな。よし、ブン太!あそこにワカメがあるぞ!」

切原「はっ!?」

丸井「ワ〜カ〜メ〜!」

切原「ちょ…うわぁあああっ!!」

「もはや食べ物なら何でもいいんですね…」

真田「ようは腹が減っているんだろう」

柳「丸井の限界はとうに超えている」

切原「ひどいッスよ幸村部長ー!うわわっ!いてぇっ!丸井先輩!あそこにはき、キノコが!」

丸井「キ〜ノ〜コ〜!」

柳「…ほう」


…あれ、今一瞬開眼しなかった?
気のせいかな。
怒ってるの?ねえ怒ってるの?


柳「あそこには豆がある」

ジャッカル「豆って!」

丸井「ま〜め〜!」

ジャッカル「な…おい!正気に戻れ!」

丸井「あ…何かうまそう…」

ジャッカル「うわっ!馬鹿!幸村は止めろ!殺されたいのか!?」


うーん…うーん…
どうしよう!
このままじゃ誰かがかじられてしまう!


「あ、そうだおやつ!没収したおやつがまだたくさんあったよね!?あれをあげれば…!」

切原「わりっ☆全部食った!」

「コノヤロォォオっ!!」


えっと!えっと!
……あっ!そうだ!
昨日の夜にブン太先輩に食べてもらおうと思って、超低カロリーな野菜入り蒸しパンをつくって来たんだった!


「ブン太先輩!おいで!蒸しパンあるよ!」

丸井「蒸しパンっ!」


ダダダダッ


う、うわ
ものすごい勢いで走ってきた!こわっ!けど差し出さなくちゃ…!


パクッ


丸井「うめぇ!うめぇ!」

「よかったあ…」


少しは落ち着くかな。


幸村「すぐに食べ終わりそうだね」

柳「完食まであと2分といったところか」

「2分!?こんなにたくさんあるのに!?」

柳「言っただろう、丸井の限界はとうに超えていると」

柳生「このままでは食べ終わった後、また目の前の真央さんに食いついてしまいますよ!」

「いやああぁぁあっ!!早く誰かコンビニで食べ物買って来てーーっ!!」












〜おまけ〜


丸井「…あれっ?みんなどーしたんだよぃ?何か疲れてるぜ?」

「……記憶ないの…?」

丸井「あ?俺何かしたのか?」

仁王「恐ろしい奴じゃ…」

丸井「って、ああー!俺何か食っちゃってんじゃん!どーりで腹が満たされてると思ったぜ」

「もういいよ!ブン太先輩はおやつ食べて!むしろ食べてくださいっ」

丸井「あ?何だよ急に…何かみんなおかしくね?」

柳生「そんなことはありません。ただ丸井くんのお菓子に対する愛の大きさに思い知らされたんです…」

丸井「はあ?」

ジャッカル「元気なブン太が帰ってきた…!」

丸井「な、何だよジャッカル…気持ちわりーな…」

「ブン太先輩!またおやつつくってくるからね!」

丸井「おう!楽しみにしてるぜ!…ところでお前ほっぺたどーした?赤いぜ?」

「あ…いや、これは…あははは…」

丸井「?」

仁王「それはお前が真央を襲って食ったんじゃ」

丸井「ええっ!?う、嘘だろい!?」

「ちょっと!言い方がよくないですよ!や、食べられたのは本当なんですけどっ」

丸井「マジかよー!!////」

「えっ!?いや!だからそういう意味じゃないからね!?本当に食べたっつーか…と、とにかくそういう意味じゃないからぁぁああ!!」









〜End〜




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あきゅろす。
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