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マネジのお姫様
4.くせ者とマムシ

や…何かもう…
テニスって何だっけ…?
こんなに球が消えたり頭を使うものだっけか?
もっと純粋に楽しもうぜ…


桃城「おー!何か先輩たち今日やる気ッスねー!」

海堂「てめぇがやる気ないだけだろうが」

桃城「何だとコラァ!?」

海堂「やんのかゴラァ!?」

大石「こら桃に海堂!喧嘩しながら登場するんじゃない」

「あー!モモシロくんとバンダナくんだ!」

桃城「あれ、誰だ?俺ら会ったことあったか?」

「いんや!さっきちょっとプレイ見てたときに周りの女子が言ってた!」

桃城「あぁ、なるほどな。改めて俺は桃城武!よろしくな!」

「うん!よろしく!」

桃城「そんでこっちは海堂薫。通称マムシだ!」

海堂「誰がマムシだ!つーか勝手に自己紹介してんじゃねぇぞ!」

「よろしくね海堂くん!」

海堂「お、おお…」


何でマムシなのかは知らんけどそのへんは気にしなくていっか!
なかなかの強面だね!


「桃城くんと海堂くんは何年生なの?」

桃城「俺らは2年だぜ!」

「じゃああたしと同い年だね!」

「「「えっ!?」」」

「……えって何ですかえって」

大石「いや…まさか2年生だったとは…」

菊丸「1年生かと思ったにゃー!」

桃城「あっはっは!お前タメかよー!ちっちぇーなぁ!ちっちぇーよ!」


…何さ!
ちびっちゃくて悪かったね!
そうよ、どーせ1年生にしか見えないですよね!ちっちゃいからね!


桃城「悪かったって!そう拗ねんなよ!」

「…笑いすぎだし」

桃城「ほら、笑ってねぇ奴もいるぜ!なぁ、海堂!」

「笑ってはないけどびっくりするぐらい目ぇ見開いてんじゃん!」

河村「まあまあ、うちのテニス部にも君ぐらいの子いるよ」

「…何年生ですか」

河村「…1年生だけど」

「………」

桃城「と、ところでお前何しに来たんだよ」

「テニス見に来た」

桃城「な、なら俺らのも見ていけよ!なあマムシ!」

「あ…うん。2人のはもう見たから別にいいや」

桃城「いつの間に!?つか俺との距離ひらいてねぇ!?」

大石「と、とにかく桃と海堂はあっちで練習してこい」

桃城「う、うす…!」

「…………」

大石「そ、そんなに怒らないであげてくれるかい。アイツらも悪気があったわけじゃないんだ」

「……はい」


でもやっぱり…!ひどいよ!
大阪でもこんなに爆笑されたことなかった!


桃城「うおぉぉおっ!」

「……!」


ひどい…ひどいけど!


「うわぁ…!スゴい脚力…!筋肉どうなってんだろう…!」


テニスが上手いんだよ!
イライラしてたけど、すごいテニスプレイ見るとどうでもよくなっちゃうんだよね…
昔から光と喧嘩してもテニスプレイ見たら許しちゃうんだよー。それの影響かな…


大石「…あれ?」

「すごいですねアレ!どんな筋トレしてるんですか!?相当効率の良い筋トレのし方ですよね…!うわ、それとも素質なのかな?すごいなぁ」

大石「おーい」

「海堂くんもすごい!あんなに左右に振り回されてるのに全然スタミナ切れないんだ!むしろ自分のペースに持っていってる感じ!ジワジワだなぁー!さすがマムシ!」

大石「…聞こえてないな」

菊丸「でも機嫌直ってるよー!むしろキラキラしてるじゃん」

河村「本当にテニスが好きなんだね」

不二「そういえば昔、テニス部のマネージャーやってたって言っていたよ」

乾「なるほど。どうりでさっきからプレイのコメントや感想がマネージャー目線なわけだ」

河村「筋トレやスタミナとか言ってたもんね」

大石「昔って…そんな年でもないだろう…」





桃城「ふぃ〜…!休憩休憩っと……あ。ど、どうだった?俺らのプレイは…」

「………」

桃城「(うわ、コイツまだ怒ってんのかよ…)」

海堂「お、おい桃城…」

桃城「何だよ」

海堂「ソイツ…目線が何か変じゃねーか…?」

桃城「あ?目線?」

「ジーーーッ」

桃城「!? (な、何か脚!?脚見られてんのか!?)」

海堂「何だ…?」

桃城「お、おい何だよ…そんなに見てっと穴あきそうだぜ…」

「…てんの」

桃城「あ?」

「桃城くんはどんなトレーニングのしかたしてんのっっ!?」

桃城「えっ!?」

「その無駄のない筋肉!遠くまで走れる伸縮性の高いしなやかさ!なかなか見れるもんじゃないよ!」

桃城「お…おお…」

「海堂くんも!そのスタミナは1日にどのくらいの練習メニューをこなしたらつくの!?ロードワーク以外何かしてる!?」

海堂「あ゛…!?」

「すごーい!2人ともテニスセンス抜群だねっ」

桃城「…コイツ機嫌直ってんのか?」

海堂「そう見えるけどな」

桃城「何で突然…」

海堂「俺が知るか」

「ねぇ!もっと見せて!大技とかあるんでしょう!?」

桃城「お…おう!いいぜ!よく見とけよ!行くぜ海堂!」

海堂「ちっ…何が悲しくてそんな見せもんみてぇなマネ…」

桃城「じゃあお前はあの期待を膨らませたキラキラした目を無視できんのか?」

海堂「うっ…」

桃城「できねぇなあ、できねぇよ」

海堂「くそ…っ」

「「「(何だかんだで優しいよな、海堂の奴…)」」」

菊丸「桃はね、青学一のくせ者って言われてるんだよーん」

「くせ者!?あんなに真っ直ぐそうなのに?」

大石「アイツは熱いようで冷静、真っ直ぐなようで周りがよく見えてる男だよ」

「すごいな…!あ、もしかして部長候補ですか?」

不二「部長候補は海堂の方だよ」

「あれ、海堂くんなんだ」

不二「海堂は努力の塊だからね。手塚のやり方に合っていたんだよ」

「手塚…?」

不二「今の部長」
「あっ!手塚さんていうんですか。てか、桃城くんは全然欠点なさそうなのに…何がダメだったんですかね?」

乾「たまに不真面目なとこだな」

「えっ」

菊丸「たま〜に練習しながら遊んでるにゃあ」

大石「英二も交えてだけどな…」

「なるほど…」

河村「でも青学にとって大切な奴だよ。後輩にも優しいし」

桃城「どーよどーよ!」

「あっ、うん!すごいよ!」


やべ…
見てなかったー!


桃城「だろ!?」

「う、うんっ」

桃城「あー…喉乾いたなー。ちょっとドリンク作ってきまっす!」

「あっ、ならあたしが作ってくるよ!」

桃城「マジ!?」

「うんっ!作りなれてるから任せなさい!じゃ、行ってくるね!」

大石「あっ、ちょっ…」

菊丸「…行っちゃった」

大石「ドリンク作る場所知ってるのか…?」











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