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マネジのお姫様
16.個人情報流しちゃダメでしょう〈9〉

あーあ…
あーああーああーあ…
立海テニス部レギュラーが全員舞台に集合しちゃってるよ。
8時だよ!全員集合!ってか?
まだ8時じゃねぇっつーの。
とか愚痴ってる場合じゃなあぁぁあい!
本当にキスはされないだろうけど、コレってアレでしょ?
あたしが起きるタイミング選ぶわけでしょ?
無理ですよできませんよ…
いっそ起きないとか?
いやいや…それこそ殺されるでしょ!
どーすんのコレ!?


切原「んじゃ、先手必勝っつーことで!俺からいきますよ!」


あ、赤也からかー!
もう一番最初で起きちゃおうかな!?
誰のキスでも大丈夫でしたー的な?
いや、そんなたらしみたいなオチやだな…


ガシッ


幸村「俺がそんなことさせるとでも?」


さっすが王子様!
そうよ!小人なんておかしいよ!
やっぱり王子様じゃなきゃね!


切原「ゆ、幸村部長…」

幸村「真央は俺のだから」


コラァァア!
誰が俺のだからだ!
つか大勢の前で王子様が堂々と姫の個人情報流しちゃダメでしょうよー。
それ本名ー。あたしゃ白雪姫だよぉぉお!真央じゃなあぁぁあい!


生徒「…今真央って言わなかった?」

生徒「言った言った。きっと白雪姫の本名なんだよ」

生徒「ふーん…どこのどいつか知らなかったけど、真央って言うんだ」

生徒「うちの生徒じゃなくね?いいとこ取りのためにわざわざやって来ましたーってか」

「………」


あぁ…
劇終わったら速攻で帰ろう。
居座ってたらきっと殺される
ついでにジロちゃん先輩を連れて帰って…跡部先輩に怒られて帰宅コースだな…


幸村「では白雪姫、私の口づけで目覚めてください」


あ、そういや劇の途中だった
幸村先輩が近づいて来る気配がする…
つっても寸止めだからそんなに緊張するのも馬鹿みたいよ
もう頭はどうやってジロちゃん先輩を拉致って速攻帰れるかで頭いっぱいだぁ


チュッ


























………うん?
何だ今の…口に…


「………!?」


い、今口に…!?

「〜〜〜〜〜っ!?///////」


ち、チューされたぁぁあ!?/////
嘘じゃん何で!?だって寸止めだって…!フリだって…!!////


「な…っ!///何す…」

幸村「しーっ」


いやしーじゃねぇから!
何してんだ!


幸村「静かに」

「………」


いつもアナタはその威圧的な笑顔で黙らせるんだから…
てか周りのみんなは!?
見えてたのかな…


柳生「幕閉じましたよ」

丸井「ほーらなっ!寝てるだけなんだから失敗のしようがねぇだろぃ!」

「…………」

切原「ははっ、んだよ。そんなに緊張したのか?だっせー」

柳生「そんなことレディに言っては失礼ですよ!」

「…………」

丸井「…おい真央?お前マジでどーした?何かあったのか?」

「………!!////」


ボンっ


丸井「うおっ!?真央が爆発したっ」

ジャッカル「真っ赤じゃねーか!熱でもあるのか?」

「な、なんれもないれす…!ちょっと風にあたってきます…!」

ダッ


ジャッカル「真央!?……行っちまった…」

丸井「…ろれつ回ってなかったぜ」

切原「真田副部長の格好がキツすぎたんじゃないっすか?正直似合ってないっスよ」

真田「…切原、後で部室に来い」

切原「げっ…」

ジャッカル「赤也、お前何でこうなると分かってて言うんだよ…」

柳生「柳くん、何か分かりますか?」

柳「いや…全く」

仁王「………」

幸村「じゃあ俺が様子を見てこようかな」

仁王「…幸村、ちょい待ちんしゃい」

丸井「仁王…?」











「はぁ…はぁ…」


お、思わず走りだしてきちゃった…
でも…だって…!
あんなことされたら!
もう悲しいんだか恥ずかしいんだか…
何で本当にキスすんの!?
フリって言ったのに!嘘つきっ!


「も〜…どんな顔して帰ればいいのよぉぉお!?格好もこんなんだし!」

仁王「幸村に何かされたんか?」

「ひゃああぁっ!?」


に、仁王先輩…!
気配消して近づくなぁぁあ!


「つか劇は!?」

仁王「小人が1人減ったくらいじゃ何も変わらん」

「そうなの…?」

仁王「で?」

「別に何も…」

仁王「本当にキスされたじゃろ」

「!!」


な、何で知って…!?
てか分かってんなら聞くなよ!


「…………」

仁王「大抵の女は喜ぶか嬉しすぎて気絶するとこじゃ」

「普通の女子はでしょう…」

仁王「お前さんは嬉しくないんか?」

「…よく分かんないです」

仁王「落ち込んどるのう」

「…ファーストキスだったんです」

仁王「良かったじゃろ。初めてが幸村で」

「あんま良くありませんっ」

仁王「…何でじゃ」

「そりゃあ…初めては本気で好きな人とが良かったです…」

仁王「本気で好きな人はいるんか?」

「いませんけどっ」

仁王「ならええじゃろ」

「うぅ〜…」

仁王「そう泣きなさんな」

「…頭くしゃくしゃしないでください…」

仁王「……まあ、幸村に怒る気持ちは俺も一緒じゃ」

「え?」

仁王「そんなに嫌だったなら口直しでもしとくか?」

「は?」


口直しって…チョコとか?
もらえるなら欲しい。


「欲しいです」

仁王「…意味は理解しとるんか、お前さんは…」

「え。」

仁王「まあええか」


って何で近づいてきてんの…
く、口直しってまさか…っ!


「ちょっ…な、何してんですか!?止めてくださいっ!」

仁王「欲しいと言ったんはお前さんじゃ」

「ちがっ…それはチョコとか何かくれるのかと…って近い近い近い近い!!////」

仁王「ファーストもセカンドも変わらんじゃろ」

「何言ってんすか!?」


ぎゃああぁぁあっ!
1日2回はキツいって!
いや、そういう問題じゃないんだけどっ


仁王「幸村よりうまいかもしれんぜよ?」

「しょっ、初心者にはうまいもへたも分かりませんっ」

仁王「ククッ、なら今教えてやる」

「ええぇぇえっ!?」


ちょっ…マジで…!


丸井「こっちだ!」

切原「真央ー?」

「!!」


この声は…!


柳「いたぞ」

真田「そっちか!」

丸井「真央ー!お前何があったんだ…よ…ぃ」

柳「取り込み中のようだが」

ジャッカル「ななな、何外で押し倒してんだ仁王ーっ!?///」

丸井「さっさと真央から離れろー!!///」

切原「うわー…案外誰にでもすぐに押し倒されるんだな、お前…」

「何自分のこと棚に上げちゃってんの!?アンタ前科あるんですけど!」

仁王「やれやれ…うるさいのう」

ジャッカル「何1人でのんびりしてんだよ!」

幸村「あ、ここにいたんだね」

「ゆ、幸村先ぱ…」


うわぁぁあ…!
ダメだ!まだまともに顔が見れない…!


仁王「俺と真央の秘密の花園を邪魔せんで欲しいぜよ」

「秘密の花園!?」


何ソレ、百合系じゃないんだから…

「てか先輩たちまで演劇放置ですか!?」


さすがに魔女やナレーターまでいなくなったらキツいんじゃないの…?


柳生「もう終わりましたよ」

「あ、もう終わったのか」


とりあえず無事に終わってよかったよかった…まああたしは無事じゃないけど。


「って、終わったなら帰らなきゃ!殺されるっ!ジロちゃん先輩どこですか?」

丸井「ジロくんなら舞台袖で寝てたぜ」

「迎えに行ってそのまま帰ります!」

丸井「は!?つか結局お前何だったんだよ!」

「な…何でもないですってば…!じゃあまた部活で!」

ジャッカル「おい!」

切原「行っちまいましたね」

丸井「何だったんだ…?」

柳生「まさかアナタが何かしたんじゃないでしょうね」

仁王「プリッ」

幸村「ほら、お客さんたちが外で待ってるよ」

仁王「ほう…お前さんは自分がおかした過ちをなかったことにしようとしとるんか?」

幸村「ふふっ、何のことかな」

仁王「いつまでも甘やかされとると思わん方がいいぜよ」

幸村「俺って甘やかされてたんだ」

丸井「な、何だコイツら…」

切原「何か火花散ってるんすけど…」

柳生「仁王くんがこんなに攻撃的なのは初めて見ましたね…」

ジャッカル「感想述べてねーでとめろよ!」

丸井「お前が行けよ。俺は死にたくねぇ」

ジャッカル「お前らぁぁああ!!」











「ほらっ、ジロちゃん先輩帰りますよ」

慈郎「う〜ん…」

「早く!殺されますよ!」

慈郎「うぇ…?殺さ…殺される!?」












〜おまけ〜


跡部「…お前ら…少しはこっちのことも考えやがれ…」

「ご、ごめんなさい…」


何でジロちゃん先輩と一緒にお説教されなきゃいけないんだろう…しかも正座で。


向日「ほんとだぜ!そのせいでジュリエットをユーシがやったんだぜ!気持ち悪かった」

跡部「アレは地獄だったぜ…」

侑士「ちょっ…俺かて嫌々やったんやけど!?」

鳳「気持ち悪かったです」

日吉「ああ」

侑士「後輩らまで!?」

慈郎「それに比べて真央はキレイだったC!」

「わっ…ジロちゃん先輩!」


激怒してる跡部先輩にそれはヤバい…!!


跡部「あ?何の話だ」

「あたしの文化祭のときの話ですよね!?メイドさんのね!」

慈郎「Aー?違うよ〜!今日の白雪姫!」


ああぁぁあっ!
空気を読みなさいよぉぉお!


跡部「白雪姫…?」

慈郎「そう!突然立海の劇の白雪姫役を真央がやることになってね!王子様の丸井くん格好良かったC!」

「ブン太先輩じゃないですよ!幸村先輩ですよ!何でもブン太先輩に見える病治してください!」

跡部「…ほう」

「………あ」


やっべ
墓穴掘った…


跡部「てめぇは俺様が忍足で苦しんでいるときに幸村の姫を演じていやがったのか」

「いや…あの…む、無理やりでしたし…!」

跡部「無理やりだったかどうかは関係ねぇ。やったかやらなかったかだ」

「えっ…そんな怒らないでくださいよぉ…」

跡部「決めたぜ。明日の2日目の文化祭は真央にジュリエットをやってもらう」

「でぇぇえっ!?な、何でですかー!?」

跡部「幸村の姫はできて俺様のはできねぇのか?あーん?」

「そうじゃなくて!何であたしが…」

跡部「文句は受け付けねぇ」

「ちょっとおぉぉおおっ!?」

向日「あーあ、真央の奴跡部に捕まっちまったぜ」

宍戸「ただ真央と一緒にいたいだけだろ、アイツ」

侑士「跡部はそういうとこあるからなぁ…意外とかまってちゃんなんや、真央ちゃん限定やけど。大変やなぁ…ちゅーか俺のジュリエットボロクソ言われすぎちゃう?そろそろ誰か誉めてくれへんと樺地と交代したるで」




〜End〜





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