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マネジのお姫様
12.キノコの仕返し〈5〉

「次はがっくん先輩に会いに行きましょうよ!」

宍戸「ならこっちだな」


がっくん先輩は何をやってるんだろう…
ノリがいいから何でもやってくれそうだよ!


?「真央?」

真央&宍戸「「ん?」」

?「やっぱり!真央と宍戸さんだ!」

「チョタ〜!」


可愛い!わんこの仮装?
の、隣にいるのは…


「……キノコだ…」

?「誰がキノコだ!」


あれ、若だった!


「でもその仮装キノコでしょ?」

日吉「………」


誰も髪型がキノコだなんて言ってませんからね?
それは自意識過剰です。
思っていても口にはだしませーん!


「ってあれ、樺ちゃんもいるじゃーん!それは何?フランケン?」

樺地「ウス…」

「あっははは!かっこいー!」


めっちゃ似合うじゃん!
わんこもキノコもフランケンもイメージぴったり!
キノコには悪意感じるけどね!


「で?何で3人とも一緒にいるの?同じクラス?」

日吉「そんなわけないだろ」

鳳「俺らは宣伝組なんだよ。たまたまそこで会ってね」

宍戸「宣伝ならどんな格好しててもいいっつーことか」

鳳「はいっ」

日吉「クラスの女子に無理やり着せられたんだ。…はぁ…宍戸さんにならまだしも、お前にだけは見られたくなかった…はぁ…」

「……んな恨めしそうな目ぇされても見ちゃったもんはしょうがないじゃん…」


それに本当にすごく似合ってるよ?口に出したら怒られそうだから絶対言えないけど。


「だ、大丈夫だって!その着ぐるみデザインした人センスあるよ!赤地に黄色い斑点なんて超ファンシー♪」

日吉「…馬鹿にしているのか」

「…あれ。褒めたつもりだったんだけど…」

鳳「真央…逆効果だよ」

宍戸「褒めるところがズレてんだよ、お前は…」

「だって!それ以外どこを褒めろと!?どっからどう見てもキノコ以外何ものでもないんですもん!」

日吉「…おい」

「……あ」


やっべ…
あららら…若からものスッゴい怒ってますよオーラが…


日吉「もういい。おい樺地、お前のとこ確かお化け屋敷だったよな?」

樺地「…ウス」

「ま…まさか…」

日吉「行くぞ真央」

「い、嫌だっ!やだ引っ張んないで!嫌だぁぁあっ!」

鳳「いいんですか宍戸さん、真央が連れて行かれちゃいますよ?」

宍戸「はぁ…どいつもコイツも勝手に真央のこと連れて行きやがって…お化け屋敷の出口で待ってるか」

鳳「じゃあ次は俺が!」

宍戸「便乗すんじゃねーよ長太郎!」

「やだっ!嫌だぁぁあ!キノコと歩きたくないぃぃいっ!」

日吉「う、うるさい!」










「わ、若…いる?ちゃんといる?」

日吉「…さっきから何回同じ質問してんだ」

「だ…だって若って気がついたらいなくなってそうなんだもんっ」

日吉「…影が薄いと?」

「…何でそんなにネガティブ思考なの…」

日吉「だいたいこんなお化け屋敷のどこが怖いんだ。俺がこの間見た『都市伝説と七不思議』の方がよっぽど…」

「…オカルトオタクめ」

日吉「置いて行く」

「嘘です嘘です!ごめんなさいーっ!」

日吉「はぁ…」

「な、何ため息ついてんの…連れて来たの若の方なんですけど!?」

日吉「ああ…後悔している。いくら頭にきたからってこんな面倒くさいことを…」

「面倒くさい!?人のこと無理やり巻き込んどいて面倒くさい!?」

日吉「おい、うるさいぞ。とにかく早く出る」

「そ、それには賛成!」

お化け役「きゃあああぁぁぁっ!!」

「ぎゃああぁぁあっ!?」


ぎゅうっ


日吉「な…っ!?///」

「無理無理無理無理!早くっ!早く出よう!マジで!」

日吉「おま…っ!くっつきすぎだろっ///」

「だったら早く歩いて!お願いだから!離れて欲しけりゃ早く出るんだ!」

日吉「何故命令型!?」

「ツッコミとか今いらんっ!歩いて!とにかく歩いて!」

日吉「……キノコと歩くのは嫌なんじゃなかったか?」

「関係ないっ!今はゴボウだろうがにんじんだろうが侑士先輩だろうがすがりたいよっ」

日吉「忍足さんは根菜と同レベルなのか…」

「うぅ…早くぅ…」

日吉「な、泣くな!ほら、手を貸せ!」

「うん…」

日吉「ったく…やっぱり入るべきじゃなかったな」

「連れて来たのは若でしょおぉ…!」

日吉「…ごめん」

?「うわあぁぁあっ!?」

「いやぁぁああっ!もうやだぁぁあ…」

日吉「…あ?今の声は…」

「へ?ゆ、幽霊と知り合い?」

日吉「違う。今の声は多分…」


恐る恐る前を見てみると前にはプルプル震えている赤いおかっぱが…


「あれ」

日吉「やっぱり…向日さん」

向日「うおおぉお!?お、俺に幽霊の知り合いはいねぇ!」

日吉「………。(思考回路が真央と同レベル…)」

「がっくん先輩!」

向日「女でも関係ねぇ!幽霊の知りあ…え?がっくん先輩て…」

日吉「いい加減気がついてください」

向日「な、何だよ…日吉と真央かよ…あれ、真央!来てたのか!」

「はいっ!がっくん先輩は…てか」

日吉「1人ですか…?」

「そ、そんな2人して哀れむような顔すんなよ!1人じゃねぇ!クラスの奴らと入ったんだ!…最初はな…ただアイツらが人の反応を面白がって置いて行きやがったんだよ…」

「が、がっくん先輩…!」


かわいそう…!
こんなとこに1人置いて行かれるなんてあたしならもう死んでるレベル!
怖かったろうに…


「もう大丈夫ですよ!一緒に行きましょう!」

向日「ほ、本当かっ!?」

「ええ!こっちには日吉若という男がいますから問題ありません!」

向日「助かったぜー!」

日吉「………」






「ぎゃああぁぁあっ!何かいた!何かいた!」

向日「うわあぁぁあ!」

日吉「(…うるさい)」






鳳「あっ、出てきましたよ!」

宍戸「ったく、おせーぞ!って…」

鳳「…あれ、何で向日さんが…」

宍戸「若の腕に2人してしがみつくなよ…」

鳳「日吉がげっそりしてますよ…」

日吉「もう二度と…!」

「あー!死ぬかと思った!」

向日「本当だぜ!あれ?どうした日吉」

日吉「もう二度とお化け屋敷には入りません!」

向日「何だよ日吉〜!怖かったのか?」

日吉「…………」

宍戸「ま、まあ何があったか知らねーがもういいだろ?」

「あれ、もうこんな時間?あたしそろそろ立海に行かなきゃ!」

向日「立海!?今からか?」

「はい。行かないと死亡フラグたつんで行ってきます…」

宍戸「ぶ、物騒だな立海…」

「まあみんなにも会えたし!じゃあ行きますね!宍戸先輩、今日はありがとうございました!また部活で!」

向日「おう!またな!」

宍戸「ああ、じゃーな」

日吉「…ああ」


ラストは立海!
頑張ろーぃ!





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あきゅろす。
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