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◆短編
記念日3※R18
硬くそそり勃ったカズイのチンコを手で支えつつ尻穴に押し当てると、ドクドクと力強く脈打つのが判る。
姿勢が悪くて全容は見えないが先ほどまだ完勃ちではない状況であれだけ大きかったのだから、魔法の力で勃起させたカズイのチンコはそれ以上の大きさになっているだろう。

飲んだ唾がごくりと耳障りな音を立てる。
元々の身体のつくりは丈夫なのだから、多少無理をしたって大丈夫なはずだ。

それでも恐怖は完璧には拭えず、俺はそろそろと腰をおとした。

「ん……っ、く」

自分のモノとは形状の違うチンコが襞を割り開き、少しだけ中に入ってくる。
内壁を逆流してくる感触は全身をブルリと奮わせた。

「い゛、ぎ……」

まだ先端、ほんの先端しか入っていない。
それなのに開かれた尻穴は皺なく伸びきっており、これ以上身体に受け入れる事が出来る気がしなかった。

「ヤスキ、無理。無理だから、ね? 一度抜いて」

「や、だっ!」

ぐずる子供のように首をブンブンと振ってカズイの言葉を拒絶する。
ジクジクと疼き身体を苛む痛みにこれ以上進む事も出来なければ、カズイの言葉に従って戻る気にもなれない。

だって好きなのだ、この機会を逃したらカズイは俺の事を好意的な目で見なくなるだろう。
レイプするような奴、もう友達とすら見てくれなくなる。

「ひぎ、ぃ……ぁ、あ」

強引に身体をおとすと裂けるような痛みに涙が零れて頬を濡らす。
痛みで泣いているのか、悲しくて泣いているのか、俺にもよくわからない。

こんなはずじゃなかった。

カズイの事がもっと知りたくて、もっとそばに近づきたかっただけなのに、こんな強引な事がしたかった訳じゃないのに。
好きだと言いながら俺の事を拒むカズイにカチンと来て、……何でこんな事しちゃったんだろう。

嫌われたくない、
嫌われなくないよ。

「ヤスキ……」

カズイの手が俺の顔にスッと伸びる。
叩かれるのかと思って身体をすくめるけれど、その手は俺の頬にやさしく触れて涙を指の腹で拭った。

「よっ、……と」

「あぐっ」

強引に押し倒していたカズイが体勢を立て直し、俺と向かい合うように座る。
その表情は怒ったりしていない、普段どおりのカズイの顔。

「無理しすぎ、なんでも全力で頑張るのはヤスキのいい所だけど、前学期の通知表にも書かれただろ。『人の話を聞かない所があります』って」

「う゛」

通知表の見せ合いをしたためカズイには全部知られてしまっている。
今回も好成績だったのを自慢したかったのに、カズイには悪い点を指摘されてしまって落ち込んだのは記憶に新しい。

「カズイは『遠慮しがちで自分の考えを表に出せない』って書かれたくせに」

「そうそう、先生って良く見てるよね。……本当、その通りなんだから嫌になっちゃう」

カズイは肩を竦めて苦笑する。
表情がくしゃりと歪んで眉間に皺が寄るのが好き、あまりカズイはこういう顔をしないからとっても珍しい表情だ。

「ヤスキ、ゴメンね。俺は、その……、いやらしい意味でヤスキの事が好きなんだ」

ゆでだこみたいに顔を真っ赤にしてカズイは恥ずかしそうにうつむいた。
聞き取れるものの言葉尻はかなり声が小さい。

「いやらしい?」

「うん、あの、今ヤスキがしてるみたいに、えっと、その……」

「交尾?」

「交尾ッ?! い、いやっ、普通にセックスとかそっちの表現の方が嬉しいんだけど!」

ぶわっと尻尾の毛が広がって、カズイがとても驚いているのが俺にもわかる。
カズイは尻尾にもほとんど感情を出さないのに本当に珍しい。

「ワーウルフって言う位だから獣っぽい表現の方が自然なのかと思ってた」

「う、うん、まあ、どれだけ言葉を飾ってもやることは一緒なんだけどね……」

「カズイは俺とセックスしたいって思ったって事、だよね? じゃあ何で俺の事拒んだんだ?」

「ヤスキの好きは『友達』としての好きだと思っていたから」

カズイの言葉に俺は目を丸くする。
カズイが何を言っているのか、俺には良くわからない。

「カズイ。俺、カズイの事友達として好きだよ? でも同じくらいに恋愛対象としても好き。友達としてのカズイも恋人のカズイも俺はどっちも欲しい」

「ヤスキはわがままだ」

「うん。ね、好き、大好き、だから、カズイを頂戴?」

「いいよ、ヤスキを俺にくれるなら」

欲しくて欲しくて堪らなかったモノが、俺をあげるだけで手に入ってしまうなら安いものだ。

全部カズイにゆだねてしまったとしても大丈夫。
カズイなら俺を大事に扱ってくれるのを俺は誰よりも深く知っていた。

「あげる、あげるからカズイを頂戴!」

腕を伸ばしてカズイの身体を抱きしめる。
大好きなカズイが俺のモノで、俺が大好きなカズイのモノだなんて素敵過ぎる。

「…………」

「ヤスキ?」

「い゛」

「え?」

「い゛だぃ……、まだ、入ってるの、忘れて、た」

改めてカズイのチンコはでかすぎる。
抱きついた時に体勢を変えた事でいっそう奥までめり込んでしまったチンコに全身から冷や汗が止まらない。

痛みでブルブル震える俺と、どうすればいいのかと慌てるカズイ。
まったくもって締まらない俺たちだ。

痛みが酷くてまだちゃんと最後までセックス出来てないから、いつか絶対リベンジしてやる。
カズイに指突っ込んで慣らしてと言ったら思い切り咳き込んでいたのは何故だろう?


恋愛の順番もめちゃくちゃで、恋心は多分幼い。
だけど今日、恋人同士になりました。

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あきゅろす。
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