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◆短編
猿犬の仲2※R18
「何でそんな物を持ってるんだ」

「いつワンちゃんがOKしてくれても出来るように?」

鞄を漁りローションを取り出した俺にワンちゃんは眉を顰めた。
汚い鞄の中から出したけど未開封だから中身は綺麗だし、買ったばかりだから消費期限も大丈夫。
安心、安全、これで痛みもなく……はないだろうけど、少なく出来る筈。

「も、もしかしてお前ここでする気か?」

「するよー、だって家に帰ったりしたら途中でワンちゃんの気が変わっちゃうかもしれないじゃない」

「学校だぞ?!」

「内鍵は閉めたし、保健室の鍵は俺が持ってるから大丈夫」

「大丈夫とかそういう問題じゃ……!」

何とか回避しようとする必死なワンちゃんも可愛いが、今のこの時を待っていた俺は逃がす気が無かった。
初めてだからもっとムードを出すべきだと思わなくもないけれど、そんな金もなければ余裕も無い。
色々足りない面は愛でカバー。

「待てない」

「ぅ、あ……」

スッと顔を近づけて、ワンちゃんの唇をカプカプと甘噛みした。
薄いけど弾力のある唇はプニプニしていて歯に気持ちいい。

突然の事にビクリと身を震わせ頬を赤く染めたワンちゃんが、涙を滲ませた目で俺を見た。
普段は強さを見せる瞳が弱々しく揺れるのは少しだけ罪悪感があって、酷く興奮する。

「あ……、ぁ、あ…」

恐怖と羞恥で小刻みに震えるワンちゃんの制服を脱がせると、Yシャツのボタンを丁寧に外した。
肌蹴る度に露わになる肌は上気してうっすらと桃色に染まっている。
桃に似た色合いの肌は緊張で強張っているものの、強い拒絶はない。

上半身から布地を取り払い、ズボンのベルトに手をかけると流石に恥かしかったのかワンちゃんが慌てて止める。

「じ、自分で脱ぐ」

「そう? じゃあ俺も脱ぐわ」

制服も羽織っているだけでYシャツのボタンも緩んでいる俺の服は直ぐに脱ぎ終わり、急いた気持ちのまま床に服を放り投げた。
ベルトに手をかけて外していると、背後からカチャカチャと忙しない音がする。

「ワンちゃん、なにしてるん?」

「こっちを見るな! ……くそ、外れない」

手元をガチャガチャと動かしてベルトを外そうとしているようだが、緊張して上手く手が動かないらしくベルトは一向に外れる気配がない。
普段のしっかりしたワンちゃんからは想像出来ないような可愛い一面に心臓がキュンキュンした。

「不器用」

「ひぃっ!」

後ろから抱き着いてベルトに手を回す。
シュルとかすかな音を立てて外れたベルトは、カチャンとかすかな音を立てて床に落ちた。

そのままズボンのジッパーに指をかけて、ゆっくりと下ろしていく。ワンちゃんもこの状況に興奮してくれていたのか、少しだけペニスは硬い。

「んん……っ!」

下着の布地越しにペニスを指でなぞると、ワンちゃんは全身をヒクンと揺らした。
恥かしがってはいるものの嫌がってはいないらしく、されるがままになっているワンちゃんに気を良くした俺は、下着をゆっくりと下ろして直にペニスに触れる。

「……っ! あ、ぁ……っ」

まだ半勃ちのペニスは皮に覆われて先端から亀頭をちょこんと覗かせている状態で、なんだか妙に愛らしい。
指先で摘むように皮の上から亀頭部分を刺激すると、ピクンピクンと反応しながら徐々にペニスが勃ち上がっていく。

「んん……っ!」

根本から先端にかけてクルクルと回すようにしながら擦り上げると、包皮がつるりと剥けて赤い亀頭が顔を出した。
他の場所よりも色は濃いが触れる機会が多くないらしいそこは、俺のモノよりもずっと初々しい色をしている。
先端の割れ目に指を這わせてツゥ…となぞると、鈴口からトロリと蜜が垂れた。

「気持ちいい?」

「聞くな馬鹿ッ!」

ワンちゃんはキッと目をつり上げて俺を睨みつけるけれど、その眦は涙で濡れて迫力が無い。
感じているのが丸判りな息遣いは荒く、その吐息はしっとりと唇を濡らした。

「ワンちゃん、そっちの机に寄りかかって」

「え……、こ、こうか?」

素直に保健室用の大き目の机に上半身を預けたワンちゃんは、不安げな視線を俺に送る。
露わになった形のいい尻にごくんと生唾を飲んだ。

直ぐにでも自身の雄を突き入れたい衝動に駆られるが、そんな凶暴な気持ちをグッと堪える。
毎日のように喧嘩している俺達だけど相手を傷付けたい訳じゃない。
お互い感情の表し方が過激なだけで、俺はワンちゃんの事を大事にしたいと思ってる。

欲望を理性でなんとか押さえつけ、ローションを手の平で温めてからたっぷりと指に塗して奥まった蕾に指を這わせた。

「ひ、ぐぅ……!」

あらぬ所に触れられる気持ち悪さからか、ワンちゃんは身体を大きく揺らすと全身をゾワゾワと奮わせた。
肌の表面には鳥肌が立っており、この行為を身体全体で拒絶しているのがわかる。

受け入れる方に負担がある行為なのも重々承知しているし、ワンちゃんが本気で無理だというのならそれを強行する気はない。
少し、いや多少、……実際は物凄く我慢するのは辛いだろうけれど。

「ワンちゃん、大丈夫? やめる?」

刹那、心配して声をかけた俺の顔を何かが横に薙いだ。
全く身構えていなかった身体が大きく揺れて、脳がグワンと揺れた。
2人しかいない密室で俺を攻撃するような相手は1人しか居らず、頬を打った手の衝撃は何度も食らった覚えがある。

口の端に貼っていた絆創膏が剥がれ折角止まっていたはずの血が再び滲み、口の中に鉄の嫌な味がした。


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あきゅろす。
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