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◆短編
買う男、買われた男3※R18
はあはあと肩で荒い息をする雄大さんの尻穴から指をチュポンと引き抜くと、射精で弛緩した身体に力が入らない所為か、ピンク色の内壁が見え隠れしてそそられる。

「大丈夫ですか」

「だ、いじょぶ、じゃな、い」

はーっと深く息を吐き、呼吸を落ち着けようとする雄大さんの身体は言葉とは裏腹に、何処もいやらしく反応していた。
ツンと勃ちあがった胸の突起は赤く色づき、射精したばかりだというのにペニスも熱を持ったままだ。

「でも最後までします」

「ひぃっ!」

勃ちあがった自分のペニスをヒクつくアナルに擦りつけ、襞をめくるように押し付ける。
粘液と亀頭が触れ合ってぬちゅりと湿った音を立てた。

「あ……、ぁ、あ゛ぁ……」

「やめませんよ? 貴方を俺のモノにするんです」

酷いとは思う。
慣らしだって完璧じゃないし、彼に心の準備だって不十分だ。
それでも逸る心が彼を欲しがって仕方が無い。

絶望したようにゆっくりと閉じられた瞳。

しばらくの間。

そしてゆっくりと開いた目が真っ直ぐに俺を見据え、か細く震える声で、確かに言った。
「……して、くれ」

ズッ……―

「あ゛ぐぅうう゛ぅっ、っ!!!」

声に誘われるように腰を突き出し、雄大さんの中に自身のペニスを突き入れる。
抵抗する肉が蠢き、きつく締め付ける内壁が痛いくらいだ。

「っ、あ゛ぉ゛お……」

ガクガクと震える雄大さんの手が縋るように俺の背中に爪を立てた。
ツキリと走る痛みと、爪の食い込む感触がこの行為が現実のものである事を教えてくれる。

「ん゛ぅうう゛……!」

なんとか1番太い所だけ内側に納めると、萎えてしまった雄大さんのペニスを擦った。
ピクピクと指の動きに合わせて蠢くものの、痛みの所為か少し反応が鈍い。

「全部、入った、のか?」

心配そうに尋ねる雄大さんに首を振り、まだだと伝える。

「3分の1くらいです」

「一気に突っ込めよ」

「一気にやって雄大さんがセックス嫌いになったら困るんです。ここから俺の匂いがするくらいずっと使うんですからね?」

「っつ、使うとか言うな!」

「じゃあ俺専用」

「馬鹿野ろ……っ、んあっ!」

会話で気持ちが和んだのか、自然と抜けた身体の力の所為か、ズッ……と少しづつ雄大さんの中にペニスが入っていく。
きついけど気持ちいい。

「雄大さんの中、すげぇ気持ちいい」

「言う、なぁっ! っく、うっ、……ん!」

グッグッとリズムを刻むように揺らし、彼の中にペニスを全部収めていく。
俺の動きに合わせて身体を揺らす彼が愛おしくて、ペニスを扱く動きを強くした。

「あ゛、あ゛、ぁあ、あ、あぁっ!」

「これで、全部っ」

「んぎぃっ!!!」

まさか最後まで入りきるとは思わなかったので、俺自身ちょっとだけビックリしている。
ヒクヒクと戦慄く内壁はペニスに甘く絡みついた。

「マジで、入ってんの……?」

「判ります? ここに全部入ってます」

ヘソの下に手を這わせ割れた腹筋をグッと押すと、雄大さんの身体が蠢く。

「うあ……、マジか……、マジでやっちまったんだ……」

呟く声は震えていて、弱々しく聞こえた。
後悔しているのかもしれない。
もししていたとしても逃がしてあげられないのだけれど。

「これで雄大さんも非処女ですよ、どんな気持ちですか?」
追い詰めるように酷いことを言う俺に視線を向け、ゆっくりと開いた雄大さんの唇から出た言葉は俺の予想とは大分違った。



「……うれし、い」



紅く染まる目元と震える身体、このいやらしい人が手に入るなら身体だけでも構わなかったのに。

心までくれるの?

「い゛あっ、ああああぁッ!」

身体の横に手をついて、がむしゃらに腰を振りたてる。
痛みで震える彼の腕は拒む事すら容易いはずなのに、俺を優しく抱きめて、必死で痛みを堪えていた。

優しくしたいのに、止まらない。

「雄大さん、雄大さんっ!」

名前を呼びながら彼の奥を亀頭で抉る。
絡みつく肉壁も、じゅぶじゅぶとゼリーを零す襞も、俺のキスを受け入れてくれる唇も、その全てが欲しい。

「ぐ、ぉ……お゛、お、っ、ぉ……っ!」

苦しそうに声を上げる彼の中を蹂躙し、パンパンと淫らな音を立てながら抽挿を続ける。
甘く締め付ける内壁が俺の性を搾り出そうと蠢いた。

「っく、イク……ッ!!!」

「――……っ!!!」

ドクドクと彼の中に精液を思い切り吐き出す。
ガクンと身体から力が抜け、下肢がガクガクと震えた。

「あ……なか、に、出てる……」

キュウキュウと締め付けるアナルをなおも犯そうとするように、ペニスはトクトクと中に精液を注ぐ。
ペニスの届かない更に奥まで俺のモノにするような感触にブルリと身体を揺らす。
我ながら変態じみた感じ方だ。

雄大さんのペニスに手を伸ばし、裏筋を刺激するように扱き上げる。

「ふぁっ?!」

「イってないでしょう?」

「お、俺はいいっ!」

ブンブンと首を振りながら訴える雄大さんは少しだけ青褪めて、そして凄く赤い。
感じる姿を見られるのが恥ずかしいのだろう。

でもそんな姿も全部俺のモノですから。

「俺だけイって申し訳ないですし、遠慮しないで下さい。 ……ね、雄大さん?」

果実のように赤く染まった耳を軽く噛むと、雄大さんの身体が震え、それに呼応するようにペニスが跳ねた。



「はい、これ」

「ん……、ああ」

銀行で今日下してきた金を封筒に入れたまま渡すと、雄大さんはそれをチラリと覗き頷く。
自分の身体すら犠牲にして手に入れたはずなのに、あまり興味が無いように見えた。

「何か買うんですか?」

「どうするかは決めて無いけど、欲しいものならあるな」

「なんです?」

「これ」

雄大さんは俺の手を取り口に含むと軽く歯を立て、跡をつける。
噛まれた指の付け根に輪状の歯型がクッキリと浮かんだ。

「今度一緒に見にいくべ」

「え?」

どれ?
噛みつかれた指の痕、傷? 絆創膏、包帯、薬?

薬……、薬指?
そして左手?

「えっ ……えっ?!」

「んだよ、嫌なのか」

「雄大さん、俺の事好きなんですか?!」

「今更!」

思い切り頭をゲンコツで殴られて、目の前に星が散る。
夢じゃない痛みに雄大さんを覗き込めば、真っ赤に染めた顔。

あれ、なにこれ。
もしかして、俺の嫁?!

「い、一生大事にしますね」

「当たり前だ、馬鹿タレ!」

口付けた唇は煙草の香りで少し苦いのに甘い。


憧れの人が居る。
正確には居た、だろうか?
彼は今憧れではなく、実際に触れられる位置に居て、俺は少し尻に敷かれ気味。

幸せ。

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