◆短編
運命の恋人2※R18
どうやったのかは知らないけど、千紘君は俺の親を説得してくれてずっと一緒に居られるようになった。
ちょっとは気になったので千紘君に聞いてみたけど千紘君はにっこり笑うばかりで、俺にはなんにも教えてくれない。
だけどその笑顔は凄く可愛くて、ギュッと繋いでくれる手が嬉しくて、細かい事はどうでもいいって思ってしまう。
高校も千紘君が「行かなくていいよ」って言ってくれたから辞めてしまった。
多分俺は勉強とかが向いてない人間なんだと思う。
千紘君にそう言ったら俺の頭を優しく撫でながら「ういちは俺に愛される為に存在してるんだからいいよ」って言ってくれた。
恋人が優しくて俺は幸せ。
千紘君は俺が馬鹿な事を知ってるけど俺の事を馬鹿にしない。
たまに「馬鹿」って言うけど千紘君の「馬鹿」はなんだかくすぐったい位優しくて、撫でられてるみたいに安心する。
初めは驚いたけど今はわかる、きっと俺と千紘君は運命の恋人なんだ。
「千紘君」
「ん、なあに?」
俺の事を撫でてくれる千紘君をギュウッと抱きしめて、頭をお腹に擦り付ける。
グリグリしてお腹が気持ち悪いかもしれないけど千紘君は怒らない。
「エッチな事がしたい」
「ういちが積極的なのは珍しいな」
「あのね、千紘君と初めて会った日の事を思い出してたら今凄く幸せだなぁって思って、それで」
「エッチな事がしたくなったの?」
「うん。……いや?」
「嫌な訳がない。だって俺はういちが大好きなんだもの」
「俺も! 俺も千紘君ダイスキ!」
興奮した俺が千紘君にキスしようとして眼鏡にぶつかっちゃったけど千紘君は許してくれた、でも痛そうだったので次は気を付ける。
だって千紘君が痛いのは嫌だもん。
「んぁ、あ、あっ、あっ、ぁあ……」
千紘君の赤い舌が俺のちんぽに絡む。
唾液がたっぷり含まれた舌は竿を舌の腹でねっとりと舐めたかと思うと、先端をとがらせてちんぽの先をちろちろと舐めた。
シックスナインで俺も千紘君のちんぽを舐めていたのに、気持ちいいといつも自分がしてもらうばっかりになってしまう。
俺だって千紘君に気持ち良くなって欲しいのに。
「ふぁ……、あ、ういちも舐めてくれるんだ。……可愛い」
震える舌を一生懸命伸ばして千紘君のちんぽの先をぺろぺろと舐めた。
いつも思うけどあんまり美味しくない味がする。
苦いのと生臭いのと、変な味。
だけど千紘君はいっぱいちんぽを舐めてくれて、ちゅっ、ちゅっ、って大事なものみたいにキスして、いっぱい俺を気持ちよくしてくれる。
それとも俺のちんぽは美味しいのかな?
千紘君は舐めるのをやめると、片足を上げて俺が舐めてるのをジッと見つめる。
その間も俺のちんぽを手で擦ったり、くるくる指で刺激したりして気持ちよくしてくれるから、俺の身体は気持ち良さでびくびくしてしまう。
「はっ……あ、ああ、たまんないな、この光景」
「ふ、ぇ?」
「だってういちが俺のペニスを口にして必死で舌を絡めているなんて興奮しない方がおかしいだろ? それに指に伝わるペニスの感触はピクピクしてて凄く可愛い。まあ大きさは相変わらずデカくて可愛いってサイズじゃないけどな、これで内壁ゴリゴリ擦られると気絶する位気持ちいいんだ」
「千紘君も気持ちいい?」
「す……っごく」
千紘君が気持ちいいんだ、嬉しいなぁ。
いつも千紘君にはしてもらうばっかりでなんにもお返しできない。
料理も洗濯も掃除も買い物も全部千紘君任せ。
だから千紘君のために何か出来るのって凄く嬉しい。
(ほかには何か出来ないかな……)
「ういち、自分で自分のペニス擦ってて」
「ん……」
コクンと頷くと言われた通り自分のちんぽを上下に擦った。
千紘君がしてくれる程気持ちよくはないけれど、自分の身体だから気持ちいい場所はわかってる。
あまり気持ちよくなり過ぎちゃうと精液がピュッて出ちゃうから、ほどほどの気持ち良さで止めておく。
千紘君はベッド脇のテーブルからローションを取ると、俺の腹の上にぺたりと座り込んだ。
ちょっとちんぽが擦りにくいけど千紘君は体温が低いから、触れ合った肌がひんやりしてて気持ちいい。
いつも部屋で実験やお勉強ばかりしてるのに、千紘君の身体には贅肉なんて全然なくて凄く綺麗。
今は身体を動かした所為かほんのりピンク色に染まった千紘君は生まれたての赤ちゃんみたい。
「―……くひ、あ、あぁ…、あ、あ」
身体を浮かせると千紘君はローションで濡らした指を尻の穴に入れた。
ローションでいっぱい濡らしておかないとちんぽを入れた時に痛いんだって。
なんだかびっくりして千紘君に「怖くない?」って聞いたら千紘君は笑った。
『ういちがしてくれる事が怖い訳ないだろ?』
胸がじんわりした。
愛されてるってこういう気持ち?
愛してるってこういう気持ち?
とにかく千紘君が凄く大事で凄く好きだって思った。
「千紘君、千紘君」
「ん、何? まだもうちょっと準備に時間がかかりそうだけど」
「ううん、そうじゃなくってね。あの、千紘君が嫌じゃなかったら、千紘君の準備俺も手伝いたいなって」
「ういちが?」
千紘君は眼鏡越しにパチパチと何度も瞬きをした。
驚いた顔の千紘君、初めてみたかも。
「いつも千紘君にして貰ってるから、俺も千紘君にしたいなぁって」
「無理しなくていいんだよ、他人の尻なんて触りたくないだろ? あ、でも俺はういちのお尻なら穴の中から内臓まで全部知りたいけど。まだエコーでしか知らないから、あ、でも切るなんて乱暴な事は絶対したくないし……」
「あのね、俺、千紘君が好きなの」
「知ってるよ?」
「うん、だから、もっと千紘君が気持ちよくなれるように頑張りたいなって思う。好きだからもっと好きになって貰いたいなって」
上手く言葉に出来ているのかわからない。
だけど一生懸命自分の知ってる言葉で伝えようと努力する。
馬鹿だけど、
馬鹿だから、
他にはなにもない分、お星さまみたいにキラキラしている大事な千紘君には一生懸命でいたい。
「ういち……、可愛い!」
「ひゃへ?!」
千紘君は寝転がったままの俺に抱き着くと、ちゅうっと乱暴にキスをした、興奮しているのか舌が口の中でピコピコ動いているのがわかる。
そして知った。
俺のちんぽも美味しくない。
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