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◆頂き物
高橋様からの頂き物1※R18
資本主義※R18の高橋様から頂きました!

高橋様、素敵な話過ぎて1人で携帯を片手に身悶えてしまいました。
無茶振りの小説交換話に乗っていただいてありがとうございます、幸せです!!!
繰り返し読ませていただき、家宝にします!



■傾向
神虎×人間

■補助成分
獣姦・処女・微排泄表現
※R18です。



俺が住んでいる村では虎を神だと崇めている。
昔からの言い伝え、なんでもその虎は200年以上も生きている神虎なのだそうだ。
伝承を聞き、昔こそすげぇだのなんだの、ヒーローに憧れるように崇めていたが・・・今考えればそんなことなんてありえない話だとわかる。
だって虎が200年もどう生きると言うのだ。
だが未だにその神虎がいる場所に供物を捧げて崇めている俺の村。
きっとそこに野生の動物が餌目当てにやってきていて、たまたま供物を食べている虎を見た村人が神虎だと思い込んで現在まで残っているに違いない。
現に俺は毎日のように供物を捧げに来ていたが虎すら見たことがない。
たまに狸がその供物を持ち去っているのを目撃するぐらいだ。
俺からしてみれば化け狸の方がよっぽど現実的だ。
なので今は気持ち程度、近くを通った時に思い出したら程度でお供えをする。
今日は本当にたまたま、知り合いが大量に桃をくれたので、食べきらずに腐らせるのももったいないと考えた結果で出向いている。
狸だろうが狐だろうが虎だろうがなんだろうが、餌にしてもらった方がいいと思ったのだ。
熟れた桃を崩さないように抱えて、ちょっとだけ険しい山道を登る。
少し開けている場所に出ればそこが神虎のいる場所だ。
石で造られた祠の周りは草もきちんと駆られていて綺麗なものだった。
俺とは違い頻繁に来ている人がいるらしい。
祠の前にある石の上に桃を並べその場にしゃがみ込む。
とりあえず目を瞑り、手を合わせて頭の中で一方的な会話をする。
桃を食べて下さいとか、家族が健康であるようにとか。
お願いというかなんというか・・・なんかそんな感じの。
1分にも満たないお参りを終えればもうここに用はない。
閉じていた目を開けて帰ろうとすれば後ろから声をかけられた。

『もう帰るのか?』

「そうだよ。もう用はないし」

村の誰かだと思って特に警戒心もなく返事をしたのに、後ろにいたのは虎だった。
人は心底恐怖すれば声も出ないと聞くがそれは本当らしい。
現に俺は振り返ったまま硬直状態だ。
喰われる・・・!
殺される・・・!

『私はお前に聞きたいことが山ほどあるのだが・・・』

また声がする。
ゆっくりと、それでも素早く周りを確認するが目の前の虎しか見当たらない。

『どこを見ている』

「ひっ」

のそりと動いた虎は自分が知っている虎よりも些か、いや大分大きい。
唸るような声を出し、俺に近寄る虎から逃げようにも俺の足は言うことをきかない。
腰を抜かしそうになった俺のシャツに虎が噛みつく。

「いっ」

『しゃがむな。桃が潰れる』

「す、すみません・・・」

虎は祠の前から俺をゆっくり退けた。
よくわからないがこの虎が喋っているのに間違いはなさそうだ。
虎の口から声は出ていないが・・・なんとなく頭に響く声がそうなんだと思う。
恐怖の中、意外に冷静な自分が他人のように感じる。

『おい、桃を持て』

「えっでもソレはお供えだから、」

『私に供えられたものだ。持て』

「は、はぁ・・・」

有無を言わせないとばかりに顔を寄せて睨んでくる。
正直・・・その場で食えとか、知るかとか思うことは山ほどあるが自分ではなく桃を食べるのならなんでもよかった。
皮でも剥いて食べさせればいいのか。
睨んでいる虎に注意しながら供えた桃を取り、とりあえずそのまま桃を口元へ寄せてみる。
大きな口をがばりと開け、俺の腕ごと喰い千切りそうな虎。
思わず手を引き、それから唸る虎を見てしまったと思った。
今度こそ喰われると身を縮めれば頭に虎の息がかかる。
噛みつかれると思った俺の身体は見事に地べたへ転がり、そのまま引きずられた。

「ちょ、い゛っ!」

『くだらないことを考えるな』

「うっう゛、いたっ」

『我慢しろ。住処に着けば離してやる』

「ある、歩く、から!」

そういっても虎は俺を離さず、抵抗すれば無理にでも引きずる。
いつのまにか抵抗するのも煩わしくなり、俺は桃を抱えたまま道を引きずられ続ける。
ぼこぼことした道なのかよくわからない場所を進み、ついたのは穴。
洞窟と呼べるだけの広さもなく、本当に自然現象でぽっかり空いた様な穴だった。
薄暗いその中へ放り込まれ、俺はようやく解放された。


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