[携帯モード] [URL送信]

◆111111HIT〜

900000HIT シリーズ甘い毒・その後1※R18
こちらの続きになります。



「ひゃ、ふ……」

まだ起きたばかりで寝ぼけている俺のペニスを彬さんが口で優しく刺激する。
朝勃ちで緩く勃っていたペニスにキャンディを舐めるみたいにねっとりと舌が絡み、気持ちよくてすぐ硬くなってしまう。

チュプチュプといやらしい音を立ててしゃぶられたペニスが彬さんの唇で挟まれて、口から出たり入ったりしてるのがいやらしくて、ゾクゾクと快楽が湧き上がる。
まるで俺が彬さんを犯してるみたいで興奮してしまう。

「ふぁあ、彬さん…、出ちゃぅ」

「ん、いいよ。瑞希のチンポ汁飲んであげる」

「ん゛ん……っ!」

彬さんのいやらしい言葉に身体が震えた。
少しだけキツイ顔立ちではあるものの、端整な顔の彬さんがこんないやらしい言葉を口にする事に仄暗い背徳感を感じてしまう。
それが逆に興奮材料になるのだけれど。

薄い頬肉に擦りつけるようにして腰を揺すり、高まった射精欲を彬さんの口がきつく吸い上げた。

「ひゃ、くふぅ……んっ!」

勢い良く飛び出した精液を、彬さんがコクコクと音を立てて嚥下する。
ヒクヒクと震える玉を指で刺激して、最後の一滴まで全部彬さんの口に出してしまうと、次の刺激を求めてアナルが戦慄き始めた。

だけど今日は平日で、これ以上の事をしたら会社に遅刻してしまう。
凄く名残惜しいけれど、仕方が無い。

彬さんが丁寧に、顔にぶつからないように眼鏡をかけてくれる。
そこまで視力が悪い訳ではないけれど、少しだけぼやけていた彬さんの顔がクリアに見えて少しだけ嬉しい。
この人に愛されてる事が凄く嬉しい。

「瑞希、おはよう」

「おはようございます、彬さん」

口の端を精液で白く汚した彬さんに朝の挨拶とキスをして今日が始まる。
いつもみたいに帰ってきたら一杯一杯いやらしいことをして貰えると思えば、今日も1日頑張れるだろう。



「俺、今日出掛けるから。少しだけ帰りが遅くなるかも」

「そう、ですか、わかりました」

コーヒーを口に含んでいた俺は、彬さんの言葉に少しだけ喉を詰まらせた。
苦いコーヒーの味が、別の苦味を持って舌を侵す。

彬さんはいつもは大体家に居るのだけれど、偶にこうやって出掛ける事がある。
前もって知らせてくれるし、ちゃんと帰ってきてくれる、だけど俺は不安になってしまう。

いつか彬さんが帰ってこなくなるのではないかと。

「お土産に何か欲しい物はある?」

2枚目のパンに笑顔でバターを塗りながら笑顔の彬さんが尋ねてくると、俺の口は自然に

「彬さんが帰ってきてくれるだけで嬉しいです」

と答えていた。

優しく笑い少し頬を紅潮させた彬さんは、冗談だと思ったのだろう。
これ以上無いほど本気だ。

何か危ない仕事をしているのは何となく判っているし、それで誰かを傷付けているのも理解していた。
それでも俺は彬さんにさえ怪我がなければそれでいいと思ってしまっている。

悪い事をしないのが善人ではない。
悪い事を知っていて咎めないのも悪人だ。

だけど彬さんを咎めるのが善ならば、俺は悪でいい。

「寂しいからなるべく早く帰ってきて下さいね」

知らないフリをして笑う、俺は間違いなく悪人だ。



いつも通り定時に帰宅して、スーパーで買い物をする。
ほんの少し、彬さんが帰ってきているのではないかと淡い期待を持って足早に自宅に向かう。
案の定電気の消えた窓に、少しだけ寂しさを覚えるけれど、今日は俺が彬さんを迎えてあげればいい。

ドアを開けて明かりの消えた室内に「ただいま」と声をかけるけれど当たり前のように返事はなく、声は暗闇に飲まれて消えた。
静まり返った室内は空気さえも冷えている気がして、改めて彬さんが俺に居心地のいい空間を作ってくれていたのだと気付かされる。

綺麗に片付けられた台所、整えられた食器、磨かれた床。
朝と何一つ変わらないのに、彬さんが居ないだけでこんなに色褪せて見えるものなのか。

「……ご飯、作ろうかな」

ガサガサとビニール袋を漁り、食材を取り出すとすぐ使う分だけを台所に並べて後はしまう。
とりあえずの献立を頭の中で決めてから、着替えに向かった。



どちらかと言えば洋食のレパートリーが多い彬さんだが好むのは和食らしい。
でもなぜか繊細な味付けは苦手らしく、自分で作ったのを食べては首を傾げていた。
俺は昔ながらの割烹着に身を包む母親に、将来絶対役に立つからと教え込まれた和食の知識しかないので、彬さんの洋食がとても美味しく感じるのだが、それは彬さんにとっては逆なんだろう。

魚の煮付けと玉葱とジャガイモの味噌汁、ほうれん草の胡麻和えと豆腐と野菜の炒め物は少しだけ水が出るし、作る手間もかからないから彬さんが帰ってきてから作った方が美味しく食べてもらえる。

最近少しだけ寒くなってきたし、そろそろ鍋をするのもいいかもしれない。
酒好きの上司から貰った美味い日本酒があったからあれを飲みながら、彬さんと鍋を突ければ最高だろう。

「…………早く、帰ってこないかな」

いつもならとっくに食事をしている時間で、お腹だって空いてるはずなのに、彬さんが居ないというだけで食欲すら湧かない。
テーブルにふせられた彬さんのお茶碗を指でカタカタと揺らしながら、居ない彬さんに心の中で文句を言う。

(早く帰ってこないと、寂しさで死んじゃうんですからね)

テーブルに顔を伏せ、玄関をチラリと見た。

早くあのノブが動けばいい。
いつもみたいに明るい笑顔で俺にただいまって笑ってくれればいい。

きゅうと苦しくなる胸を押さえて、ただ帰りを待ち続ける。

そういえば寂しさで死んでしまうのはウサギだっただろうか?
可愛らしさはないのだが、性欲の強いところはそっくりだと苦笑してしまう。

朝から続く身体の疼きに、少しだけ膨らんだ股間を指でなぞりながら熱い吐息を吐いた。
彬さんに拓かれた身体はいやらしく熱を求めて妖しく戦慄き、きゅぅとアナルを蠢かせる。

口寂しさから指を咥えチュウチュウ音を立てて吸いながら、玄関を見つめ続けた。


[*前へ][次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!