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◆111111HIT〜
1:初対面※R18
ゲイの弟、拓馬が「俺の結婚相手!」と息巻いて連れて来たのはどう見ても男性だった。
わかっていたが、相手も居た堪れないという表情で苦笑いしている。

「すみません、こんな弟で」

「あ、いえ。自分にはない所を凄く好ましく思ってます」

身長は弟と同じ位ながら細身で、儚い印象を受けるその人は名前を草原准一といった。
見た目に違わず名前まで草(食)系だ、なんて思ったのを覚えてる。

「俺と准一君はラブラブなんだからね、優斗にいちゃん」

「はいはい。准一君こんな弟ですが、よろしくお願いします」

「ちゃんと聞けよー!」

「ふふふ、こちらこそよろしくお願いします」

結婚報告に男しかいない、奇妙な状況。
それでもいつも笑顔の弟が、いつも以上に幸せそうに笑っているのを見て、これも幸せの形なのだろうと自然に受け入れられた。

仕事で休みを取った2人は、しばらくは実家であるここに滞在する予定になっていた。
どんな人が来るのか不安だったが、彼なら拓馬と仲良くやっていくだろうし、安心だ。
彼の為に掃除した客間に案内すると、拓馬が

「俺の部屋と一緒でいいのに」

なんていうものだから、彼は顔を真っ赤にしていた。
デリカシーの欠片もない発言に、本当にこいつでいいのか? と聞くと、彼は恥かしそうだが確かに頷いた。
弟は本当にいい人を見つけたようだ。

夜ご飯はいつもよりも豪勢に腕によりをかけて自作した。
料理が出来ない弟の為に昔から作っていたのがきっかけで、最近では趣味が料理となっていた。
それに何より美味しいと言って食べてくれる人がいると、作り甲斐がある。

バクバクといっそ小気味良いくらいの勢いで食べる拓馬と、品が良い食べ方ながら美味しそうに食べてくれる准一君は、料理を振舞うのにこれ以上ないほど優秀な食べ手だった。

こんな幸せな日はそう無いだろう。
弟が幸せそうなのは嬉しい、その恋人はいい人だ、食事は旨いし、酒もすすむ。
いつもよりも飲み過ぎているのはわかっていたが、気分が良くてつい酒に手が伸びた。

ある程度飲んだ辺りからぼんやりとしてしまって、記憶が無い。
ふわふわと浮かびあがるような感触が気持ちよくて、俺は睡魔に誘われるまま目を閉じた。



軋む音とかすかな揺れに気付いたのはいつくらいだろう。
背中に当たる柔らかい感触はベッドだろうか?
暗い部屋の中、時間を確認しようと腕時計を見ようと腕を動かそうとした瞬間、異常に気がついた。

「あ、れ……」

腕が動かない。
変な体制で寝ていて痺れたのだろうか?

「あ、優斗さん目が覚めました?」

上からかかる声は准一君だろうか、暗くて良く見えない。

「拓馬、優斗さん目を覚ましたよ」

「……ぁ、ふ、にいちゃ、……ん、起きた?」

鼻にかかるような甘い声は、拓馬?
状況がわからない、今どうなっている?
何故俺の腕は動かない?

「な、なに? 俺、寝ちゃった後、どうしたの?」

「ああ、まだ目が慣れてないんですね。拓馬、電気つけてあげてよ」

「ん、」

カチリと電気のコードを引く音がした。

「ひっ!」

「ふふふ、優斗さん脅えちゃって可愛いなぁ」

准一君の声が普段と変わらない声音である事が逆に恐ろしい。

クリアになった俺の視界に映るのは、弟の尻を犯す准一君のペニスだった。


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あきゅろす。
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