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◆111111HIT〜
700000HIT イルサがクロードにヤキモチ2
人気の無いバルコニーに出ると会場の熱気で暑くなった身体が外気に晒され、混乱した脳内が落ち着きを取り戻していく。
だけどいまだに心臓は早鐘を打って、口の中が妙に苦く感じた。

(なんだ、コレ……)

金属で出来た手摺に頭をつけると、キンと冷たくておかしい俺を叱咤するようだ。

(仕事なんだからしょうがないだろ……、なに勝手に抜け出してんだ)

クロードは俺の事を好きだと言ってくれる。
大切だと、必要だと、一緒に居たいと言ってくれている。
それなのにどうしても不安で不安でたまらない。

1枚の絵のように正しく美しい姿。
同じ種族、違う性別。
感じるのは疎外感、そして……

(嫉妬……、してんのかな)

怖い。
誰かに取られてしまう事が、クロードを失う事が。

(勝手な妄想でアホか、俺は。戻らなきゃ……、心配させちまう)

会場に戻ればまたクロードがあの綺麗な女性と一緒にいるのを見なければいけない。
それでも我慢しなければ、ほんの数時間、長い人生から見たらほんの一瞬の事だ。
大丈夫、耐えられるはずだ。

ふらりと歩き出した俺の腕を誰かが強引に掴み、引き寄せる。

「イルサッ!」

「……クロード?」

何故居るのだろう?
さっきの女性はどうしたんだろう?
なんだか、怒ってる?

「何故俺に断りなく会場を抜け出した?! 誰かに攫われたのかと気が気ではなかったんだぞ!」

全身から吹き出るような怒気を隠さずに、語気を荒げたクロードが掴んだ腕が痛い。
痛いはずなのに、俺の事を心配して来てくれたのが嬉しくて、情けなくも涙ぐんでしまう。

「イルサ、どうした? どこか痛むのか? 誰かに何かされたのか?!」

「違……、ゴメン。なんでもない」

「なんでもなくて泣く訳が……」

「本当に違うんだ。俺は幸せだなと思ったらちょっと泣けただけなんだ」

恥かしくて誤魔化す為に少しだけ笑う。

きっと俺はこれからもクロードの横に誰かが居たら醜く嫉妬してしまうのだろう。
もしかしたら見ていられなくてまた逃げ出してしまうかもしれない。
でもクロードは迎えに来てくれる。

いまだに居もしない誰かに怒っているらしいクロードの身体に腕を回してギュッと抱きしめた。

「心配かけてゴメンな」

クロードの匂いと熱に安心する。

「イルサはズルイ。そんな風に言われたらこれ以上追求出来ないじゃないか」

「大人はずるいんだよ」

「1つしか変わらないだろう」

拗ねた口調で言いながらも、俺の髪を梳いてくれるクロードの指先は優しくて、その温度を深く感じたくて目を閉じると、唇にクロードの熱が重なった。

「んぅ……っ! お、おい、ここ外だぞ」

「そうだな」

「って、ちょ、ちょっと待て!」

服の裾から入り込んだ指先が肌を擽るように掠め、刺激していく。
いつ誰が来るかわからない場所だというのに、クロードの指は遠慮することなく侵入し、太腿を撫で上げた。

「〜〜〜っ!!! へ、変質者っ!」

「だがお前の夫だ」

「んな所でする事じゃないだろ……、せめて家に帰ってから」

「駄目だ。勝手に居なくなるような悪い妻には俺から離れないようにしっかり教育しないとな」

逃れようとクロードの胸板についた腕は必死に押しているのにピクリとも動かず、軽々と片手で身体を引き寄せられえてしまう。
俺の身体を蹂躙する指が奥まった秘所に触れ、襞を確認するように撫で上げた。

「ひぅ……っ! こ、こんな人が来るかもしれない所ですん、なぁっ!」

「人が来なければいいのか?」

「え?」

ふわりと浮いた身体が軽々とクロードに抱えられ、あっと言う間に高い木の上まで連れて行かれる。
高い高い高い怖い!

「何で?!」

「ここなら誰にも邪魔されない」

「おま……、仕事は?!」

「イルサ以上に大事な事なんてなにもない」

ざらつくクロードの舌が俺の口内に入り込み、上顎をぺろりと舐めた。
痛いはずの刺激は同時に甘い快楽を生み出して、次第に何も考えられなくなっていく。

「……落すなよ」

「ああ、わかった」

首をかしげてクロードの唇に自分の口を重ねる。
こんな状況なのに、触れた場所から解けてしまう位感じていた。


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あきゅろす。
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