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初めての恋と書いて初恋と読む
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『なんだよ。』
「いやぁ、暇でさー。」
『知るか。』


 プッツーツー

 うん、予想通りだった。こうなるって分かってたから電話かけるかどうしようか迷ったんだけどやっぱり予想通りだった。


 翼さんはまだ寝てるだろーし……。ANGELのメンバーに片っ端からかけていってやろーか。

 そうして暇を潰して、気がつけば17時になっていた。


「ん〜〜つかれたぁ……。」


 さすがに長時間電話し続けるのは辛い。

 両手を上げてグッと体を伸ばす。

 今日は早めに昼飯食ったから……ってゆーか朝と兼用したから早めに夕飯食いに行くか。今なら空いてるだろーし。

 携帯をポケットにしまって食堂に向かった。


***********


 美味くねーな……飯が。

 いや、この学園のことだから普通の料理でもいい食材を使って一流シェフが手掛けていてもおかしくはなさそうだけど。

 一人で食う飯がこんなに不味いなんて初めて知った。

 食が進まなくて、半分ほど残っている皿の上に箸を置く。

 思えば、俺はいつも誰かと一緒にいた。

 ダチだったりチームのメンバーだったり寄ってくる女だったり。

 それが急になくなると寂しいもんだなー……。

 飯を残したまま食堂を出た。

 自室に戻った俺は制服の内ポケットを探る。


「……あった。」


 どうやら何処かに落としてなかったようだ。

 ここに来た時に貰った、てか勝手に入れられた金色のカード。

 それを指先でくるくる回しながら眺める。

 玲輝には注意されたけど、俺って基本来るもの拒まず去るもの追わず、なんだよなー。

 いや、来るものは多かったから選んだりはしてたな。


 

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