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初めての恋と書いて初恋と読む
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「お……終わったぁーー……。」
「何言ってるの、まだ午前中だけでしょ?」


 そう、地獄のような授業が終わったのはまだ午前中だけ。

 こんな真面目に受けたのなんか多分小学生以来だ。いつもは授業に出ても寝てたり携帯いじったりとかして時間潰してたんだが。


「ほら、食堂行くよ。」
「へ〜い……。」


 雨宮に肩を軽く叩かれて一緒に教室を出る。

 すると後ろの方がザワザワと騒がしくなりドドドドドって感じの足音がこちらに近づいてきた。


「っ!なっ!?」


 何事かと振り向こうとしたけど、背中にドスっと衝撃がしたのとのしかかるような重みで倒れないようになんとか踏ん張ることしか出来なかった。


「ひーなーたんっ!!」
「……おまっ、蓮!?」


 なんと、俺の背中に勝手におんぶしてきやがった奴は帝 蓮(ミカド レン)。俺の一個上の幼なじみだった。


「もぉ〜!ひなたんのばかばかばかっ!なんで携帯繋がんないのっ!?せっかくの王道学園なのに転入生こないし僕もう3年だしっ!ちょっと王道とは違うけどもうひなたん転入生にしちゃえばいいやと思って変装して来て欲しかったのにこの有り様だよっ!でももー過ぎたことは水に流してあげるけど!!迎えにきた副会長となんかあった!?あったよね!?なかったらぶっ殺す!!!」


 あ〜、うん……。こいつのこのテンションにはもう慣れてるからいいんだけどよ、今聞き捨てならねぇ言葉が聞こえてきたよな?


「おい、転入生にしちゃえばってどういうことだ…?」
「だからぁ、ひなたんのお父様に息子さんは素行が宜しくありませんのでうちの学園にどうですか?って言ってあげたのー!」


 なん、だと?


「お前の仕業かぁっ!!」


 

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