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散雪華〜貴方と共に〜
改めて

「とりあえず部屋与えてやるから、そこにいろ。平助、案内してやれ。」

「ああ。」


「ちょっと待ってください。」

「何ですか?まだあるのですか?」

山南さんが明らかに訝しげな顔をしてるけど、これだけは言わなきゃ!


「.まだ、局長に挨拶をしていません。もうひと方の局長に。」

そう。初期の壬生浪士組と言えば、局長は二人、副長も三人いたはず。


「もう一人って、芹沢さんのことか?」

「はい。」


「別にわざわざあの人に報告しなくてもいいでしょ?」

「ま、そう言うことだ。 それにこの時間だと酒呑んでるだろうしな。話なんて出来ねえよ。」


「そう言うことでしたら、仕方ないですね。 失礼します。」

藤堂さんが待っていてくれたので、あとに続いて私も広間を後にした。


「あの、藤堂さん? そんなにギクシャクしなくても…」

「え!? い、いや、そんなことねえよ!お前の下着とか見てねえからな!!」


「今、はっきり仰いましたけど…。 パンツ見たんですね?笑」

やべ!とか何とか言って焦ってるけど、別にパンツ見られるくらいまだどうってことない。

痴漢のおっさんなんか、電車で堂々と触ってくるかんな!

「なあんだ。もっと深刻なことかと思った。あはは!」

「んな…!!」

「私がいたところでは、パンツ見るくらい普通のことですよ? まあ、触るとかになると捕まりますけど。」

「そ、そうか? いや、でも…!」


めちゃめちゃ焦ってるし。

「じゃあ、 今日のは私がスカートを履いていたのが原因なので、なかったことにしましょう?」


「そ、そうだな! んじゃ、ここが一葉の部屋な! 飯とかは俺が持って来てやるから、部屋から出んじゃねーぞ!」

「ほんと、何から何まですみません。藤堂さん。」

「俺も名前で呼んじゃってるし、平助でいいよ。皆そう呼んでるし」

「そう?じゃあ、平助!改めてよろしく!」

「ああ!よろしくな!」



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