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土方SIDEY-T
袴を着た俺と着物を着た三葉。
彼女は顔には出していないが、俺の負のオーラを敏感に感じ取ったのか心配そうに顔色を伺った。長年一緒に居るから分かるんだろうな。
家族が分からない様な小さな俺の変化にさえスグ気付いてくれるし、気が利くし優しいし理解も包容力もある。
なのに何故だろう?一緒に居て不快感も違和感も感じないのに違うんだ。ときめかない。俺にとって彼女は大切な存在なのだが、俺の中での彼女の位置は近藤さんや総悟と同じ。
どう足掻いても恋愛対象にはなれない。

黙り込んでいる俺を無視して進んでいく話。
いつの間にか
「これからも宜しくお願い致します」
互いの両親が笑顔で言い合い
「あとは若い者は若い者同士、ゆっくり今後の事を話し合ってね」
三葉の母が促し、部屋には俺と彼女だけが取り残された。って、お見合いかよ?思わず突っ込みそうになった。

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