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V
「彼女は可愛いの?」
そう質問され、『良かった。流石に男だとは気付かれてないな』安心し
「スッゲェ可愛くて綺麗だ」
微笑んだが
「十四郎さんが攻めよね?」
綺麗な笑みを見た瞬間、『い〜やぁ〜っっ!!!!!!!』絶叫仕掛けた。
完全にバレてます。何故だ?何故なんだ?
えぇっとどうしたら良いんだぁ?軽いパニック状態に陥り恐る恐る三葉を見詰めると
「大丈夫。これ位で差別したり嫌いになったりはしないから安心して」
微笑まれ、少しホッとした。
その日彼女に想いを全て伝えた俺は、精神的に少し楽になった。





「縁談破棄したらダメか?」
父に頼むと
「他に好きな人でも居るのか?」
聞かれた。
「はい」
すぐさま肯定すると
「なら妾にでもすれば良い」
そう言われ、『はぁ!?ソレって坂田を愛人にしろって事か?』思わず耳を疑った。
「別に、見合いや政略結婚に妾が付く事はよくある事だ。私は居ないが、家内には結婚当初居たしな。まぁ、今は分からないが」
言ってる意味が分からない。父は愛人を作れと言ってるのか?結婚さえすれば何をしても良いと?
坂田を2番目の存在にしろと?
そんなの嫌だ。
俺にとって坂田は誰よりも大切で、誰よりも愛しい。
2番目なんて出来るワケがない。
無言のまま立ち上がると、俺は部屋を後にし自室に閉じこもった。
メールをする約束を思い出し、携帯に触れたが手が止まった。
なんて伝えれば良い?正式に婚約したからもう逢えない?それとも愛人になってくれ?
どれも坂田を傷付けるセリフでしかない。

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