『隣』 4-3 楽しい部活も休まされ、俺達1年生は勉強三昧な1週間に突入した。 まぁ、浮かれてマトモに授業を聞かなかった奴等が沢山発生して先生達を怒らせたってのもあるから、誰も文句は言えない。 スッゲェ言いたいけど。 そしてもっと辛い事に、追試になったら2週間昼休みと放課後補習三昧になるらしい。 ちょっ、それマジ勘弁。 皆死に物狂いで勉強した。 補習嫌、絶対。 なのに、何故だぁ。 俺社会で79点を取ってしまいました。 あと1点。あと1点。 ちょっ、マジか。 何それ。マジ見逃してぇ〜!! 奏も国語で78点を取って追試。 どうやら漢字を書き間違え捲ったらしい。 うん。スマホやPCに頼り過ぎると勝手に変換されるから読めても書けなくなるもんな。 突然書けって言われても、えっとこんな感じだったかな?ってあやふやになっちゃうんだよね。 俺もギリギリ80で危なかったもんなぁ。 阿波路は余裕で全教科100点を叩き出して先生に喜ばれてた。 うん、流石だ阿波路。 まぁ、阿波路にとっちゃあ此処の偏差値低いからなぁ。 って、ん? ちょっと待て。て事は新入生代表ってもしかしたら阿波路も候補だったんじゃ? 「なぁ、阿波路」 「なんだ?」 「まさか入学式の新入生代表って阿波路頼まれてないよな?」 「嗚呼、あれな。今回な俺含めて5人全問正解が居たみたいでさ、一度頼まれたけど新入生代表になったら入学式奏達と同じ時間に家出れないから断った」 5、5人。 スッゲェな。 あと、やっぱお前凄かったんだな阿波路。 今度からテスト前は阿波路を頼ろう。 長い長〜い悲しい補習も終わり、俺達は漸く日常を取り戻した。 浮かれ過ぎたらダメだという恐ろしい教訓を残して。 [*前へ][次へ#] |