ブラコン兄弟





神様・・・





弟を愛しいと思う僕ってやっぱ・・・








罪でしょうか・・・?




















ブラコン兄弟




















「ただいま―――♪」



扉を開けたと同時に奥まで聞こえるように声をあげると一人の青年が足を踏み入れた。





――僕の名前は市丸ギン。

ごく普通の高校生や。



ただ一つを除いて―――





ギンは家に入ると茶の間へ歩む。



「今帰ったで〜冬獅・・・なっ!?」



そして、顔を真っ赤にほてらせた。





「なんて可愛いらしい寝顔やッ・・・!」





目の前にはソファーでスヤスヤと可愛いらしく寝ている少年の姿があった。





――この子の名前は市丸冬獅郎。

本来の苗字は日番谷

僕たちの親は互い子持ちで再婚したため冬獅郎は僕の義理の弟や――





きゅうううんV




ギンは未だに顔を真っ赤にして日番谷のことを見つめていた。



(この寝顔が悲しみで曇らぬように僕がいつまでも見守らなきゃな。)



決心をギンは固める。



(それにしてもほんまに可愛すぎるな・・・)



そっとギンは日番谷の頬に触れる。

日番谷は「う〜ん・・・」と身じろぐだけで起きる気配は全く無い。



(ほんの少し・・・ほんの少しだけでも・・・)



ギンは意を固めると日番谷との距離を縮めた。

距離を縮めるほど日番谷のふっくらとした可愛い唇が瞳に映る。

そして、今まさにギンと日番谷の唇が触れようとした。


その時・・・





「必殺!氷雪パンチッ!!!」





ドカ―――ン!




突然、ギンの顔面に日番谷のパンチがくわえられる。

ギンは「ぐはぁっ!」と悲痛な声をあげ床へと崩れ落ちた。



「う―ん・・・兄貴じゃねえか・・・どうしたんだよ?」



ギンを殴ったことで目を覚ました日番谷は目を擦りながら半分床で死んでいるギンに声をかける。



「どうしたあらへん・・・!君のせいや君の!」

「俺のせい?」

「そうや!冬獅郎が突然"氷雪パンチ"とか叫びながら殴ってきたんや!」



ギンは悲痛に叫ぶ。

そんなギンに日番谷は一度ポカンとする。



「仕方ないだろ。別にわざとじゃないからいいじゃねえか。ケチイ男だな。」

「ケチイ男って・・・そないなこと言ったら明日のジャンプ買って来てやらへんで!」

「はっ!何でだよ!?」

「当たり前や。そんな可愛いげ無い子にはご褒美はあげれまへん。」



生意気な日番谷にギンは意地悪をする。

そんなギンを見た日番谷は黙り込むとゆっくりと顔をあげギンの手を握った。





「ごめんな・・・俺、まさかそこまで痛かったとは思わなくて・・・許してくれない?お兄ちゃん。」





ギンの手を握る日番谷を見たギンは顔を真っ赤に染める。

今の日番谷の表情は綺麗な翡翠の瞳にうっすらと涙をため何時もは言わない"お兄ちゃん"と言う単語を呟いたのだ。

そんな余りにも可愛いすぎる日番谷にギンは余りにも感動で涙を流し強く手を握った。



「そんなの許すに決まってるやんか!僕も大人げ無くてごめんなぁ!」

「なら明日ジャンプ買ってきてくれるか・・・?」

「当たり前やんか!冬獅郎の為やら例え吹雪の中、嵐の中でも買ってきたる!!!」



ギンは興奮しながら大きく叫ぶ。

そんな、ギンを見た日番谷は一瞬ニヤリと微笑むと手を放し口を開いた。





「じゃあ明日ジャンプよろしくな。後、鼻血ダラダラで気持ち悪いからふけよな。馬鹿兄貴。」





日番谷は先程とは大違いな態度で言う。

その態度はもはや冷たく変質者を見るような軽蔑の目だ。

ギンは急変した日番谷に驚きダラダラと鼻血を垂らしながらポカーンとしていた。















――そうなんや





僕がこの世界で一番大切な人は――










「お・・・弟?」



放課後、同級生で同じクラスのギンと一護は会話をしていた。



「弟って冬獅郎のことじゃねえか!?」

「そうや。」

「そうやって・・・それはヤバイだろ!?お前と同じ男なんだぞ!?」

「別にいいやんか!確かに男の一物は付いてるけど全世界が涙しもはや最終兵器並の可愛い子ちゃんやで!!!」

「確かに冬獅郎はこの世の者とは思えないほど可愛いけど・・・じゃなくて!」



一護はギンにツッコムと落ち着くために息を吸い込み口を開いた。





「お前だって分かるだろ?冬獅郎は男ってだけじゃ無い・・・義理でも実の弟なんだぞ・・・?」





真剣に一護は告げる。

そんな一護の言葉にギンは目を見開き一瞬黙り込む。



「そうやな。確かに義理でも冬獅郎は僕の弟や・・・それでも・・・」



ギンは顔をあげゆっくりと口を開いた。





「僕はそれを罪と知っていても冬獅郎のことが好きなんや。」






一護は目を見開く。

見開いたのはギンの表情が真剣であり何処と無く悲しそうだったからだ。



「ほんなら僕は帰るね。冬獅郎にジャンプを買う約束しとるから。」

「おっおう。じゃあな市丸!」

「またな一護くん。」



一護はギンを見送る。

ギンは軽く手を振るとまだ騒がしい教室を後にした。














――最初出会った時は冬獅郎を異性の感情としては無かった



やけど時が経つにつれて僕は冬獅郎に恋愛感情を抱いた





わかっとる



義理でも実の弟に恋愛感情を抱くなんてあっちゃいけない



でも好きになってしもうたんや



この想いはもう止めることは出来ない





例えそれが罪だとしても―――









ギンは真剣な表情から普通の表情に戻る。



「ん?あれは・・・」



そして、ある人物が目に入り一度足を止め叫んだ。



「冬獅郎―――!」



ギンに呼ばれバッと後を振り返る。

振り返ったのは銀髪の髪に幼い綺麗な少年の日番谷だった。



「・・・兄貴?」



驚いてる日番谷の元へ駆け出しにこりと微笑んだ。



「コンビニの前で何してはったの?」



ギンは日番谷に問う。

日番谷は再び目を見開くと視線を外し静かに口を開いた。



「・・・なんでもねえよ。」



静かに告げる日番谷の表情にギンは疑問を持つ。

それは日番谷の表情が悲痛に雲っていたからだった。



「何かあったの冬獅郎・・・?」



ギンは心配そうに問う。

日番谷はチラッと視線を向けると顔をあげ言葉を放った。



「何にもねえよ。お前は心配性すぎるんだバカ。」



日番谷はめんどくさそうに呟く。



「そうか〜なら安心や♪」

「まったくだ。それよりもジャンプ買っておいたから帰ろうぜ。」



日番谷はギンに放つと歩きだす。

それにギンは安心して笑顔で返事をすると日番谷の後に続いて歩き出した。



その時、ギンは気づかなかった。

日番谷の表情が悲痛に曇っていたことを・・・・・















――次の日





「「それストーカーじゃねえか(だよ)!!?」」





黒崎家で学校帰りによって遊びに行っていた日番谷に日番谷の親友である二人は叫んだ。

叫ぶのも無理ない。

日番谷は世に聞く恐ろしいストーカーというものにあっていたのだ。



「ストって・・・大きな声で叫ぶんじゃねえよ。」



日番谷は不機嫌ながらに言う。

そんな日番谷に二人は再び叫んだ。



「何暢気なこと言ってるんだよ!ストって言うのは怖いんだ!冬獅郎の身に何かあったらどうする!!?」

「そうだよ!何かあってからじゃ遅いんだよ!今からでもいいから冬獅郎君のお兄さんに「兄貴は駄目だ。」



突然の日番谷の言葉に二人は驚く。

そんな二人に視線を向けゆっくりと口を開いた。





「兄貴に・・・俺のことで迷惑をかけたくないんだ・・・」





日番谷は二人を強く見つめながら苦痛に呟く。

そんな日番谷を見た二人は黙り込むしかなかった。



「心配するな。本当に危ないと思ったら兄貴に話すから。」



日番谷は二人を安心させるために二人に微笑むと立ち上がった。



「さて、少しトイレに行ってくる。」



そして、部屋を後にする。

そんな日番谷を二人は不安にただ黙っていることしか出来なかった。










「ただいま。」



そんな中、学校が終わりギンと遊び終えた一護は自宅へと帰って来た。

そして、ある人物が目に入り声をかける。



「学校帰りに遊びに来ていたようだな冬獅郎。」



声をかけられた日番谷は返事をした。



「あぁ。邪魔した。俺、帰るな。」

「そうか。外はもう暗いから気を付けて帰れよ。」



日番谷はリュックをしょうと家から出ようとする。

その時、一護は思い出したように慌てて言葉を放った。



「待て冬獅郎。一つ言っとくが・・・ギンが昨日からお前のこと心配してたぞ・・・」



一護の言葉に日番谷は一瞬驚くがゆっくりと黒崎家を後にした。

それを一護は黙って見送る。

その瞬間・・・



「冬獅郎―――!トイレまだなのか―――?」



二階から夏梨が下りてきた。

そして一護に気付き言葉を放つ。



「一兄じゃん。おかえり。」

「おう。ただいま。」



二人して挨拶を終えると夏梨はキョロキョロと辺りを見渡す。



「ねえ冬獅郎まだトイレから出て来て無いの?」

「冬獅郎?」

「そっ。その反応だとまだ出て来て無いんだ。たくっ、あたしもトイレ入りたいんだから早くしてほしいよな〜」



困ったように溜息を付く夏梨。

そんな夏梨の言葉に一護は疑問を持ち声をかけた。



「冬獅郎ならついさっき帰ったぜ。」

「・・・え?」



一護の言葉に夏梨は声をあげ黙り込む。

途端、目を見開き戸を勢いよく開けもはや夜の外へと出た。

そんな夏梨の行動に驚くと一護も外へ出る。



「どうしたんだよ夏梨?急に外なんか出やがって「大変だ一兄!」



すると夏梨は一護の服を掴み声を張り上げ出した。





「冬獅郎が・・・冬獅郎が危ないんだ!!!」





目を見開く一護とは裏腹に夏梨の声は静かな夜に響いた。














「ただいま―――!冬獅郎〜今、帰ったで〜♪」





その頃、ギンは自宅へと帰って来ていた。





「あれ、冬獅郎いないの?」



返事が無く茶の間へ行ってみたが日番谷はいなかった。



「また一護君の家で寄り道してるんやろうか?ならもう遅いし迎えに行かなきゃなりまへんな。」



ギンはポケットから携帯を取り出す。

その時・・・




〜♪〜♪〜♪




携帯の着歌が流れた。

画面を見ると電話は一護から。

ギンはバッと素早く電話に出た。



「もしもし。一護君どうしたの『大変だ市丸!』



電話に出た途端、一護の焦ってる声が響く。

一瞬驚くギンとは裏腹に一護は更に言葉を続けた。





『冬獅郎がッ・・・』





ギンは一護から聞いた内容に驚きで大きく目を見開くと落としてしまった携帯にも構わず急いで自宅を飛び出した。





『大変だ市丸!冬獅郎がッ・・・冬獅郎がストーカーされてるにも関わらずこんな時間から一人で帰りやがったんだ!
夏梨からの話しなんだがそのストーカー、一週間前からで昨日は実際に近寄って来たらしんだ!このままじゃやべえ・・・行動をおこすなら多分今日だぞ!!!』





先程の一護の電話ごしからの言葉が頭を何度もよぎる。





「頼む・・・!無事でいてや冬獅郎ッ・・・!!!」





ギンは日番谷の無事を願いながら既に真っ暗な夜道をひたすら駆け出していた。















そんな中、日番谷も既に真っ暗な夜道を歩いていた。



「・・・結局は心配させちまったんだな。」



日番谷は深く溜息を付いた。





実はストのことを日番谷はギンに話していなかったのだ。

話さなかったのはギンに心配をかけさせたくないためだった。

互いの親が再婚したと同時に日番谷の母親とギンの父親は海外へと転勤。

その日から二人だけの生活が始まった。

それからギンはどんな時でも日番谷の支えとなった。

余りにも重度なブラコンでウザ過ぎる時もあったがそれはそれで嬉しかったりした。

それほどギンの愛情は日番谷に伝わり暖かいものだった。

そして日番谷はギンの笑顔が大好きだった。

だかストのことを話せばどうなるだろ?

ギンのことだから自分の身が危なくてもそのストーカーを蹴散らせ何より悲しみ笑顔が当分見れなくなるだろう。

そんなこと日番谷は嫌だった。

だが例え強がりな日番谷でもハッキリ言って怖かったのだ。

昨日、コンビニにいたのも何時もとは違い実際近寄って来たストーカーに怖くなり逃げ込んだのだった。





「俺って本当迷惑な奴だよな・・・」



日番谷はうっすらと苦笑いした。

その瞬間・・・




ギキィッ




日番谷の横を一台の車が止まる。

日番谷は目を見開くと何処と無く恐怖がよぎりその場をさっさと立ち去ろうとした。

だが・・・




ガチャ




「!!?」



車の扉が開き中の人物が出て来る。

途端、日番谷は大きく目を見開いた。



「・・・てめえはッ・・・!」



目の前には日番谷が悩み続けされた人物。

その人物はニヤァと微笑み口を開いた。





「やあ、僕のこと覚えてる?日番谷冬獅郎くん。」





不気味に微笑む目の前の人物は一週間前から日番谷の後を付けているストだった。

日番谷は恐怖で声すら出ない。

そんな日番谷を見てストは更に不気味に微笑むとゆっくりと口を開いた。



「どうやら僕のこと覚えててくれたようだね。嬉しいよ。だけどこんな夜道、一人で歩いてるなんて危ないよ。
そう・・・僕みたいな奴にその可愛いらしい身体がもうお嫁にいけないような毛皮らしい身体になっちゃうから。」



ストは日番谷をいやらしい目で身体をなめ回す。

ストを見て日番谷からは冷汗が流れ余りにもの恐怖で身体が震える。

そんな日番谷を見て更にいやらしい目を向けた。

日番谷は無意識にヤバイと思い逃げようとする。

だが・・・




ガシッ




「逃げちゃ駄目だよ。」

「ッ!!?」



ストは日番谷の手首をつまむ。

そして、車へ共に乗り込んだ。

乗り込むとストは日番谷の上に馬野りになり両方の腕を片手で押さえる。



「やっやめろ!離せ!!!」



日番谷は怯えながらも必死に抵抗する。



「あんまり暴れないでよ。見つかったら大変なんだから。まあ、僕は嫌々抵抗してくれたほうがそそられるんだけどね。」



ストはいやらしく嬉しそうに微笑むと日番谷のワイシャツのボタンをプチプチと丁寧に解いていく。





「嫌だ・・・助けて・・・兄貴・・・ギン―――――!!!」





日番谷は零れ出そうな涙を堪え無意識にギンの名前を叫んだ。

その時・・・



「グヘッ!」



ストの間抜けな声が聞こえたと同時に押さえられていた両手が自由になり身体が軽くなる。

閉じていた瞳をゆっくり開けた。

途端、瞳に映ったのは・・・





「・・・兄貴・・・・・?」





助けけを求めた義理の兄であるギンだった。





「大丈夫、冬獅郎!?待たせてしもうてごめんな・・・!」





ずっと走っていたのかギンの頬は無数の汗を伝い息はかなり荒かった。

そんなギンの様子に日番谷は驚きながら声をあげた。



「あぁ・・・兄貴が来てくれたおかげで何とか・・・」



日番谷の返事にギンは「そうか・・・それはよかったわ・・・」とホッと安心する。



「おっ・・・お前何者だッ・・・!!?」



すると、ギンに殴られたことで車から外に吹っ飛ばされたストは鼻血を垂らしながら声を張り上げる。



「・・・何者やと・・・?」



ギンは怒りで震え何時もは開くことが無い紅い瞳でストーカーを鋭く睨んだ。


睨まれたストは「ひぃッ!」と怯えて声を上げブルブルと震えだす。

日番谷も初めて見るギンの紅い冷たい瞳を見て一瞬怯えるがそのうち驚きに変わる。

ギンは睨んだままストのゆらりと身体を向けた。

そして、ストーカーの服を掴む。





「そんなの・・・冬獅郎の兄に決まってるやろうが―――――!!!!!」






ギンは勢いよく怒鳴るとストを本気の力を込め殴った。

ストは口では説明できないほどの悲痛な声をあげぶっ飛んでいく。

その距離は50mほど放されている。

そんな様子を日番谷はただ黙って見ていた。















その後、警察を呼び警察からの事情調査を終えると二人は自宅へと帰る夜道を歩いていた。



「その・・・助けに来てくれてありがとう・・・」



日番谷は小さく呟く。

ギンは一瞬驚くとにこりと微笑んだ。



「どうもいたしまして。それより怖い思いさせちゃってごめんな・・・」

「いいんだよ。確かに怖かったけど・・・兄貴が助けに来てくれたから・・・」



日番谷は優しく微笑む。

それを見たギンも微笑むと真剣な表情になりゆっくりと口を開いた。





「なあ冬獅郎・・・何で僕に話してくねなかったの・・・?」





日番谷は目を見開く。

ギンの表情が悲しそうだったからだ。



「僕は冬獅郎に話してもらえないほどやっぱり頼りないんやね・・・」



ギンは辛そうに呟く。

そんなギンを見た日番谷はとっさに「違う!」と叫び言葉を続けた。



「兄貴に話さなかったのは・・・俺のことで心配かけさせたく無かったんだ・・・」

「・・・え?」



日番谷の言葉にギンは驚く。

そんなギンから日番谷は視線を外す。



「ストカーなんて話たら絶対に兄貴のことだから後先考えないでそのストぶっ飛ばしに行くだろ?
それで兄貴がもしものことになったらって考えて・・・それにそんなこと聞いたら悲しむだろ・・・?俺・・・兄貴が悲しむ顔なんて見たくなかったんだ・・・だって俺・・・」



日番谷は一瞬黙るとゆっくり口を開いた。





―――――兄貴の笑顔が大好きだから・・・」




小さく呟く日番谷の表情は照れくさそうにしていて頬が真っ赤だった。

ギンはそんな日番谷の様子に驚きで目を見開きながら叫んだ。



「とっ・・・冬獅郎―――!!!」



すると突然ワナワナと震えだし感動の涙を流しながら日番谷に勢いよく抱きつこうとする。




ガンッ!




「ブッ!」



そんなギンのあごを日番谷は殴った。



「なっ何するんや冬獅郎ッ・・・」



殴られた衝撃で地面にひざまついたギンは殴られた傷をさすりながら涙ながらに言葉をかける。



「いきなり抱きついてこようとするから悪いんだろ。てめえはすぐ調子にのりすぎだ。」



日番谷は呆れて溜息を付くと疲れたように歩き出す。

ギンは「ちょっと待ってや〜冬獅郎〜!」と叫ぶと立ち上がり後を追おうとする。

すると日番谷は急に立ち止まり後を向くとギンの元へ軽く駆け出し顔をあげた。





「仕方がねえな。それより見たいテレビがあるんだ。だから走って帰ろうぜ・・・・・ギン!」





「えっ!?」



ギンはあまりにも驚きすぎて紅い瞳を見せる。

そんなギンの表情に日番谷は面白そうに笑うとギンの手を握り走り出した。

ギンは日番谷の行動に更に驚く。



そんなギンとは裏腹に日番谷はとびっきりの笑顔で微笑んでいた。















―――なあ神様





弟を愛することが罪だということは知っています





それでもやっぱり僕は・・・・・










―――――冬獅郎を愛しています




















END









○あとがき○



月波希様に捧げる相互記念小説です☆

長い間、お待たせしました。

リクは「市日で兄弟パロ」
勝手ながらもストーカー設定なんて入れてしまいました。
すみません・・・汗
今回は日番谷君のピンチをギンが救うみたいな感じで書いたんですがよく分からない物になってしまいました。汗
それもストーカーはちょっとしか出ないしギンはカッコいいどころがただの変体馬鹿・・・汗
ちなみに最後にギンが驚いたのは日番谷君が初めて「ギン」と名前で呼んだことと手を繋いできたことです。(分かりづらくてすみません)
あと実はジャンプで連載中の「初恋限定」を一部パクリました。
見てるのであれば気づいた人はいると思います。笑
でも、私は初恋限定を見ていません。
たまたま連載で兄が妹のことが恋愛として好きだという話があったのでただ参考にしただけです・・・汗(ファンの人すみません)

こんなんで良ければ月波希様だけお待ち帰りどうぞ。



最後まで付き合っていただきありがとうございました。



第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!