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ユキくんとヨウくんが再会して3ヶ月が経ちました。





ヨウがアメリカから帰ってきて、3ヶ月が経った。
ずっと恋い焦がれてきたヤツとのリョウオモイってやつは、おれをどんどん、贅沢にさせていく。



「ユキ、………おい、ユキ、起きろって……」


微睡む意識の中、無意識下に掴んだ声に、おれはゆっくりと目を開けた。
朝の光が眩しい。
うっすらとしか上がらない瞼は重く、おれはベッドの上で、朝日に背を向けるようにゴロンと寝返りを打つ。


「ユキ、お前いつまで寝てんだよ?」
「……ん゛ー…」


「二度寝すんなっつの馬鹿」、と軽く頭を叩かれて、布団が剥がれた。
季節はもう、11月半ば。
布団を剥がれたら朝は寒くて、おれは瞼をきつく閉じて、元々向いてた方に寝返った。
そのまんま、そこにある体温に抱きつく。
細い腰に腕を回して抱きつけば、朝日も全然眩しくない。


「……ユーキィ? いつまでも寝惚けたフリしてんじゃねーよ、お前」


「離せっつの」とまた頭を叩かれる。やっぱバレたか。
おれは目を開け、ヨウの腰を抱いたまま、顔を上げた。


「……気付いてた?」
「ったりめーだ。下手くそ」


にっ、と笑うヨウが、なんか朝日より眩しい。
「飯作っから支度しとけ、今日もレコーディング入ってんだろ」、そう言われ、今日の仕事の予定を思い出し、渋々おれは上体を起こした。
するりとおれの腕から抜け出し、くぁあ、と欠伸をしながらとてとて寝室を出ていくヨウの後ろ姿を見つめながら、おれは思わず、笑みを溢した。


「……猫みてー」


朝日の差し込む寝室には、二人分の枕のある、二人で寝るには少し小さいベッドが一つ。
洗面所からは水の流れる音がして、ヨウが顔洗ってんのがわかる。

カーテンの開いた窓を開けて、入り込んできた冷たいけど爽やかな空気を、思い切り吸い込む。
しばらくそうしてから、窓は開けたままベッドを整えて、おれは寝室を出た。



























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