Don't forget...
【古キョン・死ネタ・切ない・古泉視点】
もしも願い事が叶うなら
“世界の中心を彼と僕だけにして下さい”
もしも願い事が叶うなら
“彼を誰の目にも晒させず僕の元に置かせて下さい”
もしも願いが叶うなら……
「…い!!おい!!古泉ッしっかりしろ!!」
彼の必死な叫び声が聞こえる。
どうやら僕の願いはどれも叶う事無く消え失せてしまうみたいだ。
でも、
この期に及んで今更かもしれないけれどそれが叶うよりもっと嬉しい事がある事に気付いてしまった。
「…っ!!俺の為にも死ぬな…!!…生きて、くれ…よ…ッッ」
彼に想われ、そして死ぬ。
もし彼と僕と2人でも心が通じ合わなければそれはきっと地獄でしょう?
きっと僕は彼を求め、渇望し、狂い、侵しそして足らない何かを求めてしまう気がするから。
彼を追い詰め精神を壊し、彼を欲し肉体までをも壊してしまうから。
彼に想われず彼を2度も殺して自分も死ぬよりこの終わりは幸せ。
自ら愛しき者を壊す破壊者になるよりもこの死に方はずっと幸せ。
「キョン、君…愛して、いま…す…」
彼に想われ、そして死ぬ。
喩えそれが涼宮さんのシナリオ通りの終焉の幕引きでも、
「…僕は、幸せ者です……」
僕が幸せなのには変わりない。僕が望んでいたどんな願い事の終わりよりも、この終わりは......
「こ、こいず、み…?古泉ッ!?古泉ッ…ッ!!」
愛する彼の膝の上、僕は眠りに就く。
永遠の眠りは不思議と憂鬱にはならなかった。
……僕は彼を待つ事にしよう。
楽しみは後にとっておこう。
きっとたくさん待つことになるだろうけど
それも幸せだ…か、.........
I love him and he love me.
≪僕は彼を愛しているし彼も僕を愛している≫
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