中学編
誘い
『よぉ』
「…アンタか」
またサボリか？と聞きながら、頭の上で手を組んで仰向けに寝転んでいる青峰の隣に座る。
「それはアンタもだろ」
『俺はサボっても別にいいんだよ。頭いいから』
「へー…」
反応薄いな。まぁ、コイツ勉強とか興味なさそーだしな。
『お前は大丈夫なのか？』
「何が？」
『何がって、サボってて勉強大丈夫かって事だよ』
「あー…さつきにノート借りるから（つっても無理やりやらされるんだけどな）」
『桃井さん？』
「そーそー。アイツ情報何ちゃらっていうの得意なんだよ」
『情報収集か？』
「それそれ」
情報収集が得意つーことは頭もいいって事だよなぁ。美人で頭もいいって、めちゃくちゃモテんじゃねーか？
『さて、と俺は生徒会室に戻るが、お前はまだここにいんのか？』
「そのつもりだけど？それがどうした」
『昼まではここでサボるのはいいが昼からは生徒会室でサボれよ』
「は？何でだよ」
『今年はうるせー教師が来たんだよ。でソイツは、昼から見回りをしている。一回見つかるとずっと言われ続けると思うぜ？それにお前がサボっているのがバレると会長の俺にも響くからな』
「あーそう。見つかったらだるそうだし、行くわ」
『じゃ、昼にな』
「おー」
今日は早めに仕事を終わらすか。頭の隅でそんな事を考えながら生徒会室に戻る。ま、面倒なやつは魁に任せるけど。
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