巡り会えたのは どこ行った!? 『皆用意出来……凄い』 何が凄いかと言えば、皆の私服姿である。黒子君は明るいけどシンプルに。青峰君はロック系で胸元が少し(いや、かなり)開いていて色気がやばい。そして最後は黄瀬君。流石モデルというべきか、ばっちり着こなしている。どちらかと言えば明るい感じの服で変装の為か、黒と白のチェックのハットボウに黒縁の伊達メガネをかけている。 『んじゃ、行こうか』 私達は無言のまま(黒子君は返事してくれたけどさ)家を出た。 そこまで人が混んでいないデパートで買い物をしに来た訳だが、その前に1つ問題発生。 『黒子君どこ行った!?』 「まーた黒子っちは…」 「ホント影うっすいなぁアイツ」 『呑気なこと言ってないで捜して!』 もしかして、はぐれるのはいつもなの!? キョロキョロと辺りを見回すが、彼特有の髪色が見つけられない。 『マジでどこ行ったのあの子』 「というか、電話かけたら良いんじゃ…」 『それを早く言いなさい』 黄瀬君に電話を頼み、近くの壁にもたれかかる。しばらくして、耳に携帯を当てた黒子君が戻ってきた。 『おー。やっと来たか。大丈夫だった?』 「?はい」 「大丈夫って、ただはぐれただけじゃねーか」 『それでも急にいなくなったら心配するのよ!』 キッと睨めば、あーそうですか。と流された。こんにゃろう。 「心配かけてしまってすみません」 『全くよ…。次からは離れないようにね?』 「はい」 『ん。いい子』 反省している黒子君の頭を一撫でし、待ち合わせ時間と場所を決めて、それぞれ買い物を開始した。 (そういえば君達、お金持ってるの?) (俺は持ってるッスよ) (全く持ってねぇ) (僕はほんの少ししか…) (…なんとなく予想はついていたけど、さ。うん) [*前へ][次へ#] [戻る] |