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ルパンの恋人U
2
俺は、ルパンのしなやかに筋肉のついた体を引き寄せ、口づける。もともとの細い体つきを、努力して鍛えているのを、俺はちゃんと知ってる。俺だけしか知らない秘密であって欲しかったけど、俺以上にお前の秘密を知る存在が現れちゃった。

座る俺に、膝立ちで屈みこむルパン。黙ってキスを許してくれる。触れ合う唇を通して、こいつは、やはり、ガキのときのこいつと変わらないんだと妙に実感する。何だ、お前も昔のままか、ちょっと仮面かぶってるだけだったか。気づかなくて、ごめんよ。ときどき、知らない他人の気がしたりすることがあってごめんよ。

意外にも、ルパンもキスに夢中になってくる。膝立ちのルパンは、覆いかぶさるようにして、俺の唇にそっと優しい刺激を与えてくる。俺に奪われたキスなのに、いいいようになぶってくるのは、むしろルパンのほう。

ルパンはそのまま俺を押し倒し、深く口づけてきた。俺、女の子にも、こんな積極的なキスされたことないよ?俺、女の子にも、こんな蕩けるようなキスされたことないよ?こんな蕩ける……。

お前、ひょっとしてチョコレートか?チョコレートだったのか?女の子よりもチョコレートちっくなのか、男のくせに。

ああ、お前も知る通り、俺は、甘党だよね。何より、チョコが大好きだよね。だから、チョコみたいなキスが大好きだ。だけど、もっと好きなのは、チョコパフェだ。お前、俺のチョコパフェになってくれないか?

チョコパフェに姿を変えたルパンは、いつの間にか、俺のシャツの下に手を入れていた。何か胸がとろとろする。俺もきっと、お前に溶かされてチョコクリームになっちゃってんだね、わかってるよ、きっとルパンならそんなことするだろうと思ってた。

こんな感覚初めてだ。裸で重なり合うのに、全然、やらしくないの。あったかくて、安心する。俺、チョコパフェの風呂に漬かってるみたいだ。夢にまでみたパフェ風呂だね。生クリームとチョコとで俺をどこまでもフォンデューしてくれよ。お前になら何されてもいいからさ。さあ、フォンデューしてくれよ、フォンデューをさ。

う、だからって、そんなとこ、触ってくるのはいけませんって。俺たち、親友でしょ?だから、それはいけないことだよ?そんな口にくわえたりしたら……、あ、いけませんって……。

うあ!





…………ごめん。

マジ、ごめん。出すつもりなかった。あ、顔にかかっちゃった?俺のクリーム、勝手に弾けちゃってごめんよお?体って、たまに言うこと聞かないよね。俺、まだ、自分の体自由に扱えないみたい。亀仙人のところで一からやり直してくるから、許してくんね?やんごとない修行めいっぱい受けてくるから許してくんね?

ね、許してくんね?

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