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短冊に書いたラブレター(ライハレ)





 


※ライハレ










『皆が健康に過ごせますように』
『悪の組織を倒して世界が平和になりますように』
『世界中の人びとが幸せになれますように』


笹に吊り下げられた短冊を見て、優しい気持ちになる。みんなちゃんと考えてるんだなあ。俺の願いがちっぽけに思えてくる。


「いや、でもこれ大事だから!正義のヒーローのリーダーが地味だったらだめだろ!みんなの願いも叶わないだろ!!」


俺の願い。『地味脱却!リーダーとして尊敬されますように!』
我ながら切実すぎて笑えないけれど、俺だって必死なのだ。
でも少し恥ずかしいから奥に…と、短冊をめくった。すると…


「何、これ」


『アメのドMが治りますように』
『ユキに毎日踏んでもらえますように!!』
『この世のリア充がすべて滅びますように』
『身長があと10…いや、あと15cm伸びますように!!!』


他にも、二次元に行けますようにだの戦隊物の黄色の好物をホットケーキにしろだの、挙句の果てにはユキの靴になりたいとかいうただの変態の短冊まで吊り下げられていた。(あまりに酷かったのでアメのやつは引きちぎっておいた)


「みんな素直なんだな…」


俺は盛大なため息を吐いてそっと元に戻しておいた。すると一枚、見慣れた汚い字で小さく書かれた短冊が目に留まった。そこには遠慮がちにこう書いてあった。


『ハレが俺のこともっと好きになってくれますように』


「っ、馬鹿じゃねえの、あいつ!」


それは確かにライの字で。これを書くとき、顔真っ赤にしてたんだろうな、あいつ。そう考えると、恥ずかしいやら嬉しいやらで、俺まで顔が熱くなった。
俺はその短冊をそっとはずして、短冊の裏にライの字と同じように小さな文字で書いた。


『そんなこと願わなくても叶ってるだろ、バカ』


その短冊を吊り下げた後、それをくだらないお願いで隠した。
ライに会ったらそれとなくからかってやろうか。そんなことを考えながら。












end.












ライくん以外は他のメンバーの願い事を逐一確認していそうですが。そして増え続ける『リア充滅びろ』の短冊。










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あきゅろす。
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